キャンピングカーは普通自家用車よりも、サイズが大ききものが主流。車体が大きい分、ぶつけてしまったり、こすってしまったりすることも・・・。また、高さの高いキャンピングカーは一般の整備工場に入らなかったり、板金修理を断られたりすることもあります。
 このページではオーナー自身でもできる缶ペイントを使ったバンパーの補修について説明します。
バンパーのこすり傷を修理!
 左写真のバンパーコーナーのこすり傷。
 このバンパーはPBなどと呼ばれている比較的弾力のあるプラスチック製。
 鉄板やFPRと修理方法は若干異なりますが、作業の流れとしてはほぼ同じです。
【準備する物】
塗料缶ペイント、サンドペーパー80番前後、耐水ペーパー600番、バンパーパテ、サーフェーサー、バンパープライマー、コンパウンド(粗、細)、ワックスオフ、ぼかし剤

研磨作業
 まず、最初に60〜100番のサンドペーパーでささくれや傷が目立たなくなるまで研磨します。
 もし、傷が深い場合は、その傷にパンパー用パテを塗ります。傷面にパテを塗る場合は多少盛り上がる程度に塗ります。(FPRや鉄板の場合は通常の板金パテを塗ります。バンパーパテには軟化材が含まれているものを使用します。)
下地作り
 これをさらに600番程度の耐水サンドペーパーで磨き、フラットな状態にします。
 小さな磨き傷があってもOKです。
 この状態にマスキングをします。マスキングはまずテープを塗らない境界に貼りその上に新聞紙をさらにマスキングテープで貼ります。
 (このバンパーの場合は、デザイン上、段差がありますのでそれを利用してマスキングしています。)
 次に、ワックスオフなどでバンパーの油脂を取り除いた後、バンパーの材質が出ている黒い部分に対してバンパープライマー(バンパーと塗料の密着を高めるもの)を塗ります。(鉄板・FPRの場合は必要なし)
 一定時間放置した後、サーフェーサーを吹き付けます。サーフェーサーは塗る面の中央は厚く、周りに広がるに従って薄くぼかすような感じで吹き付けます。 
下地調整
 サーフェーサーは数回に分け、乾いては塗り、乾いては塗りを繰り返します。通常2〜3回と明記されていますが、薄く吹きつけそれを繰り返すことで厚みを出します。
 一度に厚く塗った場合は乾きが遅くなり、研磨できないばかりか、日が経つとサーフェーサーの塗料が縮み、塗装が割れることがあります。
 ある程度の厚みがでたところで600番のペーパーを使い、水をつけながら磨きます。この時は、塗装廻りにあるミスト(ざらざらした部分)と微妙にできた段差を削り落とす程度です。
 また、サーフェーサー自体にペーパーの傷を入れることで塗料がその傷に入り込み密着を高める働きがあります。
塗装
 完全に段差がなくなったらボディ色のペイントを施します。この場合も中心から外に向かって薄くぼかすようにして吹き付けます。
 ボディ色のペイントは、当然キャンピングカー用ペイントとして販売されていませんので色を合わせる必要があります。缶ペイント売り場には色見本帳がありますのでそれを借り、日光の当たるところで車体の色と色見本の色で近いものを選びます。色の選択は慎重に行ってください。
仕上げ
   ここでもサーフェーサー同様何度も重ねぬりを行い、塗料の厚みを出します。薄ければつやもでませんし、コンパウンドで磨いたときに下地がすぐに出てしまいます。缶ペイントは乾きが早いのですが、塗料自体が薄いので充分重ね塗りをおこないます。(缶ペイント塗料自体、板金屋さんが使っている2液性の塗料とは性質が異なり密着はそれほどよくありません。)
 塗装した外側(ぼかした部分)にぼかし剤を吹き付けます。ぼかし剤は、塗装のミストを目立たなくし、ぼかしているミストがワックスやコンパウンドによりはがれ、塗装の境界線が出るのを抑える役割をします。
磨き
 乾いたらマスキングをゆっくりはがします。
 塗装が上達してくれば磨きを入れなくてもつやを出すことができます。
 数日放置し、塗料が完全に硬化したらコンパウンドを使い、塗装した部分〜廻り〜バンパーへ研磨をします。これで、つやが一定になり、塗装した部分が分からなくなります。
 
完成!
 コンパウンドで磨き、つやが一定になれば全く分からなくなります。
 鉄板の場合やFPRの場合でも同じ要領で補修は可能です。
 自分でやることにより安く修理できるし、あまった材料を保管しておくと次回の補修にも使えます。
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