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アメリカ車の部品

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アメリカ車、特にキャンピングカーの部品購入に苦労をした経験をお持ちの方は少なく無いと思います。 

自動車部品に関して:
最初に乗用車、トラック、バン等のアメリカ車(キャンピングカーを除く)の部品に関して説明します。

部品を探す又は購入する場合に必要な事柄があります。 それは、
• 車体製造メーカー(フォード、シボレー、ダッジ等)
• 年式(1992年型、1995年型等)
• モデル(E350、F250, G30等)
• グレード (XL、XLT、XLS等)
• ドアーの数(乗用車の場合)
• トランスミッション(オートマか、マニュアル)
• エンジンサイズ(6.0L、6.8L、454等)
• 車体番号(VIN=Vehicle Identification Number)
• エンジン番号

以上を書き留めておくと、部品を購入する際に役に立ちます。 ブレーキパッドを買う際、エンジンサイズは関係ないようですが、聞かれます。 又、エアークリーナーを買うのにドアー数は関係なくても聞かれます。 部品検索には上のような項目別で分類されて居る為機械的に聞かれる訳です。 車体番号は常に必要ではありませんが、部品変更年の境目に引っかかる部品を探す場合は特定する為に役立つ事があります。 エンジン番号もエンジン部品を探す場合に同様です。

アメリカ車の場合、同じ部品でも種類が多く、車種に依って入り組んでいますので複雑です。 例えば、同じフォードF350 でエンジンが大きくてもラジエーターの小さな物が付いていたり、オートマには異なるラジエーターが付いていたりします(ラジエーターは適切な例ではありませんが他の部品でもよく経験します)。 カタログ等に掲載されている写真は当てにならない場合もよくあります。 異なる部品でも全て同じ写真が掲載してある場合もあります。

キャンピングカー部品に関して:
ベース部分の部品
キャンピングカーはフォード、GM(シボレー、又はワークホース)等で製造されたベース部分を基礎にしてキャンピングカー製造会社が住居(ハウス)部分を付け足した物が殆どです。従って、バックミラー、エアークリーナー、ブレーキ関係等の部品はシャシー会社で組み立てられた物でキャンピングカー名、例えばサンフライヤー、ベクトラ、アスペクト等の名称は、余程キャンピングカーに興味がある店員を除いて、自動車部品屋に取っては意味の無い言葉です。 又、此れらの部品はキャンピングカー製造会社、例えばウイニベーゴーやフリートウッド社では扱っていないと思った方が良いでしょう、扱っている部品があっても高価になります。 又、トラックやバンがベースの場合、ベース部分の部品は社外品や再生部品で純正部品と変わらない品質で低価格で買える物も沢山ありますので、考慮する価値は大いにあると思います。 しかし、eBayやその他のネットで極端に安い、売主の分らないような部品は粗悪品の場合もありますので気を付けた方が良いでしょう。 アメリカ国内でのチェーン店のネットから購入した部品でしたら、返品や交換も出来、部品によっては一生保証付きもあります。 無論、日本からですと送料が高く、返品や交換は現実的に得にはなりませんが、純正部品では無いからと言って品質に関して神経質になる必要は無いと言う事です。 電気部品や電子部品の場合は返品が聞かない場合もありますので注意して下さい。

デーゼルプッシャー(DP)の場合
この場合は更に複雑になります。 4つの製造会社が連携してキャンピングカーを製造するからです。 それらは:
• エンジン会社(カミンズ、キャタピラー(キャット)、ベンツ等)
• トランスミッション会社(多くの場合アリソン社製)
• シャシー会社(スパルタン、フリートライナー、ワークホース、その他キャンピング会社独自の製品)
• キャンピングカー製造会社(ウイニベーゴー、フリートウッド、テイッフィン、ガルフストリーム、ニューマー、モナコ、フォーリストリバー他多数)

と言う訳で、キャンピングカー会社から買える部品もありますが、それぞれ(エンジン、トランスミッション、シャシー)の会社から直接部品を買うのが確実です。 

キャンピングカーになるまでの製造工程は、シャシー会社がデザインに応じて、エンジン、トランスミッション、車軸、ブレーキ関係、ハンドル関係、サスペンション、その他の部品をそれらの専門会社から集め、時には自社製品を含めて組み立てます。 完成したシャシーはキャンピングカー製造会社に買い取られ、居住(ハウス)部分が付け足されます。

キャンピングカー製造会社は、例えば値段、評判、将来の排気規制、市場予想等を考慮して条件の良いまとめ買いをしますので、2006年型のキャンピングカーであってもエンジンは2005年型、時には2004年型の場合もあります。 極端に言えば、エンジンが2004年に製造され、シャシーが2005年に製造され、キャンピングカーは2006年型の場合もあり得ます。 此れを知って腹を立てている人をRVフォーラムで読むことがありますが、法律で認められている事です。 ただ、キャンピングカーは2006年型であっても、エンジン部品は2005年の可能性がある事を考慮して部品購入をする必要はあります。 エンジンが大幅に変更された年に近い場合はエンジン番号で確認する必要もあります。

最後に、居住(ハウス)部分以外の部品でどうしても見つからない部品がある場合、例えばデーゼルプッシャーのエアサス、ステアリングメカ、ラジエーター、デフ、ゲージ類、ブレーキ部品等はシャシーメーカーにVIN(vihecle Identification Number = 車体番号)を言って問い合わせれば全ての使用された部品が車体番号別に記録されており、部品番号や製造した会社名が分ります。 しかし、キャンピングカー会社で取り付けた部品は無理です。 例えば、クルーズコントロール関係の部品はキャンピングカー会社で取り付けられた物もあり、それらはシャシー会社には記録がありません。 そのような部品は、居住部分の部品同様、キャンピングカー会社に問い合わせる必要があります。

修理滅裂になって仕舞いましたが、多少役に立ちましたでしょうか? アメリカ車にお乗りの方は参考になさって下さい。
RVKen