キャンピングカーの車種が決定し,いよいよ下見へ!しかしどんなところをチェックしたらよいのでしょうか?
 キャンピングカーの購入を検討する場合,
サイズと居住空間で決めることが先になってしまいがちですが,普通の車と違い居住スペースは後から製作されたものです。改造前と後とでは当然違います。いろんなところをチェックしておかないと後から思わぬ出費になることもあります。メーカーのカタログや説明を見ても,居住スペース,エンジンのパワー,トレッド幅などの宣伝が多く下地処理などに関する説明が非常に少ないのが現状です。見える部分はどうにでもできますが,見えない部分が耐久年数を大きく左右するといっても過言ではありません。
 キャンピングカーによって装備や製造方法が違うので一概にここということは言えませんが下にあげるようなポイントをチェックしましょう。

 特にキャブコンで多いのがトラックボディのフレームに独自設計のアングル材を溶接加工しているもの。
 ボディ下から覗いて見ると収納や各種器具の取りつけのための後から溶接されたものが見えます。あるメーカーの溶接しているアングルを見ると新車(店頭に並んでいる状態)にもかかわらず,赤錆が発生しているのです。さらに軽量化のためにアングルも薄めの鉄を使用しています。また,溶接の経験のある方ならおわかりだと思いますが,きれいなビードが出ていない溶接もあります。跡付けの溶接は要チェックです。そのビルダーの技術と仕事に対する姿勢が分かります。
 赤錆の出た状態や溶接が雑な状態から使用して何年の耐久性があるのでしょうか?当然,錆びると鉄はもろくなります。また,溶接も不完全だと音が発生する原因になったり,折れることも考えられます。しっかり亜鉛塗装などで下地防錆してほしいものです。新車だからといって過信しないで必ず下廻りを確認してみましょう。見えない部分だからこそしっかりチェックが必要です。車体を切断・溶接している形状のものは特にそ切断面,溶接面の処理をチェックしましょう。
 また,赤錆が発生していて,どうしてもそのキャンピングカーがほしい場合は,販売店に納車前に錆びの処理をお願いしましょう。
 一方,お国柄によっても若干の違いはります。例えばアメリカ製のキャンピングカー&トレーラーについても新車時から車体各所に赤錆が発生しているものがあります。しかし,アメリカ製の場合は鉄板自体が厚めのものを使用しているので少々の錆にも強いようです。それとは逆にヨーロッパ製のキャンピングカー&トレーラーは防錆処理はしっかりしているものが多いようです。ヨーロッパは普通自動車でも錆びに対する保証が充実しており,錆びに対して10年間の保証をしている自動車メーカーなどがあります。

 キャブコンの場合,コーチ部とキャビンの継ぎ目があります。本来のキャビンの天井および後面の一部を切り取りこの部分に居住スペースになるFRPで作成した”部屋”をつなぎ合わせています。ご存知のようにキャビンは鉄,コーチ部はFRP。この2つを接合するのに溶接は当然不可能です。リベットで接合したり,パテで埋めたりしていますが,ここが綺麗に仕上がっているメーカーと非常に雑なメーカーがあります。シーリング材の塗布の仕方も目立たないように綺麗に仕上がっているメーカーとそうでないメーカーがあります。その他キャンピングカーには多くの接合部分にシーリング処理をしています。そのシーリングがしっかりしていないと雨漏りや異音の原因になります。接合部分のチェックをしっかりおこないましょう。
 販売店にどのような接合方法なのか聞いてみましょう。


 ジェネレーター(発電機)や保安部品・サブバッテリーなどなどの電装品は必ずハーネス(配線)があります。
 これらの装備は自動車製造元ではなく,キャンピングカーを製作したビルダーが後から配線した物がほとんどです。
 このハーネスの太さや車体フレームなどへの取りまわし・結線など丁寧に施されているか,しかもあとからメンテナンスしやすくなっているかなどをチェックしましょう。例えば床下に製造過程でサンドイッチされているハーネスに不具合が生じた場合,ハーネスの引きなおしが非常に困難となります。
 これも床下から覗けば目視できるものです。

 室内の電装品・ガス設備・水道設備については,目視できますが,サブバッテリーの走行充電装置などを装備している場合,その位置やオルタネーターがアンペア数の大きい物に取りかえられているか。タイヤは重量に対応するタイヤが装着されているかなどチェックしましょう。案外タイヤはトラック納車時の純正品がそのまま取り付けられている場合があります。

