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RVメインテナンス - ABS警告ライトの点灯し続け

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RVはキッチン、寝室、その他家財道具を乗せて移動している様なものですから車自体と同時に車内の設備も壊れる事もあって当然です。

旅行の帰りに修理や改造の必要な箇所を備え付けのホワイトボードにリストする事が恒例になっていますが、今回は通常より少なくて次の6個が書き込まれました。
1. ABSセンサー  (警告ライトが消えない為、原因究明/解決)
2. トウドコネクター (牽引車用のプラスチック製電気コネクターが割れた為、交換が必要)
3. プレッシャープロ  (タイヤプレッシャーセンサーの1個がバッテリー低下?、購入する必要性?)
4. 燃料キャップ改良  (閉め忘れをしない為の細工/改良)
5. タイヤ交換  (前右と後輪右を入れ替え)
6. ゴミ箱の改善  (改善の余地があり)

3.と5.は既に解決済み、本日はABSセンサーの問題を解決しましたのでそれに関して書きます。

以前にもABS警告ライトが点灯した事が何回かあり、多くの場合はABSセンサーの電線がコネクターで抜けての接触不良が原因で、センサーが壊れて買い替えをした事も1度ありました。

私が使用しているABSセンサーは写真上左の様な形状をしていて、写真上右の様に各ホイールの裏側から差し込んであり、約2フィート(60cm)の電線の先に写真中左の様なコネクターが付いています。 

以前、コネクターが抜けて接触不良が起きた事が時々ありましたので、全てのコネクターは写真中右の様にタイラップでブレーキホースに固定してありました。 その為、今回の故障(ABSライト点灯)は接触不良では無く、ABSセンサー自体が壊れたと思い込んで各センサーのプラグを抜いて抵抗を測定しました。 正常なABSセンサーは1850オーム前後で、壊れると開放又は導通、即ち抵抗は0又は∞になります。

ところが、最初の3個を測定して問題は無く、最後に測定しようとした左前輪のセンサーのコネクターが半分抜け掛かっていました。 このセンサーも壊れては居らず、全て1830オーム前後で正常でした。

コネクターが抜けた原因は、最近ブレーキパッドを交換した時にABSのセンサー用線に充分な余裕を持たせずに固定した為でした。 後輪はABSセンサーの線をどの様に固定しても問題は起きませんが、前輪はハンドル操作でホイーに取り付けたセンサーが左右に移動しますので充分な余裕を持たせなくては成りません。 今回は写真下左の様にコネクターをブレーキホースに固定する事は避けて、タイラップを3本使ってコネクター同士を固定しました。

私のABSライトは最初、速度が20マイル/時になるまでは点灯し続けますので、走行テストはして居らず確認はしていませんが、次回に出掛ける時は正常に作動(点灯しない)筈です。 尚、下に潜ったついでにグリースアップもして於きました。 グリースアップは毎年行う様に心掛けていますが、今回は2年振りと思われ、少なくとも1万6千Km、若しかしたら3万Km(2年前に1万5千Km)以上走った可能性もあり、特にドライブシャフトとキングピンには大量のグリースが入りました。

キャリパーオーバーホールに関して(ディスクブレーキ)

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ご質問がありましたので、私の考えを書きます。

日本ではキャリパーのオーバーホールは珍しく無いらしく、オーバーホールキットをお買いになる方が多いのに驚きます。 私は此れまでにGM車、フォード車、日産車、トヨタ車、ホンダ車、スズキ(サムライ)、ドイツ車、イギリス車等、少なくとも30台買い替えましたが、キャリパーピストンからのオイル漏れ等で修理/交換をした経験は1度もありません。

キャリパーに似ている構造のブレーキ関係部品にはドラムブレーキのアクチュエーター、ブレーキ/クラッチのマスターシリンダー、プレッシャーコンバーター(今回の旅行で交換)等がありますが、大昔、日本に於いてマスターシリンダーからオイルが漏れた事がありました。 ピストンが鉄製でシリンダーがアルミ製であった為のシリンダー(本体)の磨耗が原因で、アッセンブリーで交換しました(シリンダーが磨耗するデザインでしたので、オーバーホールキットは販売されていなかったものと思われます)。

又、1年前にこのブログでも書きましたが、エアー/オイルブレーキのプレッシャーコンバーターの漏れを修理しましたが、この時はシリンダーは鉄製で鉄製のピストンにオイルシールが使用されていました。しかし、オーバーホール用の部品は何処にも置いてなく付着した凝固物を取り除いて再使用しましたが今回(1年後)又漏れが始まり、予備アッセンブリー(新品)と交換しました。 (今、書きながら考えた事ですが、専門店に行って形状が同じで、ブレーキフルイッドに対応出来るオイルシールを購入すれば修理が出来、既にアッセンブリーをオーダーして仕舞いましたが、故障中のプレッシャーコンバーターも修理出来そうです)

此れまで疑問に思っても考えた事はありませんでしたが、日本でキャリパーのオーバーホールの必要性が大きいのは次の様な事が想像出来そうです。
キャリパーからのオイル漏れは部品の磨耗、腐食、異物付着等が考えられます。 又、此れまでの私の車、日本と私の住んでいる状況等を考慮しますと使用環境、ブレーキフルイッドの状態(交換周期)が漏れに大きく影響すると思われます。

日本は梅雨の時期があり、私が住んで居る所に比べて明らかに高湿度です。 従って、ブレーキフルイッドは水分を吸収して変質したり、異物が凝固したり、部品酸化を促進させるのでは無いかと思われます。 プレーシャーコンバーターはRVに装備された物ですので、雨水の溜まった悪路も走りましたし、高湿度の地方でも走りましたので、私が使用している乗用車に比べてキャリパー(ブレーキフルイッド)に対する状況が悪いと思われます(13年半中2回ブレーキフルイッド交換)。

良く疑問に思っていましたが、自動車取り扱い説明書に依りますとブレーキフルイッドは1年毎に交換とあります。 上の様な事を考慮しますと、1年毎のブレーキフルイッド交換は、走行地域に依っては大切な事の様です。

ご質問にはピストンの交換の必要性がありましたが、磨耗、腐食、等を考慮して、私自身はオイル漏れの可能性が無い部品(ピストン)は交換しません。 キャリパーのオーバーホール用ピストンには鉄製、耐熱性樹脂(フェノリック=Phenolic)製、アルミ製がありますが、私を含めフェノリック製の方が腐食に強く優れていると考える人は少なくありません(ハイパフォーマンスカーにはフェノリックが使われている様ですし、鉄製より高価だと思います)。 アルミピストンは鉄に比べて膨張係数が高い為に高温で間隔が少なく成って動かなくなった事例があり、避けた方が良いかも知れません。

ブレーキフルイッドを説明書通り(1年毎?)に交換し、ブーツの周りの異物を周期的に(エアー等で)取り除いてきれいにしていればキャリパーのオーバーホールの必要性は激減すると考えます。

以上私の考えで、法的に定められている場合は無視して下さい。 又、ブレーキ関係は走行安全性に大きく影響しますので、安全性を最優先にして慎重に判断する事も重要です。