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燃料ポンプ問題 - フォード製 E350(クラスC)、 F53(クラスA)

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このところカミンズエンジンの燃料ポンプ(リフトポンプ)に関して書きましたが、燃料ポンプの問題と言えばフォードがよく話題に上がります。  高速道路を走行中に急にエンジンが止まったと言う問題がRVフォ-ラム等に多数登場します。

フォード製RVにお乗りの方は既にご存知かも知れませんが、ご存知で無い方は知っていると役立つかも知れません。

A. エンジントラブルが起こる状況
この問題は夏の暑い日に急坂を登坂中や、中でも多いのは高速道路を調子良く走行中に急にエンジン停止が起る事です。

B. 該当車種/装備
クラスCやクラスAで、次の様な車種や装備のフォード車です。
• 1989 - 1997年型
• E-350、F53 シャシー
• 7.5 リッター V8、 6.8リッター V10 エンジン
• 燃料ポンプがタンク内

C. 起こる原因
燃料ポンプのオーバーヒートとベーパーロックに因るものです。

D. 解決法
直ぐにはエンジンは始動しませんので、ガスタンクのキャップを外し、暫く待ちます。  通常、20分程度待ちますと始動する様ですが、諦めていた人が数時間後に始動出来た場合もあります。  始動した場合は先ずガソリンスタンドに直行する事で、燃料タンクを満タンにする事で通常通りの走行が可能になります。 

この問題を抱えているRVerの中には“燃料がタンクを半分以下にしない”、“朝の涼しい間に走る”等を心掛けている人がいますが、当然この様な解決法は、現実的ではありませんし、この問題を完全に解決するには故障を起こさないタイプの燃料ポンプに交換する事が必要です。 

又、燃料ラインが排気管の近くや熱せられそうな場所にある場合は、リターンラインを含め、熱遮断材を巻くなりして燃料が熱せられるのを防ぐ事も効果的な様です。


参考:
上に書いた問題はエンジンが掛からなくなった場合の極く限られた原因ですが、頻繁に起っています。夏の砂漠地帯(例えばアリゾナ州)のキャンプ場には上に書いた様な経験をしたRVerは少なく無い様で、それぞれ経験話が在る様です。

エンジン停止の原因には当然ながら色々あります。 タンク内ポンプの場合はイグニッションキーをオンにすると(タンクの近くで)ポンプの音が聞こえますが、聞こえない場合は燃料ポンプの故障と考えて良さそうです。 しかし、燃料ポンプのフューズが切れていたり、リレーが壊れていたり、断線もあり得ます。 

タンク内式燃料ポンプはギヤータイプでしたが、1997年6月以降からはターバインタイプのポンプに改善され、この問題は無くなった様です。 従って、この問題を解決するには新しいターバインタイプのポンプに交換する事が必要で、現在使用している年式と同じポンプに交換すれば同じ問題を抱える事になり兼ねません。
http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?no=566

燃料タンク内のポンプが壊れた場合に、タンクを下ろす事を避ける為に、タンク内ポンプを残したまま新しいポンプを取り付けて満足している人が沢山居ますが、燃料の流れが悪くなるとの事で反対をする人も居ます。 タンク内ポンプが正常に機能している間に、タンク外に別のポンプを取り付ける事は有効で、タンク内ポンプの問題が起こる事を防ぐ事が出来る様です。  クラスAにはこの様に二個目の燃料ポンプがシャシーに取り付けられている物が少なく無い様です。

燃料フィルターが目詰まりを起こした場合もポンプにより強い負荷を掛け、オーバーヒートの要因になりなりますので、燃料フィルターの交換も大切です。


注意:
RVの場合、例え、1998年型でも、シャシーは1997以前に製造された可能性は大いにあります。 即ち、エンジンやシャシー部品を探す場合の年式が、RVの年式以前の場合がよくあります。 理由は以前書い事がありますが、RV製造会社がシャシーを纏め買いする為です。