キャンピングカーの外装には、FRPが多様されている。また、船やボート、カートに至るまでFRPは使われている。
 このFRPの特性として強くて軽く、自由に整形で曲線を出すことも容易である。さらには、補修においても容易にでき、塗装の乗りも良い。このページでは、簡単にできるFRPのDIYについての紹介をします。
 今回製作するものはバックアイカメラカバー。このカメラをカバーリングすることで、汚れやレンズ内に発生する結露を防ぐためのものである。アメリカ製キャンピングカーにはこの手のカメラカバーが純正で装着されている。
 
材料の入手
 最低限必要なものは、@ハケ、AFRP溶剤、B硬化剤、Cガラスマットである。この他、ゲルコート、脱泡ローラーや、アセトン(FRP溶剤をふき取ったり洗ったりするもの)があればなお良い。
 最近ではこれらの材料はホームセンターのDIYコーナーなどにも置いているとこともあるので入手も比較的容易になってきた。
雌型づくり
 今回のバックアイカメラカバーの製作では、メス型にFR Pを内側から積層する方法をとった。型を抜いたときに、表面が比較的きれいに仕上がるので仕上げが楽だからである。
 今回型の材料には、ウイネベーゴの純正カメラカバーからメス型を紙粘土を使って起こした。実際は、石膏などで溶かし込んで型を取ると表面がきれいなので後の作業が楽である。
雌型にFRPを積層する
 雌型ができたところで、FRPのガラスマットをメス型にできるたけ近い形に各パートごとにカットする。次FRPの溶剤と硬化剤を指定の割合で混ぜ合わせ、その溶剤にマットを漬け込み雌型に貼り付ける。この時FRPが徐々に硬化していくのではさみやカッターなどを使い余分な部分をカットしておく。
型抜き
 一定時間このまま放置し、完全に硬化したら型から抜く。このとき、エアーコンプレッサーでエアーを使用する。雌型が紙粘土なので割って取ることも可能である。
 右は型から抜いたばかりの写真。
研磨&整形
 型から抜いたFRPの余分な部分をグラインダーや鉄やすり、100番前後のサンドペーパーで削り、細かいピンホールには、仕上げパテを塗る。パテが乾いたら400〜600番の耐水ペーパーで水をつけながら研磨する。フラットにしかも小さなピンホールがなくなるまで何度でもパテ塗り〜研磨を繰り返す。
下地処理
 研磨&整形が完了したら、いよいよ塗装準備の下地処理。この下地処理も大切な作業である。ゆっくり時間をかけて行うようにする。下地処理の塗装としてサーフェーサーを吹き付ける。決して密着が良いとはいえないが、カー用品店に売っている缶スプレーでも大丈夫である。
 もしこのサーフェーサー塗装段階でひずみがあったり、ピンホールがあればうす付け用パテを塗り再度サンドペーパーで研磨を行う。その後もう一度サーフェーサーを塗装する。 
塗 装
 サーフェーサーの仕上げが完璧にできたところで、600番程度のペーパーで軽く磨く。これは、サーフェーサー面に傷を入れ、その中に塗料がからむようにするためである。この作業を怠ると塗料が剥離することがあるので要注意である。その後、水分を完全に乾燥させ、本塗装。本塗装では、1回目の塗装は軽く色が乗る程度。ある程度乾いたら2度目の塗装を行う。このときにかなり色が乗るように塗装する。さらに3回目〜と塗装を重ねつやが出るまで塗る。
完 成
 本塗装が終わり1日以上置いて塗装のミストをコンパウンドを使い磨き取る。この時に光にあて、見る角度を変えつやむらがないか確認しつやのない部分はつやが出るまで磨く。全体的につやがでれば完成!カメラを入れると右写真のようになる。これにガラスか厚みのあるアクリル版を入れ固定すれば完了である。

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