記事一覧

問題(故障)は“時間が解決して呉れる” その2

ファイル 193-1.jpgファイル 193-2.jpgファイル 193-3.jpgファイル 193-4.jpg

故障で途方に暮れた事は数え切れない程あります。 それらは皆思い出となって残っています。 何も無ければ多くの事は記憶に残っていません。

私は途方に暮れ易いのでしょうか? 最近起った2件を書きます。

10日ほど前にプレッシャーコンバーター(マスターシリンダー)の油漏れを発見し、取り外して調べた結果再使用は不可能な状態でした。 4週間後に長距離旅行を計画しているにも拘らず、何処の部品屋を訊ねてもブレーキブースター自体の在庫は無く、製造元(Heldex)は特注で2ヶ月掛かると言われてしまいました(修理キットは無し)。

この時は2倍の価格でも欲しい心境で、状況をMasterさんにも説明しました。 そしてその際話した言葉が“時間が解決して呉れる” でした。

2個付いているプレッシャーコンバーターの両方共が錆と変色で酷い状態でしたが、きれいにして組み直すと意外と使えそうになり、取り付け直してブレーキオイルを足しエアー抜きをしました。 (その後、シャーシーメーカーで異なる部品番号で多数在庫をしている事を発見、1個注文)

数日後、エンジンを掛けて作動状況を調べてみましたら一方のプレッシャーコンバーターが正常に機能せず明らかにエアーが抜けていない状態でした。 実はエアー抜きバルブ(ブリーダーバルブ)が錆び付いていた為ブレーキライン取り付けネジを緩めてエアー抜きを行いましたが、空気は軽くて上部に溜まる為多量のエアーが残っている様子でした。

シャーシー沿いの狭い場所で、小さなレンチがヤット入る最悪の場所で、ブリーダーバルブの6角は丸く成り、リクイッドレンチ(硬いネジを緩める為の油)を大量に注ぎ、バイスグリップを使っても滑って仕舞う状態でした。 ブリーダーバルブを折って仕舞えば仕事が更に増えますので、止む無くプレッシャーコンバーターを再度取り外しました(写真上)。

テーブルの上で行えば簡単に外れると思ったブリーダーバルブは錆び付きが激しい為に全く緩もうとはしません。 “時間が解決して呉れる” と言い聞かせながらガスで局部を熱する事さえ考えました。

工具箱を探しながら解決法を考えていましたらよい物を見付けました(写真下)。 此れは10年位(?)前にシアーズ(クラフツマン)で安売りをしている時に購入し、仕舞ったままで使った事がありませんでした。 内部が逆ネジになっていて食い付く様になって居り外部は6角の工具で、此れを使うと簡単(?)に取る事が出来ました。 この工具は、私に取っては元を取った事になります(ブリーダーバルブが折れていたら、更に苦労した事は間違いありません)。

新しいブリーダーバルブに取替え、全て元通りに取り付け、エアー抜きも完了していますが、未だ試験はしていません(エンジンが大きな音を出しますので)。 

人間が考える事は不思議です。 新しいプレッシャーコンバーターが既に届き、それを取り付ければ簡単に問題解決したのですが、そうすると今迄使っていたプレッシャーコンバータは空気にさらされて酸化し、直ぐに使い物に成らなくなって仕舞いますし、オイルを塗るとブレーキオイル用のリングやシールは使い物に成らなくなってしまいます。

当然ながら、新品はスペアーとして積み込んで於く事となりました。 あれほど必要だったプレッシャーコンバーターが今ではそれ程では無く、時間は我々を自由に操っている様にも思えます。 “時間は必ず解決して呉れます”