キャンピングカーの水温とサーモスタッドの役割
 キャンピングカーは車重があるため、必然的にエンジンも高回転になります。
 特に、長い上り坂ではエンジンが高回転になるため、水温が著しく上昇します。また、首都圏の高速道路などでは渋滞により水温が上昇することもあります。サーモは通常ラジエターへクーラントを循環させ水温の上昇を防ぐ働きをしており、水温の極度の上昇は様々な機関に悪影響を与えます。また、燃費やパワーなどにも影響を及ぼします。

水温の上昇と症状
 一般に、一番エンジンのパワーが発揮されるのは、70℃前後と言われており水温が約70℃を超えると吸入空気の温度が上がり空気の密度が薄くなるため、パワーダウンが起こるといわれています。
 また、ほとんどのコンピュータ制御の車輌においては水温上昇に伴うノッキング等により、ピストンの頭が熔け出すことから保護するために、自動的に燃料を濃くして点火時期を遅らせるように設計さてれいます。しかし、水温はさらに上昇してしまうため、エンジンのパワーはさらにパワーダウンします。この症状はハイパワーエンジンや負荷がかかる車輌において特有の現象です。。
ローテンプサーモの効果は?
 ローテンプサーモに交換することにより早めに(純正の設定よりも早い温度で)ラジエターにクーラントを循環させる(冷却)ことが可能になります。但し、ローテンプサーモであっても開閉温度が下がるだけであり、実際に冷やしている部分はラジエターであるため、最高水温に大きな影響はほとんど出ません。(ファンの動作温度などによ一概に言えませんが・・・) 
 但し、ローテンプサーモに交換することでスタート水温は下がるので短い時間であれば効果的です。(短い距離の急な上り坂など)
 また、冬場においては、、冷えすぎて実際の走行時に温度が上がらずエンジンに良い状態とは言えないことや、ヒーターの効きが悪くなったりすることがあります。
 ローテンプサーモに交換したからと言って常に水温を下げることができるというわけではありません。また、ローテンプサーモに交換することでメリット、デメリットもありますのでその仕組みと働きをよく理解した上で装着されることをお勧めします。
サーモスタッドの交換(P30 V8 シボレー454エンジン)
ルーフエアコンの代表的なパーツとしては
 エンジンとラジエターがつながっているアッパーホースを外します。  黄色い丸印の部分にサーモスタッドがある。  ボルトを緩め、中にあるサーモスタッドを取り外します。
 取り出した純正サーモスタッド。  開閉スタート温度の低い設定のローテンプサーモに交換。  アッパーホースにふくらみが若干見られるため、ホースも新品交換。
作業時間 作業難易度(5段階) 作業のポイント 実用度(5段階)
1時間程度  サーモスタッドにガスケットが入っているタイプはガスケットを傷つけないように取り外すこと。(できればガスケットも新品交換が望ましい)
 クーラントが抜けますのでクーラント補充とエアー抜きを必ず行ってください。
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