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トラベル トレーラーの牽引に関して - その3  牽引車の牽引力

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b) エンジンの馬力
1/2トントラックにはそれ相応のエンジンが選択可能になっています。 牽引を重視してより力のある大きなエンジンを選択したい場合は、より強力な駆動システム、サスペンションシステム等を装備した一段上のトラック、即ち1/2の場合は3/4トンを選択する事になります。 ダッジには牽引に定評がある6.4L-HEMIエンジンがありますが、ダッジ1500(1/2トン)には大き過ぎて選択出来ません。 ダッジ1500(1/2トン)トラックの標準装備エンジンは3.6L V6 ですが、牽引にも使用する場合はより大きなオプショナルエンジンを選択する必要があり、ダッジ1500の最大エンジンは V8 の 5.7L-HEMIで、約$2800高くなりますが、RV界では人気があります。

参考:6.4L-HEMIエンジンより更に強力なエンジンが必要な場合はカミンズデイーゼル(CTD=Cummins Turbo Diesel)があり、当然ダッジ1500(1/2トン)では選択が出来ません。 CTDは強力で牽引に適しており、エンジンの寿命も断然長く、転売価格も落ちないのですが、6.4L-HEMIガソリンエンジンとの価格差は$7000の為、状況次第で6.4L-HEMIを選択するRVerが少なくありません。 尚、両者とも2500(3/4トン)と3500(1トン)に搭載可能です。

牽引するトレーラーの重量が7000-8000ポンド止まりの場合は、ダッジ2500(3/4トン)トラックでも5.7L-HEMIを選択している人は少なくありません。 エンジンの選択条件は牽引と自走の比率、年間にどの程度の牽引走行をするか、余分の投資をする価値があるか、将来の予定、後悔はしないか等で、何れかに妥協する事になります。

c) トランスミッション
エンジン同様、トランスミッションにもライトデイユーテイーからヘビーデイユーテイーまで種類があり、通常、エンジンに相応のトランスミッションが組み合わせとなっています。 牽引を目的としている場合は、以前書きました様なTow/Haulオプションや牽引装備のオプションは是非選択する必要があります。  エンジンに負担を掛けたりオーバーヒートを頻繁に繰り返せばエンジンやトランスミッションの故障に繋がりますし、大きな出費の元となります。 

参考:  急な、長い上り坂では速度を落とす事です。 RVを牽引して出掛ける際は山登りの競争ではありませんし、例え、10Kmの距離の上り坂を20Km/時速度を落としても(80Km/時の代わりに60Km/時)2分半の違いです。坂道で無理をしますと燃費は極端に悪くなります。 ロスアンジェルスから北に向う5号線には長い(50Km以上)急な上り坂が幾つか(約5箇所)ありますが、それらの登坂には6速トランスミッションを4速(2箇所は3速)に落としてクルーズコントロールをオンにします。 速度を下げて最高トルク回転数より200RPM程度高い回転数を維持する事で、エンジンの力に余裕があり、夏の暑い時でもオーバーヒートは起こらず、エンジンの力不足にヤキモキする事もありません。 少々無理をすれば速度を落とさずにトップギヤー又は5速で上れる坂もエンジンに負担を掛けない為に、必要な時は常に行っています。

d) ギヤー比(Rear End Ratio)
エンジンの力不足はある程度ギヤー比で補う事が出来ます。 反対にエンジンが大きくてもギヤー比が不適切ですと平坦な道でもトップギヤーに入り難い状態になります。
ギヤー比はエンジンの回転数と走行速度との関係を決める重要な鍵で、駆動軸(ドライブシャフト)が後輪車軸の中央部繋がる丸い部分で、通常デフ(デファレンシャル)と呼ばれ、その中に入っているギヤー(ベルギヤーとピニオンギヤー)の比です。 ギヤー比は3.55、3.92、4.10等、何処のメーカー(フォード、シボレー等)のトラックもこれ等の比に近いギヤー比があります。 
牽引をする場合はギヤー比が高い、例えばダッジ1500の場合は一番高い3.92が不可欠です。  しかし、ギヤー比が高いと牽引時には力はありますが、牽引をしていない時は回転数が高目な為に燃費が悪くなります。 ギヤー比が低く過ぎて牽引時に力不足に悩むRVerは少なく無く、購入して間が無いトラックの場合はベルギヤーとピニオンギヤーを交換してギヤー比を高くする人も居れば、解体屋から中古の車軸を買って交換する人も居ます。 車軸交換は割合と簡単ですが、ギヤー交換は技術が必要です。

これで一応、牽引車の能力に関する説明は終え、次回は牽引で最も重要な重量に関して説明します。