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NewAire29クラスAの背景

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Newmar社製の高級キャンピングカー(小型DP)NewAireが僅かの2年少々で製造が打ち切られたのにはリコーや価格の問題の他にヨーロッパへの売り込みに関連した問題が大きく関っていました。 

NewAireは1999年にテネシー州で行われたRVショーでコンセプトカーとして出展され、翌2000年の10月にはドイツでヨーロッパでの発売を発表、この時のNewAire(送料、関税、その他諸費用込み)の価格は$250,000でした。 

Newmar社はNewAireをヨーロッパに売り込む為にMarshall Motor Homes Internationalと契約を結んで居ましたが、ヨーロッパの基準を満たす為の責任問題で食い違いが起こり決着が付かず、当時社長であったVirgil MillerはMarshall Motor Homes Internationalを海外デイーラーとする事を取りやめました。 その結果Marshall Motor Homes InternationalはNewmar社に対して算出していた利益の20ミリオンドルとそれまでに費した費用1ミリオンドルの合計21ミリオンドルの損害賠償を請求しました。 

その後Virgil Miller社長が病気になり、経費節約を目的に当時FleetWood社で働いていたDick Parksを社長にしました。 Dick Parks は、それまでNewmarが行って来た3年保証を他のRVメーカーや部品メーカー同様1年保証に引き下げ、当然ながら、NewAireの製造も中止にも踏み切りました。 

この様な理由でNewmarにとってはNewAireはフォードのエドセル同様に災難だった様です。 (Virgil Miller は2002年7月22日に62歳で死亡)


此れらの情報の多くは当時のニュースから集めたものですが、中にはフォーラムでの意見も参考にしています。 間違った意見は削除してありますが、食い違った意見もありますので参考程度に考えて読んで下さい。 例えば、製造総台数は52台と書てあるところがあれば44台と書てあるところもあります。

何れにしても希少価値の高いキャンピングカーである事は確かです。 次回はNewAire自体に関して書こうと思っています。