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トラベル トレーラーの牽引に関して - その5  重量全般に関して

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牽引で最も重要な事柄は“重量に関して”と書きましたが、理由はいろいろあります。
• 安全走行(危険)に大きく影響
• 法律(違法)に関係
• 快適な走行が出来るか/出来ないかに大きく影響
• 牽引問題の中で最も多い
• 改善余地の可能性

エンジンの力不足は速度を落としたりシフトダウンをして何とかなりますが、重量オーバーは解決しなくては成らない問題で、深刻に考える必要があります。 中には無視していたり、知らないで重量オーバーをしている人も居るとは思いますが、RV界では殆どの人が、牽引、自走を問わず重量に関しては、タイヤの寿命や空気圧と同様、真剣に考えています。

参考:
1990年代のスライドアウトが始まった当時は、それまでに使用されて来たシャシーにスライドアウトを取り付け、スライドアウト本体は勿論、油圧や電動モーター、ガイドや補強で重量が制限に近くて、飲料水タンクどころか、燃料を満タンに出来ない苦情の書き込みもありました。 初期のスライドアウト付きRVを購入の際は積載重量に余裕がある事を確認する必要があります。

重量に関する言葉の説明:
重量に関する言葉にはペイロード、カーゴーウエイト、ドライウエート、カーブウエート、ベースウエート、その他多数ありますが、乗客や燃料、水等が含まれて居たり、含まれて居なかったりして理解し難い言葉もありますし、牽引に関する重量を考える際には必要としない言葉もありますので、理解し易くする為にここでは必要最小限の牽引に関する言葉に留めて於きます。

重量の分類:
安全重量を知る上で大切な重量の中には2種類あり、一つは許容重量(Rating=レーテイング)で全ての自動車メーカーに許容重量数値が書き込まれたプラカードと呼ばれる表示板が取り付けられる様に法律で義務付けられており、もう一つは実際の重量即ち計測値(実測)です。 実測値は許容重量を超す事は出来ません。 
このサイトで時々RV計測の重要性を書きますが、重量が規定内か否かを正確に知る為には実測をする以外にはありません。 自動車メーカーのベース重量を基礎に計算しても、ベース重量にはデーラーで取り付けた部品やRV製造会社で取り付けた部品の重量が含まれていない場合が多く、乗用車の場合のベース重量は走れる最小限の装備で一般的にオプショナル装備と呼ばれる装備は含まれていませんし、RVの場合のオーニング等は含まれていません。

“重要-重量”:
①. TV・GVWR (Gross Vehicle Weight Rating = グロース ビヒクル ウエート レーテイング)
TV(Tow Vehicle=牽引車)の予めメーカーで定めたオーバーしてはならない重量、即ち許容荷重で、全ての車はこの重量に耐える部品が使用され、設計製造されています、即ち、駆動装置(エンジン、トランスミッション、ドライブシャフト、デフ)、サスペンション(スプリング、タイヤ、ホイール)、その他の部品です。 従って、タイヤを大きくしても、スプリングを強くしてもGVWRは増しませんし、一部を強くする事で弱い部分に返って負担が掛かる場合もあります。  タイヤは空気圧に依って許容重量が変化します、即ち空気圧が低過ぎるとGVWRは下がって仕舞います。

②. TV・GVW (Gross Vehicle Weight = グロース ビヒクル ウエート)
燃料、水、荷物、乗客、その他全てを含む、実際に走行する常態の重量です。 この重量はタイヤ空気圧を知る上で不可欠な重要な数値で、一度はフル装備(満タンの液体タンク、乗客、荷物)で計量盤に乗せて測定し、数値を書き留めて於く事が重要です。 一度計量すれば安全圏内が分かりますし、将来追加する部品(装備)等の足掛かりになります。


③. TV・RGAWR (Rear Gross Axle Weight Rating)
後輪車軸の許容重量(前輪の車軸の許容重量もありますが牽引の際には考える必要は起きません)で、RGAWRもプラカードに記されています。

④. TV・RGAW (Rear Gross Axle Weight)
後輪2輪を計量盤に乗せて測定して得ます。 この数値は総重量(GVW)から前輪2輪の重量を差し引いた数値と同じです。

⑤. TT・GVWR (Gross Vehicle Weight Rating = グロース ビヒクル ウエート レーテイング)
TT(Travel Trailer =トラベル・トレーラー)は牽引される車、特に牽引車の最後尾にあるヒッチ(牽引装置)での牽引の場合で、5thホイールの場合は殆ど同じ言葉が使用されますが重量の算出に関しては異なります。 TT・GVWRはTTの前部に取り付けられたプラカードに表示されています。

⑥. TT・GVW (Gross Vehicle Weight = グロース ビヒクル ウエート)
計量盤に載せて実測して得ますが、この際TTをTVから切り離してトレーラーの全重量を計測する必要があります。 TTがTVに接続されて居ますと、TTの前方重量がTVに支えられる状況ですので実測値は少なく表示されます。

⑦. GCWR (Gross Combination Weight Rating = グロース コンビネーション ウエート レーテイング)
トラベル・トレーラー、5thホイール等を牽引する場合、牽引する車(TV=Tow Vehicle)の重量、乗客、荷物に加え、牽引される車(TT=Travel Trailer)の装備、液体、その他全てを含む全重量の合計が超えては成らない重量です。  GCWRはTVを考慮して製造された車には表示されています。 

⑧. GCW (Gross Combination Weight = グロース コンビネーション ウエート)
算出した数値で、計測されたTV・GVWとTT・GVWを加えた数値です。 軽量のTTを牽引する場合はTT・GVWR内であればトラックの荷台に荷物を積む事も可能ですが、軽量級のTVで大きなTTを牽引の際はGCWが限界を超え易く、越えた場合はTVの荷台には荷物は積めません。 其れでもオーバーする場合はTTに積む装備を減らしたり水タンクを減らす必要が起きたり、更には悪い状況の場合はTVの重量を減らす必要も起きます。 通常、TVが重い方が操縦安定性が良いのですが、GCWがオーバーしますと

⑨. TW(Tongue Weight=タング・ウエート)
TTの前部がTVの牽引ヒッチに掛かる重量で、通常、トラベル・トレーラーの場合はTT・GVWの10%-15%で15%を超えますとTVの前輪が軽くなって浮く為に直進性を失い、フィッシ・テール(TTが魚の尾の様な動き)を起こして危険な状態になります。 計測時には前後の傾斜が数値に影響をしますので、走行状態と同じ傾斜で測定をする必要があります。 尚、計量盤でも測定出来ますが、この目的で測定器も販売されています。 アメリカでは大きなRVの集まりで無料で計量して貰える様です。
TW(タング・ウエート)はが重過ぎてTVの前輪が軽過ぎる状況は、TVが軽量の場合やTTの重量がTVに対して限界に近い場合に起こり易く、この状況を解決する為にウエートデイストリビューションヒッチ又はウエートイクオライザーヒッチの名で知られる装置があります(写真右)。 タングウエートが軽くなる訳は有りませんが、TVの後輪に掛かる重量がTVの前輪に分散されてTVを水平に保つ事が出来ますので、操縦性は抜群に良くなり、大きなトラベルトレーラーを牽引する場合の必需品です。  ウエートデイストリビューションヒッチは100ポンド前後の重量があり、操縦性を良くはしますが、タングウエートやGCWは増す事を知って於く必要があります。 

次回はダッジ1500(軽量級)で重量級のTT牽引を例に、説明する予定です。

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