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バス事故 - 冷静に判断しましょう、 その3

本日、NHKテレビを見ていましたら次の様な事柄が報道されていました。

2008年に大阪の高速道路で今回と同じ様な観光バス事故が起こった際に総務省が観光バス運転手からアンケートを取った結果として、
昼間の安全走行距離505Km(?) (実際480Km-530Km)
夜間の安全走行距離435Km(?) (実際390Km-480Km)
との距離が表示されていました。

これらの数値自体の正確性には疑問はありませんが、質問の条件に寄って回答は大きく異なる事は明らかです。 当然、勤務の楽な短距離を答える場合も考えられますが、プロの運転手としてプライドを持って答えて貰った場合はもっと高い数値になると思います。 何れにしても此れらの距離は余りにも小さく、安全だけに固守してその他の条件は全く考慮されていない距離だと思われます。

現在の1日の最大運転時間は9時間、距離は670Kmで、此れは2008年の事故の前と同じだそうです。 NHKの女性アナウンサーは盛んにどうして事故後に此れらの数値が下らなかったのか、即ち、此れらの数値は高過ぎる印象を与える発言をしていました。

ネットを読んでも此れらの数値は高過ぎ、無謀だとの意見も沢山見られます。 果たして如何なのでしょう? 安全が絡んでいる為に感情的にその様に感じて仕舞ったり、報道に感化されている事は無いでしょうか?  現実的に本当に高いのでしょうか?

考え方:
テレビを見たり新聞を読んでいて気になるのは小さな一点に集中したり、物事を一方からだけ見て報道する事が余りにも多い事です。今回の事故の場合は“安全”と言う言葉に固執する事です。  距離が長過ぎると考えている人に取っては670Kmを500Kmに下げても次に同じ様な事故が起きれば同じ様な意見を言う事でしょう。 それらの人に気が付いて貰いたい解決策があります。 それは“観光バスを廃止しては?” 高速道路での観光バスの事故は無くなります。 
もう一つ不思議なのは大学教授やその他の評論家が報道中に同調意見ばかり言う事です。 俳優や詩人作家等の専門分野以外の人達が感情的な意見を報道し過ぎも問題で、視聴者に受ける意見を報道した方が無難と考えているのでしょうか?

報道で大切なのは反対側から見た意見も考慮する事、更には総合的な見地から報道する事です(ニュース報道の場合は事実優先で意見は不必要)。 即ち、運転時間を短くしたり運転距離を短くしたら安全になるとの考えと同時に、
経費、運賃:
• 2人の運転手が必要な距離以遠は高額になる可能性
• 近距離運賃にもしわ寄せが出る可能性
• 運転手の給料に影響する可能性
• 未熟運転手増加(運転手不足)の可能性
• 安い運賃が維持出来なくなる (運賃が20%?増加する)可能性
• 鉄道と太刀打ち出来なくなり、長距離バスは少なくなる可能性
以上に関して少しは知らせる必要があるのではないでしょうか?

総合的な考え:
若し、本当に過酷運転時間や距離であるならば、運転に関しては殆ど同じ条件である長距離トラックの運転手にも当てはまると思います。 トラックは人命を扱わないとの意見もあると思いますが、高速道路で事故が起こればバスを巻き込む事も大いに考えられます。 運賃が上がれば品物、公共料金、全てが上がります。 外国製品との競争にも影響します。 我々の生活は厳しくなります。

安全を無視する事は出来ませんが、9時間勤務、670Kmが本当に過酷で安全運転に障害となっているのでしょうか? 諸外国ではどの様な制限を使っているのでしょうか? 今回の事故の原因は特殊ケースでは、未熟運転手(注1)一人の為に多くの犠牲を払って変更をする事にならないでしょうか?  居眠り運転回避の方法や装置に関する調査開発の支援は如何でしょう?


注1:
未熟運転手と書きましたのは初めての目的地に行く事が心配であったり、一人で運転するのが心細かったとの報道を元にしての私の意見です。 事故を起こして仕舞った為にこの様な発言をした可能性もあります。 何らかの原因で居眠りをし、運転に関しては未熟では無いかも知れません。