 後からFRPで製作されたコーチ部などでは,FRPの上にゲルコートと呼ばれるものを塗布している場合があります。ゲルコートも白いものもあるので,あたかも白い塗装がされているかのように見えてしまいます。このゲルコートがくせもので,年数が経過すると徐々に色が変色します。最近はこのゲルコートの上に通常の2液性の塗料で塗装しているものが増えてきました。
 あるメーカーのものは,このゲルコートのまま販売しており,キャンプ地で見かける同社のキャブコンは変色しているものも多く見かけます。これを綺麗な状態に戻すためにはその上から塗装を施すしかりません。つまり,全面塗装です。大きさにより一概には言えませんが,15〜30万はかかると考えた方が良いでしょう。
 また,塗装についても塗装の仕上がりの違いがあります。FRP成形も含めてですが,チェックの方法はキャンピングカー背面に廻りボディ側面を斜めの角度から前方に向かって見てください。FRPが波をうっているもの,塗装のつやのない部分(吹きむら)があるものなどがあります。FRPの波うっているものについては,成型技術に問題があります。吹きむらについては塗装技術に問題があります。それとは逆に,本当にFRP製なのか目を疑いたくなる高い技術をもったメーカーもあります。斜め後ろから見ても全く歪がなく,しかも塗装も綺麗に仕上げられているので鉄板のプレスで製作したもののように見えるのです。
*ゲルコートの変色については,本ホームページのトラブルシューティング掲示板に中にもこの変色についてのトラブルの書きこみがりました。

 同じFRPでもメーカーによって造りはまちまちです。FRPも一長一短があります。どうして,キャンピングカー製造メーカーは鉄板で頑丈なコーチ部を製作しないのでしょうか?鉄板で製作すればキャビンとの接合も溶接で頑丈に行えるのですが・・・
 それには,いくつかの問題点があげられます。普通乗用車は各パーツごとの大掛かりな鋳型を製作し,コイル材と呼ばれるロール上の鉄板をその鋳型でプレスしてボンネットやフェンダーなどを製作します。その鋳型を製作するのには莫大な費用がかかります。しかし,普通乗用車とキャンピングカーの売上台数を考えてもお分かりのように普通乗用車の方が当然世に出まわる台数が多く,投資した鋳型の莫大な費用も回収できるのです。キャンピングカーになると,本格的な鉄板用鋳型まで製作しているととてもそれに投資した金額は回収できません。そこで,加工が安易なFRPとなるわけです。もちろん,加工が安易というだけではなく,軽量,修復が簡単などメリットもあります。
 しかし,どうでしょう?ねじれによる小さなひび,ひび割れなどが発生するのも事実です。鉄板は伸縮してねじれに対応しますが,FRPは限界を超えるとひびが入り,最悪の場合は割れます。
 例えば,ネジを取り上げて説明しましょう。鉄板の場合はネジを締め付けても締め付けられた鉄板はそのネジに合わせて曲がり伸び,さらに反発する力が働きます。だから緩みにくくなります。
 一方FRPの場合はネジを一定の力以上で締め付けた場合,割れてしまいます。直接FRPに鉄板ビスを使いねじ込んでいるメーカーのものは,緩みが生じることもあります。
 また,後から,サイクルキャリアを取りつける場合などは,要注意です。無闇に穴を開け鉄板ビスで留めることは100%タブーです。強度のある場所を探し,ボルトは貫通し室内側でナットを締めるようにしなければ非常にもろくなります。また,その際は,ナットの下に大き目の鉄板を当てがい,ナット1点にかかる力の面積をその鉄板でまわりに逃がしてやる工夫をしましょう。 


 新車は予算をオーバーしても,中古車という手があります。純国産キャンピングカーも量産体制をとっているビルダーもあり,中古車も最近では台数も増えてきています。中古となると普通車とは違いエンジンや外装だけではなく,様々な装備品までチェックが必要です。
 特に,お店から購入する場合,保証対象がどこまであるのかを明確に聞いておくことが大切。ボイラーが使えない・・・ということになってもお店によっては,保証してもらえないところもあります。 また,現状渡しと表記されている場合は,原則として保証なしと考えておいたほうが無難です。現状渡しの範囲は販売店によっても異なります。必ず現状渡しの範囲を確認し納得した上で購入しましょう。

