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トラベル トレーラーの牽引に関して - その1 牽引の説明をする前に

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大きなクラスAが小さなトウド(牽引される車)を牽引する場合は、果たして後ろに付いて来ているかが心配になるほど何も感じませんが、反対にトラベルトレーラーや5thホイールを牽引する場合は牽引車(TV=Tow Vehicle)の自重より大きくて長い車を牽引するのですから運転に大きな影響を及ぼし、1. TV(牽引車)の能力、2. 重量に関する問題(許容重量、重量配分)、3. 安全性(操縦性や制動距離)、4. 法律面、 その他自力走行のRVに比べて複雑で、牽引タイプのRVの購入を考えている人や所有している人はこれ等の事に大きな関心があると思われます。

牽引タイプRV一般:
1960年代から70年代に掛けて、ガソリン価格が25セント/ガロン(現在のレート換算で8円/リッター)前後の時代のRVはクラスA(モーターホーム)よりトラベルトレーラー(TT)の方が断然多く、バンで牽引をする人も居ましたが、乗用車やステーションワゴンでの牽引が一般的で、大きなエンジンを搭載したキャデラック、クライスラー、オールズモビル等での牽引がよく見られました。  現在の様なピックアップトラックでの牽引は稀で、理由はクルーキャブ(クオッドキャブ)やエクステンデッドキャブ(キャブプラス)のトラックが無くて乗車人数が限られていたからかも知れません。 ピックアップトラックは無かった訳では無く、スライドインキャンパーと呼ばれるピックアップトラックにキャンパー(居住部分)を載せるタイプが流行して、トラックの後ろの窓を外してブーツと呼ばれるビニール製のトンネルの取り付けが一般的で、少々大変ですが、必要があれば運転席側との行き来も出来ました。 クルーキャブも全く無かった訳ではありませんが、工事現場用の特殊車両として製造され、台数は極く限られていました。 

余談:
トラックの荷台に取り付けた牽引装置で牽引する5thホイールが出始めた1970台の前半に私が考えた事は、ピックアップトラックの乗員数は多くても3人迄の為、子供が2人以上居る家庭には5thホイールは向いて居ないRV(?)と思いましたが、その後、5thホイールには走行中に人間が合法的に乗れる事(カルフォルニア州)を知り、又、5thホイールの販売台数が増すに連れて5thホイール側とトラック側の会話の為のウオーキートーキー(無線)もポピュラーに成りましたが、その後ウオーキートーキーは全く話題に成らなく成りました。  携帯電話の普及もあるかも知れませんが、第一の理由は多くの牽引トラックがクルーキャブ(クオッドキャブ)に成って5thホイール側には人が乗らなくなったからだと思われます。 尚、トラベルトレーラーの場合は違法で、走行中に人間が乗る事は出来ません。

牽引型RV(トラベルトレーラー=TT、5thホイール)の利点:
牽引型のRVの第一の魅力は融通性で、若い、特に小さな子供がいる家族が週末や夏休みに牽引車(TV)でトラベルトレーラー(TT)を牽引してキャンピングを楽しむと同時に、普段はTV(牽引車)を通勤や買い物に使う事が出来る事です。  ピックアップトラックやSUVはTVとして人気があります。

又、トラベルトレーラーにはエンジンが付いて居ませんので、自走タイプに比べて価格は低く(ピンからキリまで)、気軽にRVに足を踏み込む事が出来、乗り換え(買い替え)もクラスAやクラスCと異なり、簡単に出来ます。
更に、TTは軽量に出来ていて、同じ居住サイズの自走タイプ(クラスAやクラスC)に比べて、燃費が優れて居ます。 

と言う訳で、経済性、燃費効率は重要な要素で、車やエンジンは必然的に必要最小限の物に興味が集まり、TVの牽引能力も大きな関心事になります。

次回はダッジ1500(ハーフトン)トラックを例に取りながら更にRVの牽引に関して 一般的と思われる(?)説明を試みます。

続く。