@ 快適な生活にはかかせない電気
 室内照明、お湯を沸かすボイラー、冷蔵庫、ヒーター、高温になりがちなキャンピングカーの室内を冷房するためのルーフエアコン。どれをとっても電源が必要なものがほとんどです。
 電気があることで日常の生活レベルに近い環境を作り出すことができます。
 上図は、一般的な配線の図であり、これが全てではありません。ビルダーや国により使用機器や配線方法などが異なります。


A ACとDC
 キャンピングカーの電気を必要とする大まかな機器は上図のようなものがあります。黒い配線はAC100V、赤い配線はDC12Vです。
 黒い配線、つまり100Vは外部電源入力を家庭用コンセント(キャンプ場ではフックアップ)から電源を供給することでバッテリーの消費を考えずに照明、その他電気製品を使用することができます。
 キャンプ場利用時に外部電源が取れる場合は、全ての電気機器が使用できバッテリーのように徐々に電圧が下がったり一定時間しか使用できないということもありません。さらに、テレビ・ビデオ・冷蔵庫・電子レンジ・ルーフエアコンなどキャンプ場のサイトの許容アンペア以内で使用できます。つまり、AC100Vがあれば快適に過ごすことができるといえます。
 一方DC12Vでは、使用できる機器が限られます。といってもほとんどの製品が使用できますが、極端に消費電流の大きいブラウン管式テレビなどを長時間使用するとあっと言う間にバッテリーあがりになってしまうこともあります。(バッテリーの容量にもよりますが・・)
 基本的に照明やモーター類などは全て12Vで動作する設計になっています。12Vのサブバッテリーがあれば、水道、照明、ヒーター、シャワーなどなど快適に過ごすことができます。
 また、外部電源が確保できないPキャン時などに威力を発揮するのがジェネレーターです。


B 外部入力接続時の電気の流れ
 一般的に   外部入力コンセント → ブレーカー → 100V機器への専用配線・AC-DCコンバーター → サブバッテリーへの充電器  → 各12V機器へ
 となり、基本的に室内の電気器具全て使用できます。
 


C サブバッテリー使用時の電気の流れ
 一般的に   サブバッテリー → ブレーカーまたはヒューズ → 各12V製品
 となり、ほとんどの12V機器が使用できますが、100V(インバーターは除いて)の使用はできません。
走行充電または、停車時に使用可能な機器(いずれか一方のみ含む) 外部電源入力時(100V入力)・またはジェネレーター稼動時に使用可能な機器
12製品 照明・FFヒーター・冷蔵庫・ボイラー・水ポンプ・その他12製品 照明・FFヒーター・冷蔵庫・ボイラー・水ポンプ・その他12V製品
100V製品 基本的に使用不可 ルーフエアコン・電子レンジ・ドライヤー・炊飯器・


D 
電気機器を使用する場合に考えなければならないこと
 本ネットキャンパーンのトップページの中のコンテンツにも「消費電流とバッテリー」をご覧頂いていもわかるように、安易に配線や消費電流を考えない機器の使用は動作不良ばかりか機器の破損を招きます。
 安易に1000ワットの電子レンジを車に乗せるために最大1000ワットのインバーターを買えば良いのでは・・・・これは大きな間違いです。
 まず、そのインバーター自体の消費電流や最大出力のは使用する機器よりも大きいものでないといけません。また、大きなインバーターを装備する場合は、オルタネーターの損傷なども考えられますので、消費電流の大きい電気機器を使用する場合はトータルで消費電流の計算や配線方法を考えなければかなり高額な修理費がかかることになります。(消費電流の計算式については「消費電流とバッテリー」のページにありますのでそちらをご利用ください。)

 また、機器の動作不良の原因で多いのがバッテリーの放電によるものです。実際室内照明が点灯するのだからバッテリーは大丈夫と思いがちですが、実際の電圧を測ってみると10V前後になっている場合やそれ以下の場合もあるのです。照明が点灯する=バッテリーは大丈夫とは限りません。
 その場合は、テスターでサブバッテリーの電圧を計ってみましょう。もし、電圧が低ければ走行充電または、バッテリー充電器を使い充電後再度動作不良機器のスイッチを入れてみましょう。


E 電気機器の不具合が発生したら・・・
 ボイラー、冷蔵庫などは比較的カバーを外せば、電源回路が比較的手の届く位置にあります。そこに電源がきているかどうかをチェックしましょう。次にアース不良やスイッチの接点不良、バッテリーの不良などをテスターを使って調べていきましょう。入力と出力の関係で調べていけばある程度の不具合の原因が追求できます。


F 常備しておくと便利なもの
 以下は、キャンピングカーに常備しておくと役に立つものの例です
 ● テスター(クランプメーター付きのものであればなお良い)
 ● ハーネス(できるだけ太いもの)
 ● ハーネステープ(応急にビニールテープでも可)
 ● リレー(できれば大きい容量のもの)
 ● 圧着ペンチ、圧着端子
 ● 延長コード
 ● 各種アンペアのヒューズ



★夜間走行などでライトのヒューズが切れた場合

 ヒューズ切れの原因を探る・・・・
 @高出力のライトバルブに交換した、ヒューズや配線の接触不良、
 A配線のショート、ヒューズの劣化など

★その応急処置は・・・(あまりお勧めできる対処法ではありません!応用知識としてご覧ください)

 @高出力のライトバルブに交換し、配線途中にリレーを入れていない場合は、通常の純正バルブに戻す。その後ヒューズ交換。
  もし、取り外したバルブがその場にない場合は、ヒューズを純正より大きいものに上げる(良い方法ではないのでハーネスが焼けるなどの危険が伴いますので自己責任における最終的な手段です。その場合は、信号待ちなどではライトを必ず消してください。)

 Aヒューズや配線の接触不良はきちんと配線し、ハーネステープを巻き応急処置。
  
 Bヒューズ交換用のスペアがない場合は
  *純正と同じヒューズをヒューズボックスで探し、使用しなくても走行できるヒューズを抜き(ヒーター用のヒューズなど)それを代用する。
  *以下も最終的な手段ですが、スペアヒューズもない場合は、切れたヒューズにタバコの銀紙やチョコレートの銀紙を巻き(細くして)、それにより通電させます。この方法もかなりの危険が伴いますので自己責任のもとで行ってください。



★ラジエターのサーモスイッチの故障(ラジエターファンが回らない場合)によるオーバーヒートの応急処置

 以下は、ラジエターのサーモスイッチが不良という原因が明確な場合の応急処置です。オーバーヒートの症状全ての対処法ではありません!
 @ボンネットを開け、エンジンルーム内の熱を放熱させます。
 A水があればラジエターに水をかけます。
 Bラジエターにつながっている配線を探し、そのカプラーを抜きます。
 Cそのカプラーのコネクターに短く切ったハーネスを差込み直結にします。ハーネスがない場合は電柱に看板広告などをとめている針金を代用します。この状態でファンが回りっぱなしになればOKです。
 Dカプラーとハーネス(針金)をハーネステープで巻きます。
この方法も危険が伴いますので自己責任のもとで行ってください。

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