記事一覧

Norcold 冷蔵庫(models N620, N621, N820, and N821) 操作(温度設定、モード変更)

ファイル 668-1.jpg

“Norcold(N621)冷蔵庫のボタン操作が怪しい” とのコメントがありましたので、ボタン操作の概略を説明をします。

最初に確認すべき事:
— バッテリーからの12V プラスの線が基盤の“12VDC”に接続
— 12Vマイナス(アース)が“12V GND1”に接続
— 各DC線が正しい電極の基盤ターミナルに接続
— フューズが12Vのプラスの線の出来るだけバッテリー側に近い所にある
オリジナルの状態、即ち此れまでに冷蔵庫の配線に手を加えて無い場合は以上の事には心配をする必要はありません。

コントロール パネル:
操作パネル(スケッチ)は冷凍室と冷蔵室の間にあります。
操作をする際は冷蔵庫に12Vが来ている事が必要です。

ON/OFFボタン①:
— 停止の状態から始動する場合は、ON/OFFボタン①を押すと自動モードになります。
— 起動中から停止させる場合はON/OFFボタンを2秒間押し続けます。

TEMP/SET ボタン②
— 冷凍庫と冷蔵庫の両方の温度を調整します。
— 調整はTEMP/SET ボタンを押し続けて目的の設定番号で指を離します。

温度設定表示窓③
— 温度は1-9の設定が出来、9が最も冷たい設定です。 

MODE ボタン⑧
— 4種のモード(AUTO、AC、DC、GAS)の変更が出来て、温度設定表示窓③に表示されます。
— 押し続けますと、モードが一個づつ点滅します。
— 必要なモードが点滅した時に指を離します。

自動運転(AUTO):
— AUTOに設定しますとエネルギーが最も効率的な設定を自動的に選択します。
— 例えば、DCを使用中にACが接続されると、自動的に効率的なACに変更します。
 
自動運転設定でのエネルギー効率の順位:
1. ACが接続された場合、AUTO③とAC④が点灯し、10秒後にAC④は消えてAUTO③は点灯し続けます。

2. GAS使用が可能で、ACが接続されていない場合はAUTO③とLP GAS⑥が点灯し、10秒後にLP GAS⑥は消えてAUTO③は点灯し続けます。

3. それぞれのエネルギー源(AC、LP GAS、DC)が接続されて居ても何れかが故障で機能をして居ない場合は、表示窓③に故障コードが常時されて、効率の悪いエネルギー源で作動を続けますが、エネルギー源が無い場合は作動が止まります。 

手動運転:
— MODE ボタン⑧を押して手動のAC④、LP GAS⑥、DC⑦の何れかに設定しますと、設定されたモードライトは点灯しますが、AUTOは点灯しません。 
— エネルギー源が途絶えますと作動は停止して故障コードが表示されます。

LP GASの点火 (自動と手動モード):
— 最初の点火は30秒以内に起こらない場合もあります。
 
LP GASが30秒以内に点火しない場合:
 ガス安全弁が自動的に閉じて表示窓③に故障コードが表示されます。
— ON/OFFボタン①を2度押し(1度目は停止、2度目は始動)で故障コードは消えます。
 
2度-3度試みて点火しない場合:
— ガス管を点検します。
— マニュアルの“Troubleshooting”セクションに説明してある“Gas Ignition Fault”を参考にします。


以上がNORCOLD冷蔵庫(models N620, N621, N820, and N821) の操作概略です。
http://bryantrv.com//docs2/docs/Nseries.pdf

計量の重要性、計量方法:

ファイル 667-1.jpgファイル 667-2.jpgファイル 667-3.jpgファイル 667-4.jpgファイル 667-5.jpg

自動車メーカーが許容重量を設定して充分な積載重量がある車を製造しても、キャンピングカーに改造しますとGVWが許容重量をオーバーする可能性は非常に大きくなります、キャンピングカーに改造すること事態で重量は増しますしキャンピング装備を考えますとGVWは相当大きく成りますが、許容重量は一定です。 重量オーバーをすればRVの故障にも繋がりますし、操縦性も悪くなりますし、何より事故が起こる可能性が高くなり、危険な状態になります。 後ほど書きますが、直進性(フラツキ)の問題は前後の重量配分が大きく影響します。

GVW(総重量)、即ち全ての乗客、装備、荷物等を積んだ走行状態の重量は非常に大切で、正確なGVWを知る唯一の方法が計量です。 重量オーバーをしていないか(許容重量を超えて居ないか)や、適正タイヤ空気圧を知る上でGVWは不可欠です。 何事も一度知れば簡単なのですが、アメリカのRVフォーラムでもRVを始めて間が無い人が計量場所や方法に関してよく質問しています。 以前にも書いたと思いますが、今回は再度計量に関して書きます。  

計量する際の準備:
RVの重量は乗用車とは異なり、積載する装備、燃料の量、フレッシュタンク(飲料水)/グレータンク(台所、風呂)/ブラックタンク(トイレ)の量に依って変化しますので、基準となる最大数値を知る必要があります。 それには必要と思われる全ての装備を積み込み、燃料とフレッシュタンクを満タンにして計量します。 グレータンクとブラックタンクはフレッシュタンクと相反関係にあり、一方が増せば他方は減りますので、空の状態が現実的だと思います、 
将来積載量に大きな変化が起きた場合の適正タイヤ空気圧もこの基準数値を加減して算出に使用出来ます。