 またもう1つ,消費税が付かない個人売買と言う手もあります。
 個人相手の場合,価格が安く買える分保証がないと考えましょう。メンテナンス・修理などは自分で!
 本ホームページにも個人売買掲示板・トラブルシューティング掲示板がありますのでそちらもご覧ください。

 外装や室内の目視できるところは別として見えない部分こそ,チェックが必要。
 3ウエイ冷蔵庫などは,必ず動作確認をすること。ガス,100V,12Vのそれぞれで動作確認をすること。下見をする場合まず最初に冷蔵庫を作動させてもらいましょう。なぜかというと,他の部分をチェックしている間に多少なりとも冷却ユニットが冷えてきますので下見の時間を有効に使うことができます。動作確認の順番として@ガスA100V,12Vの順に行いましょう。ガスは早く冷却ユニットを冷やすことができ,12Vは,エンジンをかけた状態で作動するので,この順番が良いのではないでしょうか。
 特に,長い間使用されていない冷蔵庫は要注意。腐食による動作不良などもありますので重点的に!

 サブバッテリーはキャンピングカーにとって重要なライフライン。これが不良だとキャンピングカーの夜の楽しさは半減し,快適なキャンプもだいなしです。サブバッテリーは主に居住空間に装着されている電装品(冷蔵庫・ウオーターポンプ・照明など)に利用するための第2のバッテリーです。これをチェックするには,まず電装品のスイッチを入れる。さらに,エンジンを切った状態でテスターを使いサブバッテリーの電圧を測定してみましょう。このとき,12V以上の電圧が出ていればOKです。

 サブバッテリーを充電しているのが,自走式やトレーラーの場合エンジンのオルタネーター。ここで発電した電力をサブバッテリーに送電して充電します。この充電システムは,アイソレーターが入っているものや,3ポートソレノイドリレーなど数種類の充電方式があります。
 ちなみに,メンテナンスの簡単なのは3ポートソレノイドリレー式,いわゆる接点による機械式で充電を行います。
 走行充電のチェックは,方式により異なりますがシステムが正常かどうかはエンジンをかけ,末端のサブバッテリーの+−にテスターを当て13.8V前後の電圧が来ているかどうか計測します。もし来ていない場合は,オルタネーターや充電システムの不良が考えられます。
 また,バッテリー自体が寿命の場合もありますので確認しましょう。

 通常,キャンピングカーには,コンロやヒーター,ボイラー用に5キロガスボンベが搭載されています。大きなクラスAやクラスCになると,5キロ×2本搭載さてれいます。日本のガスの法律上,大きなガスボンベは搭載できません。
 チェックする場合はまず,ボンベに接続されているゴムホースの劣化を点検しましょう。車体の下にはゴムホースではなく銅管が使用されている場合がほとんどです。これは,劣化してもひび割れるようなことはないので,接合部分からの漏れなどを点検しましょう。接合部分の点検は中性洗剤を水に数滴入れ,霧吹きなどで拭いてみます。もし漏れがある場合は泡がでます。
 また,コンロやヒーター,ボイラーなどについても動作確認をし,きちんと作動しているかどうかチェックしましょう。
 

 ジェネレーターはルーフエアコンを搭載している車種では夏場は過酷な環境で使用されています。それとは逆に冬場は使用頻度も少なくなります。ついついオイルの管理を忘れてしまいがちです。オイル管理がきちんとされていたかどうかチェックするためには,オイルゲージを抜いてみましょう。
 簡易的なチェック法ですが,黄金色に近い色のオイルが付着していればオイル管理はOK。逆に黒くゲージにオイルが固着しているようなものは,NOです。ヘッドは固着したオイルでどろどろになっていることが予想されます。
 キャンピングカーのジェネレーターはオーナーによっては,オイルを1度も交換されていないものもあるというケースも・・・・もちろん,ジェネレーターも動作チェックを行い,きちんと100Vが出力されているかどうか調べましょう。
 アメリカ製のキャンピングカーについては,オナンなどの米製のものが搭載されている場合が多く,この発電機の場合北米使用なので120Vが出力されています。電圧のチェックもテスターを使いコンセントを直接計測しましょう。
 また,それと同時にルーフエアコンもチェック。電源スイッチを入れ風量を最大にして冷えとその時のジェネレーターのエンジンの音の変化について確認しましょう。このときに,ジェネレーターの回転が極度に落ちたり,ジェネレーターのエンジンが切れる場合は点火系・電気系に問題がある可能性があります。また,長く使用していないジェネレーターのキャブに残っているガソリンが腐りキャブが詰まり気味の場合もありますので,必ず動作確認をしましょう。

