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RV用プロパンガスに関して(アメリカに於ける)

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日本とアメリカでは法律や状況が異なるとは思われますが、プロパンガスは危険を伴いますので常に安全を考えた対処をする必要があります。

RV用プロパンガスに関しては良く知られて居る事も在れば余り知られて居ない事もありますので書いてみますが、日本に於いては果たしてどの程度参考と成るかは疑問です。

タンクには2種類:
プロパンガスのタンクには2種類有り、一つはDOT(Department of Transportation)タンクと呼ばれる物で運輸省規格のタンク、もう一つはASME(American Society of Mechanical Engineers)タンクでASME規格です。  RVには両タイプ(DOT/ASME)のタンクが使用されて居ますが、両者には大きな違いがあります。

• DOT規格タンク
ホームセンターで販売されているバーベキューグリル用や、RVトレーラーやフィフスホイール等に搭載されているよく見る縦型がDOT規格のタンクで、それぞれ認可された日付が刻印されています。 12年以上経つと検査を受けて再認可を受ける必要があり、それ以後は5年毎です。  

• ASME規格タンク
横型で、主にクラスAやクラスCに固定されています。 固定されている事でRVの一部としてASME規格のタンクが使用されているらしく、DOT規格の様な再認可を受ける必要はありません。 しかし、安全の為に目視検査をし、傷や錆の状況を調べて使用に問題が起こらない事を確認、又は処置をする必要があります。  

80%ルール:
良く知られている(話題になる)事は80%ルール、即ちプロパンガスを充填する際はタンクの容量の80%以下でなくては成らず、このルールはRVに搭載されているタンクにも適応します。 RVの殆どのタンクには80%になると自動的に止まる装置が取り付けられていますが、RV以外での使用目的でDOT規格のタンクに充填する場合は、容量では無く、重量を計量する事で80%に抑える場合もあります。

参考: 
私のタンクのゲージには1/4、1/2、3/4、Fullの印がありますが、充填直後の最大は大よそ3/4を示しています。  使用頻度にも依りますが、通常料理用レンジやウオーターヒーター、冷蔵庫等だけに限定しますと2-3年程度使えます。  以前(昔)は、真夏の暑い地域の走行中にはルーフエアーコン用として発電機を使い、実際には未だ使用が可能だったとは思いますが、料理が出来なかったりウオーターヒーターが使えないと困りますので、その場合は約3日程度で充填して居ました。 車のエアコンで十分冷える事を知り、又経済的でもありますので、最近はプロパンエンジンのジェネレーターは殆ど使っていません。  長距離の急な上り坂を走る時にジェネレーターを使う事がありますが、稀です。

充填時の安全配慮:
これも良く知られて居る事ですが、プロパンガスの充填時はウオーターヒーター、冷蔵庫等、全てのプロパンガス器具の使用を止め、動物(犬)を含めてRV内に留まる事は出来ません。 これは法律で決められて居る事で、プロパンガスを充填する作業員は必ず実行します。  昔(30-40年前)は、この事が徹底されて居らず、嫌がらせかとも思った事がありますが、今は当然の事となって居ます。  事故が起きれば当然問題になりますが、起こらなくても違法行為の事実が分かれば会社や州からの処分もあると思われ、作業員は必ず確認します。

ガスの種類:
ガスにはプロパンガス(C3H3)の他にナチュラルガス(CH4)、ブタンガス(C4H10)等があり、それぞれの密度が異なります。 ナチュラルガス(0.668Kg/m3)は空気(1.205Kg/m3)より軽く、プロパンガス(1.882Kg/m3)は空気より重く、熱量も異なります。 

例えばナチュラルガスが適正な燃焼をする為には空気とガスの比が25:1に対してプロパンの適正燃焼の比は10:1です。 従って、それぞれ異なるバーナーやレギュレーターが必要となります。 エンジン式ジェネレーターを購入する際は、プロパン用かナチュラルガス用の設定かを、バーベキューグリルを購入する際もプロパン用かナチュラルガス用の設定かを確認する事は非常に大切で、間違ったレギュレーターやバーナーですと正常に機能しません。

注意:
ナチュラルガスは空気より軽い為に発散しますが、プロパンガスは重い為に低い所に溜まる傾向があり、爆発の危険が依り大きくなります。

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