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ハウスバッテリーを長持ちさせる為に、 B.バッテリーの寿命に関して

日本とアメリカに於けるデイープサイクルバッテリーに対する考え方:
日本のRV界ではアメリカRV界に比べてサイクルバッテリーの重要性、又は必要性が余り身近に考えられて居ない様に思われます。 アメリカでは自動車バッテリーはデイープサイクルバッテリーと異なり、RVのハウスバッテリー(日本ではサブバッテリー?)にはデイープサイクルが必用である事は殆どのRVオーナーが知っていると思われます。 

この違いは次の理由からだと思われます。
アメリカでは、デイープサイクルバッテリーに関してはRVフォーラム等で頻繁に目にします。 充電電圧、6V直列と12V並列の比較並びに配線の仕方、デイープサイクルバッテリーの種類、買い得なデイープサイクルバッテリー、デイープサイクルバッテリー購入先、その他デイープサイクルに関する話題は豊富ですので、ハウスバッテリーにはデイープサイクルバッテリーが必要な事が一般化しています(此れだけデイープサイクルバッテリーを繰り返せばデイープサイクルの名前を身近に感じて頂けると思いますし、重要性が分かって頂けるのでは?)。

アメリカにはデイープサイクルバッテリーを扱うRV部品店やバッテリー専門店、特にネットでの販売店が多数あります。 バッテリーは高価ですからRVerはRVフォーラムで質問したり、当然これ等の店を駆け巡って買い得なバッテリーを探す事になります。 自動車バッテリーはデイープサイクルバッテリーに比べて半値程度ですが、無論バッテリー販売店が自動車バッテリーをハウスバッテリー用に勧める事はありませんし、自動車バッテリーをハウスバッテリーとして購入を考えるRVerは先ず居ないと思われます。

充電の度合い:
バッテリーが満充電(100%)の状態が12.8V以上ですが、放電(電気を使用)して電気を使い干した0%の状態は0Vではありません。 ここで、是非知って頂きたい事は“0%の状態は約10.5Vです”。
大よその充電の度合いは:
 100%    12.8V
 75%    12.4V
 50%    12.2V
 25%    11.7V
  0%    10.5V

これ等の数値は温度、バッテリーの種類、その他で異なりますし、文献に依っても異なりますが、大切な事は11V以下は危険な電圧である事です。 即ち、11V以下にする度に寿命を大きく短くしていると考えるべきです。

デイープサイクルバッテリーの寿命に関して:
バッテリーの寿命は、既に書きました様に放電の度合い、即ち電圧をどの程度まで下げるかに大きく影響されます。 寿命(デイープサイクルバッテリー)に関する傾向(判断材料)として、当然ながら、一般的な大よその数値を書きます。 
75% (12.4V)   2000回(サイクル)
50% (12.2V)  1000回
25% (11.7V)  500回
0% (10.5v)  300回

デイープサイクルバッテリーの種類(硫酸鉛、AGM、ジェル等)、使用温度、製造メーカ、その他で大きく異なるのは当然です。 又、寿命はバッテリーのサイクル数に依って決まりますので、同じ1000サイクルでも一年に200サイクルの放電/充電を繰り返す場合は5年、100回の場合は10年と成ります。 又、常に12.5V前後に留めていても、チョッとした不注意で10.5V以下に下げる様な事があれば、期待するサイクル数から大きく減少する事に成ります。

次回は電圧に関して書きます。