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MAP センサーに関して

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最近のエンジンにはMAP (Manifold Absolute Pressure)センサー が付いています。 このセンサーはエンジンが快調且つ効率的に機能する上で非常に大切です。

機能:
エンジンへの負担を感知してコンピューターにシグナルを送り、コンピューターはそれを元にイグニッションのタイミングや混合比を調整します。

エンジンに負担が大きな場合はスロットルが全開しますのでインテークの吸気圧が下ります。 空気量が多くなりますので混合比を保つ為に、より多くの燃料が必要になります。従って、MAPセンサーがインテーク圧力の低下を感知するとコンピューターは燃料を増し、一定に保つどころか混合比を僅かに増してより大きな力を出す様にします。 同時に、コンピューターはイグニッションタイミングを僅かながら遅らせ、ノックをしない様にしてエンジンが壊れるのを防ぎます。

状況が変化して一定速度で走行したり惰性で走行しますと力は余り必要ありませんのでスロットルは閉じ気味になります。 従ってインテーク圧力は増大しMAPセンサーはコンピューターにシグナルを送り、コンピューターは燃料混合比を下げると同時にイグニッションタイミングを増して燃費を高めます。

MAPセンサー不良の結果:
MAPセンサーの不良やそれに関連する原因で上の様な正常な制御が出来ない場合は次の様な症状が現れます。
• エンジンの回転が周期的に上下する。
• アイドルがばらつく
• 混合比が高くなり、スパークプラグが黒くなる
• タイミングが進み過ぎたり混合比が薄過ぎてノックが起こる
• タイミングが遅れ過ぎたり混合比が高過ぎて力が無くなったり燃費が悪くなる

関連した問題:
バキューム漏れがありますとMAPセンサーが正常に機能していても的確なシグナルを送る事は出来ません。 従ってインテーク圧力に関連した部品が正常に機能している事も大切です。 
• EGR(排気ガス再循環) バルブの漏れや不良
• バキュームホースが外れていたり、ひび割れによる圧力漏れ
• ヒータードアー等のバキューム駆動機器の漏れ
• 汚れたエアーフィルター

エンジン不調の原因を解明するのは時には非常に難しい場合があります。 走行中の状態を詳細に記しておくと案外原因究明に繋がるかも知れません。
• エンジン回転の状態
• エンジン温度
• 力の有無、燃費
• 環境、温度 (朝夕、夏冬、雨晴等)
• 道路勾配
• 海抜
 
MAPセンサー以外にもコンピューターにシグナルを送るセンサーがありますので、それらの機能不良の可能性や、燃料ポンプ、排気管等も考慮する必要があります。 当然ですが、コンピューターの不調も考えられます。 又、新品部品でも故障の場合も有り得ます。