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キャンピングカーの操縦性

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ショックアブソーバーに関して書きましたので、それに関係する揺れやキャンピングカーの操縦性に関して少々書きます。

キャンピングカーの揺れは不良ショックアブソーバーにも影響されますが、キャンピングカー自体の重心の位置、ホイールアライメント、タイヤ空気圧にも大きく影響されます。 揺れには左右に揺れる“ロール(Roll)やリーン(Lean)”と前後に揺れる“ピッチ(Pitch)又はポーポシング(Porpoising)”がありますが、一般的に、ロールは直線を走っている状態での左右の揺れ、リーンはカーブを切った時の傾き、キャンピングカーの前後の揺れはピッチよりポーポシングが良く使われます。 ポーポシングの“Porpoise”とは動物のイルカのことで、イルカが上下に泳ぐ様子から来ています。

• ポーポシングはエンジンが後部にあるDPでよく問題になりす。 此れは重心が影響しているのですが、一般的にはホイールベース(前後の車軸間の距離)と全長の比で、この比が50%あれば何とかOK、53%以上であれば操縦性に問題が起らないとされています。 

• DPの場合、エンジンの前方に後輪の車軸がある為、後輪から後の車体の長さは一定で短くするには特別なデザイン設計が必要です。 又、後輪に掛かるエンジンの重量を軽減して前輪に適切な(軽過ぎない)重量を加える為に前輪を出来るだけ後に移動させる必要があります。 従って全長の短いDPは53%以上の比率にするのが困難になります。

上の2点は一般的な意見ですが、私は前輪に掛かる重量が33-35%であれば問題無いと考えています。 私のキャンピングカーは以前操縦性に大きな問題がありました。理由は前輪に掛かる重量が30%以下だったからです。 その後、後輪の後にあった飲料水タンクを前方に移動したり、予備燃料タンクを前方に取れ付けたり、重い工具を積む場所を前方に作って前輪に掛かる重量が33%になってからは操縦性の問題は全く無くなりました。

前輪の荷重が少ないと、横風や追い越して行く大型車の風圧の影響で直進又は車線内を走るのにも苦労します。

反対に、装備の配置デザインが悪く、重心が極端に前方のキャンピングカーは、前輪への荷重が多くなり過ぎて、総重量や積む場所に問題が無くても前方に積めないキャンピングカーもあります。 極端なケースですが、飲料水どころか燃料を半分しか積めないと嘆いていた人がフォーラムに居ました。

キャンピングカーは外見が同じでも操縦性は異なります。 購入する際は色や間取りだけではなく、是非試乗してガタガタ道での乗り心地や高速での操縦性に関しても確認なさって下さい。
RVKen