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ハウスバッテリーを長持ちさせる為に、 A.デイープサイクルバッテリーの必要性

ハウスバッテリー交換は非常に高価で、1個1万5千円から2万5千円、2個使用して居る人は3万円から5万円の出費になります。 既に何回か書き、繰り返しになりますが、無駄な出費を少しでも少なくする為に、この件に関して再度数回に分けて書きます。

バッテリーの寿命を延ばす為に知って於きたい事:
A. デイープサイクルバッテリーの必要性
B. バッテリーの寿命に関して
C. 最低電圧に気を付ける
D. 最高電圧に気を付ける
E. ?????

A. デイープサイクルバッテリーの必要性:

1. デイープサイクルバッテリーと自動車バッテリーに関して
自動車に搭載されている自動車バッテリー、又はスターターバッテリー、エンジンバッテリーと呼ばれている極く一般的なバッテリーの他にデイープサイクルバッテリー(日本ではサイクルバッテリーと呼ばれる)が有ります。 大きな違いは使用目的、並びにそれに応じた構造です。

2. デイープサイクルバッテリーを知っている人は少ない:
日本の自動車部品店、ホームセンター等のバッテリー部門にはサイクルバッテリーは稀で、店員の多くはサイクルバッテリーの知識は殆ど無く、サイクルバッテリーの名前さえ知らない人も少なくありません。 此れまで数十人の店員さんと話しましたが、キャンピングカーのハウス用にスターターを勧める人が殆どです。 バッテリー会社からホームセンターに派遣された人に依りますと(2年前)、サイクルバッテリーは特殊バッテリーで高価な為、ホームセンターでは殆ど扱われて居らず、購入する人も余り居ない為に限られた場所からだけ販売されていると話していました。

東京近辺では上の様な状況で、葉山、湘南、その他ヨットや小型船が停泊して居る近くではボート用のバッテリーとしてデープサイクルバッテリーは必需品ですので、状況は異なると思われます。 尚、バッテリーには、自動車バッテリーとデイープサイクルバッテリーの中間のマリーンバッテリーと呼ばれる物があります。

従って、キャンピングカー(RV)のハウスバッテリーにデイープサイクルバッテリーを使用して居る人は、日本では極く僅かである事は間違い無く、考え直す必用が有ると私は気になっています。

3. バッテリーの寿命:
寿命は年月でも示されますが、同時にサイクル数(回数)、即ち満充電から電気使用で生じた低電圧に成ったサイクル数(回数)でも示す事が出来ます。 後ほど更に詳しくバッテリーの寿命に関して説明しますが、

4. 自動車バッテリー:
此処からが大切です。 どうして自動車バッテリーはRVのハウスバッテリーとして適して居ないかを説明します。
自動車バッテリーはエンジンを始動させるのが重要な役割で、この際に大きな電流が瞬時に必要と成ります。 其の為に、薄い電極が多数使用され、電極の表面積が多くなる様に作られています。 電極はスポンジ状の鉛で、満充電に近い状態では問題ありませんが、放電(電気消費)して電圧を極端に下げますとスポンジ状の電極は消耗されてケースの底に壊れ落ちます。 この様な使用法、即ち、デイープサイクルを自動車バッテリーで繰り返しますと、30-150サイクル程度の寿命だとされています。 

しかし、自動車に搭載されている場合は、エンジンスタートの際に電圧を僅かに下げ、エンジンが掛かれば直ぐに満充電に近い状態に戻ります。 この様な2-5%程度の放電(電気消費)は何千回ものサイクルを繰り返す事が出来ます。

5. デイープサイクルバッテリー:
電極が厚く、少々電圧を下げても壊れ難く出来ていて、50%程度の放電に対しては1000サイクル前後には耐えるとされて居ます。 当然、放電を少なく(電圧を下げない)様に心掛ければサイクル数は伸び、寿命は長くなります。 反対に、放電、即ち電圧を下げれば下げるほど期待するサイクル数は減少し、電圧を下げ過ぎますと(10.5V以下)、例えデイープサイクルバッテリーでも寿命を極端に短くして仕舞います。 この件に関しては後ほど更に詳しく説明します。