計量機器:
最も一般的な機器は、トラック等が乗って計測出来る大型計量盤(写真上左)ですが、ポータブル計量器(写真上右)もあります。http://www.scaleline.com/truck_scales.htm

計量場所:
アメリカではトラックストップと呼ばれる広い駐車場所を持つトラック専用のガソリンスタンドに計量盤が設置されていて、恐らく、之が一番簡単で、$10(?)払えば誰もが心配無しに直ぐに計量出来ます。 他にも色々あります。
• RVの集会
FMCA(Family Motor Coach Association)やGood Sam等が主催する大きなRVの集まる場所で簡易計量器(写真上左)が設置されています。
• トラック・ウエイ・ステーション
高速道路には営業トラック専用の計量場所(道路使用税計算が目的?)がありますが、トラックの量が少ない空いて居る時に計量が可能との書き込みをRVフォーラムでよく見ますが、私は利用した事がありません。 無料の様ですが、多くの場合はトラックで混雑しています。
• 無人トラック・ウエイ・ステーション
カナダで時々見ますが、一種のトラック・ウエイ・ステーションで、計量盤と数値を示す電光掲示板が在って、乗れば重量が表示され、無人で、当然無料です。  多くの場合誰も居ませんし、居なければ自由に何度でも測定が可能です。
• 金属解体/石材/建築材料等を扱う店
日本では二箇所の金属解体業者で計量盤を見た事があります。 一箇所は次のサイトで説明をしましたが、この場所では1000円で左右、前後を計量して呉れると話して居ました(4-5年前)。  http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?no=120
他にも探せば在ると思われますので、見付けた方は場所を交換し合っては如何でしょう?

計量例:
計量盤を使った計量が実際にどの様に行われるのかYoutubeにありますので参考に為さって下さい。 この場合はトラックストップですので、3個の計量盤が繋がっていて、一度に3点を計量出来る様になっています。  https://www.youtube.com/watch?v=ixK9BTAXqyY

計量結果は印刷されて手渡されます(写真中左右)。 写真は2001年と2006年の計量結果で、フレッシュウオータータンクをオリジナルの52ガロンサイズ(計量時満タン)から40ガロンサイズ(計量時満タン)の小さいタンクに交換したにも関わらず、重量が980ポンド増しています。 数値は左から、前輪、後輪、トウド、の重量です。

参考:  直進性問題を重量配分で解決
購入当初操縦安定性が悪く、前輪アライメント調整(キャスタ―4度/4.5度‐7度/7.5度、トーイン/トーアウト2度―-2度、種々変更)、タイヤ空気圧を変更、ハンドルの遊びを極限まで無くして硬いと思われるまで調整、異なるデイーラーにも持ち込みましたがどのデイーラーからも正常だとの答えが戻って来ました。 
燃料タンクが前方にあり、満タンにすると操縦性がよくなる事に気が付き、前輪が軽過ぎると判断、フレッシュタンクが最後尾にありましたのでタンクを空の状態で走った事もありましたが、最終的に後輪の後ろにあったタンクを取り出して前方に新しいタンクを取り付けました(後部のタンクはドアーより大きい為にタンクを切って取り出す)。 改造前は風が少しあれば蛇行をし、大型トラックに追い越される際はハンドルを左右に大きく切って車体を真っ直ぐに保つのが大変、常に両手でハンドル握って運転をしていましたがこの改造後は全ての状況で片手で快適に運転が出来る様になりました。 キャスターを規定の設定に戻すべきなのですが、運転が快適、タイヤの磨耗は均一で、前輪のタイヤ磨耗は後輪よりも少ない(写真下)ので其のままの状態で使用しています(6本共TOYOタイヤで同時に交換)。  尚、現在の重量配分ですと、前輪/後輪全ての最適タイヤ空気圧が78psiです。  補足: 調べた結果、タイヤは2010年8月19日に交換しましたので、交換後4年半が経過、約4万Km走行しています(時間の経過が早い!)。

計量数値:
上に表示した計量数値は改造前と後で、2001年の重量(写真下左)は前輪が6200Lbs、後輪が13420Lbs、合計19620Lbs、前輪に掛かる重量は全重量の31.6%(燃料が少ない場合は30%?)でしたが、改造後の2006年の重量(写真下右)は前輪が6980Lbs,後輪が13700Lbs、合計20680Lbs、前輪に掛かる重量は33.75%です。 その後、2010年にカナダで計量した際は、前輪が3316Kg(7310Lbs)、後輪が6240Kg(13757Lbs)、合計9556Kg(21067Lbs)、前輪に掛かる重量は34.7%で、燃料、液体タンクの量に関係無く安定走行が出来て丁度良い配分だと思われます。 

補足:
計量結果(GVW)から、許容重量(GVWR、GAWR,GCWR)をオーバーしていない事を確認し、更に、この数値とタイヤ空気圧チャートを使って最低限のタイヤ空気圧を算出し、全てをマニュアル、又は車検証と一緒に大切に保管するとよいでしょう。

若し、直進性が悪くて困っている方がいらっしゃいましたら、重量の配分問題、即ち前輪に十分な荷重が掛かっていない可能性が大いにあります。 ホイールベースが短い車やDP(デイーゼルプッシャー)によくある問題です。