  長い間放置(保管)されているキャンピングカーでウオータータンクを装備しているものは,要チェックです。
  長い間放置された水は,当然腐ります。腐るだけではなく水垢,コケの繁殖やウオーターポンプモーターの固着の原因にもなります。
 長い間放置されているキャンピングカーについては,正常にポンプが動作するか,水はきちんと抜かれていたかをチェックしましょう。
 水が入っていない場合は,水を入れ水道設備・シャワーなど全ての確認を行いましょう。
  また,キッチンの下など配管の見える部分やボイラーの給水口などに水漏れがないかどうかの確認もしましょう。
  特に漏水については,キャンピングカーを痛める原因になりますのできちんとした確認をしておくことが大切です。

 エンジンのチェックは普通車でも同じ。きちんとメンテナンスされてきたキャンピングカーかどうかは,オイル管理を確認してみましょう。
 簡易的なチェック法として,オイル注入口のキャップをとって裏側を見てみましょう。ここにオイルが固着しているものは,エンジン内部にかなりのスラッジやカーボンが固着していることが想像できます。また,これをむやみにフラッシング(エンジン内部洗浄)すると,オイルラインを詰らせたり,さらに他の部分の故障を招くこともあります。
 また,エンジンの上部(ヘッド)からのオイルのにじみ・漏れ,ミッションからのオイル漏れがないかどうかチェックしましょう。
 にじみ・漏れがあるものは,ガスケット交換で直すことができるものがほとんどですのでそれほど心配はいりませんが,業者の場合はきちんと納車前に修理してもらいましょう。
 また,オートマチック車のミッションの確認方法として,エンジンをかけ,ブレーキを一杯に踏んだ状態でNからDへNからRへ何度もシフト変換をしてみましょう。ミッションがつながる時の衝撃が大きい物は要注意です。
 特に,キャンピングカーは総重量もかなりありますので,ミッションにはかなりの負担がかかっています。通常の状態よりも早めにミッションオイルの交換も必要です。
 ミッションオイルの汚れの確認法は,エンジンをかけた状態でゲージを抜き,一旦ふき取り(必ず綺麗なウエスで!汚れていると故障の原因になります!!)再度指しこみ量を測ります。ミッションはエンジンを切った状態では量の確認はできませんのでご注意を!

 キャンピングカーは年式の割に走行距離が少ない物が多いのが現実です。土日,しかも1ヶ月に1度しか乗らず200キロ走ったとしても年間で2400キロです。これを5年間所有していたとして,12000キロです。このように使用頻度が少ない分走行距離も伸びません。
 しかし,キャンピングカーがというわけではありませんが,中古車にはメーターを戻しているもの多数存在します。現在日本各地で開催されているオートオークション(普通車オークション)では,”走行不明コーナー”などといった分類もあるほど横行しているのも現状です。
 走行距離もチェックし,内外装ともにかなりくたびれているのに,走行が極端に少ない場合は,シートのへたり・アクセルペダルまたは,ブレーキペダルのゴム部の磨耗,ブレーキパッドの残厚などチェックし,あまりに不自然なものについては質問してみましょう。
 確認のポイントとしては,走行距離が少ないにもかかわらず,メーターを固定しているネジに回したあとがある。(ナビのパルス信号取り出しやメーターの電球切れによる球交換の可能性もありますが,走行距離が少なければ球切れの確立も当然低い)。それと,整備記録簿の確認。整備記録簿により今までのメンテナンスが分かりきちんと整備している前オーナーなら安心です。整備記録簿に記録されていないものも当然ありますが,記録簿自体がないものは,要注意です。(輸入車などには,独自で記録簿を作成している以外,国産自動車ディーラーのような整備記録簿は存在しない場合がほとんどです。)


 様々なチェック法を明記しておりますが,これはほんの一部です。その他細かい部分も納得の行くまでチェックすることが大切な愛車を選ぶポイントです。但し,無茶な要求を業者に求めたり,あまりにも常識はずれなチェック法を行うことは賛成できません。
 良識をもって,きちんとそのお店の方に1つ1つチェックしても良いかどうか確認してチェックを行いましょう。また,本ページを印刷されチェックに行かれることも構いませんが,そこで発生したトラブル等ネットキャンパーでは一切の責任を負いません。
 自己責任のもとでチェックを行われてください。

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