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トウド牽引を考えている人の為に: その2 トウド牽引に際して注意すべき事

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トウド牽引で注意点が幾つかあります。

A. 牽引出来ない車もある
当然ながら、トウドは軽い方が牽引車に負担が掛からず、燃費の影響も少なく、安全性も損なわれませんが、全ての車が牽引に適しているとは限りません。 前回書きました様にトランスミッションに依っては走行中にトランスミッションの潤滑油ポンプが作動せず、改造が必要な車も有ります。 又、トウドのハンドルが牽引車に着いて行きたがらない車もあります。

B. トランスミッション操作
牽引時はトウドの車輪が自由に回転する必要があります。 多くのマニュアルトランスミッションの場合はニュートラルに入れれば問題はありませんが、オートマチックの場合はニュートラルであると同時にトランスミッションの潤滑油ポンプが作動する必要があります。 車に依っては単にニュートラルに入れただけではポンプが作動しない車もあります。 例えば、ホンダ車の場合は、 “バック”から“ニュートラル”にシフトさせるとポンプは作動せず、“ドライブ”から“ニュートラル”にシフトさせる必要がありす。 

C. キー
トウドのハンドルはキーが入っていない状態では回転しません。 従って、キーを必ずアクセサリーの位置に留め、キーを差し込んだままで走行する必要があります。 尚、キーがアクセサリーの位置ですとラジオ、ヒーターファン、その他アクセサリーがオンの状態ですとバッテリーを消耗させますので必ず全てのアクセサリーのスイッチをオフにする必要があります。 ナビをオフに出来ない車もあり、この様な車のバッテリー消耗を無くす為にはスイッチ取り付けを考慮する必要があります。

D. 急ハンドル
牽引に適しているトウドでも急ハンドルを切ると問題が起こる事があります。 走行中はこの様な問題は起こりませんが、例えば道路端に車と車の間に駐車していて、急ハンドルを切って出る必要が有る場合、牽引車は尻を振りますのでトウドが縁石に乗り上げる可能性があります。 又、停止した状態で急ハンドルを切るとトウドのハンドルが逆に回って車輪が進行方向と反対に切れて仕舞う事もあります。 一度ハンドルが反対に切れてしまいますと、止まって進行方向に直す以外は元に戻りません、即ち走り続けるとタイヤを駄目にして仕舞い、場合に依ってはステアリング機構の損傷も有り得ます。

E. バック
トレーラーと異なり、フォーダウン(4輪が接地)の場合はバックをするとハンドルが進行方向とは異なる方向に切れ、牽引装置、トウドのステアリング機構、タイヤ等に損傷を加える可能性が出て来ます。 牽引車とトウドが直線状態で駐車して居る場合は真っ直ぐに1m程度はバックしても問題は起こりませんが、それ以上は避けた方が良いでしょう。

F. 曲がった状態では外れない
トウドを牽引車から外す場合は、牽引車とトウドが直線状態で駐車すると簡単に外れます。 しかし、カーブを切った状態ですと牽引装置に横向きの力が掛かって外すには大きな力が必要となり、外れない場合も有り得ます。

G. バッテリー消耗
牽引中はトウドのエンジンは停止して居ますので、長期間(数日間)牽引を続けるとバッテリーを消耗してエンジンを始動出来なくなる場合があります。 自然消耗の他に、トウド牽引中に作動するブレーキ装置を取り付けていればブレーキライト点等でもバッテリーは消耗します。 牽引車のバッテリーからトウドのバッテリーに電線を繋げる事で、バッテリー消耗を避ける事が出来ます。


ヒッチ取り付けに関しても幾つか気を付ける点がありますが、将来質問が出た場合に書きます。