クラスCの全面塗装

症状の確認
ネットで購入されたクラスC。 事前の下見がない状態(距離が遠いため)での購入であった。
 実際に現車を見てお世辞にも外装の程度が良いとは言えない車輌であり、さらにバンパー延長、ミラー増設などで車体に穴を 開けたり、溶接したりかなり改造された車輌であった。  
 また、外壁のFRPは紫外線劣化し艶はなく、変色している 。オーナーから、どうすれば綺麗になるかとの相談を受け 全面塗装を決行。
 本ページは、そのクラスCの全面塗装に関 するコンテンツです。
納車時の車両(写真 長崎県 来夢さん提供)
  
 車体後部に延長されたバンパー。この重さが常に車体の最後 部にかかっていると考えると燃費や車体への影響も考えられる 。さらに全体に赤錆が発生しており、見栄えもよくない。オー ナーと相談し早速切断する。  切断してみると、大人数人でないと持ち上げることができな いほどの重さであった。


 リアに取り付けられた大型リアボックス。  しかしこのボックスは、高い位置にとりつけられており、出 し入れが非常に困難である上に、リアの窓を覆い隠しておりリ アのキッチンに光が差し込まない。  また、表面も劣化し割れもあるためオーナーと相談し取り外 す。


 ミラーもステンレスのパイプなどを使ってステーを加工した ものが取り付けられていた。純正のドアミラーのステーは残っ たままミラーがない状態。これに関してもオーナーと相談し、 改造されたミラーを取り外し、純正のドアミラーに戻す。


  週末を利用しての実質2日間の全面塗装計画であるため足付 けやマスキング、部品取り外しなど作業には、ある程度の人数 が必要である。そこで、事前に九州掲示板に全面塗 装作業の協力を求める書き込みを行った。  金曜日の夕方以降〜日曜日まで県内外から次々に協力してく ださる方々が到着し、足付け、マスキング、部品取り外しなど を行う。多くの方々の協力で、土曜日中にマスキングが終了。 後は塗装をするだけである。。
 本車輌で使われているアルミやメッキプラスチックも劣化が目立つため、 ボディと同色に塗装を施す。アルミ部やメッキ部は剥がれを防 止するため、事前処理を施す。
 多くの方々から聞かれる質問は・・・「塗 装にかかった費用」。
  塗料や溶剤は、ソリッド、メタリックでも大きく異なるし、 使う塗料や塗り重ねる回数によっても異なる。今回使用した塗 料はソリッドで国内大手塗料メーカーの自動車用塗料である。 今回は、白の原色に色のとまりをよくするために他の色を少し だけ混合した。  また、一部軟化材を使い曲がりに対応した塗装を施した。  これら塗料や溶剤だけで3万円弱である。ただし、溶剤など 余っているため実際にかかった費用はそれよりも少ない。  その他、マスキングテープ、マスキング紙、塗装用ビニール 、電気代などである 。  それらをプラスしても、実費だけなので激安である。
 写真ではは分かりにくいが、左の塗装前の写真はかなり黄色っぽい白である。右側の塗装は、真っ白。
作業時間 作業難易度(5段階)
(5が難易度が高い)
作業のポイント 実用度(5段階)
(5が実用度が高い)
トータル
約24時間
 足付けを確実に行うこと。プラスチック、メッキ、アルミなどは塗料が剥離することが多いため必ず事前処理を行うこと。マスキングは丁寧に時間をかけ行うこと。
 【材質に関する正しい知識】
全てのキャンピングカーはFRPで成型されている。 × 成型は日本製に多いの技法であり、船の作り方に似ている。一方、アメリカ製や日本製の一部はパネル工法でありFRP成型ではない。
全てのキャンピングカーの外壁はゲルコートである。 × これも船の作り方に似た工法である。一般的にメス型などにFRPを貼る事前処理としてゲルコートは使われる。つまりこの工法も日本製の一部の工法であり、アメリカ製などは、FRPマットを使用しているため、全てのキャンピングカーの外壁がゲルコートではない。
日本製もアメリカ製もキャンピングカーの壁面の構造は同じで ある。 × 成型型のFRPは日本製に多い技法であり、アメリカ製とは製造工程や内容が異なる。
キャンピングカーの外壁の小さな穴や割れには、FRPパテを使 う。 × 小さな割れであっても、パテではなくガラスマットを溶剤で貼り付ける。それをサンディングし、パテで仕上げる。パテは、RFPパテでなくても全然問題ない。逆にFRPパテにする必要が必要がない。
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