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エアーバッグとエアーサスペンションに関して

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RVフォーラムでクラスCのスプリングのヘタリ、乗り心地の固い問題、振動に依る家具や食器のガタガタ音、その他サスペンションスプリングに関する問題を抱えている人は少なくありません。

1. エアーバッグ(ヘルパースプリング)キット:
スプリングがヘタッた為に下った車高をエアーバッグ(ヘルパースプリング)を使って改善させた方は多数います。 しかし、エアーバッグは許容重量を増す事は出来ませんし、又、乗り心地を良くする事は出来ないとの意見が大半です。 

次のエアーバッグメーカーがRVer の間でよく知られています。
Firestone
http://www.firestoneindustrial.com/site-resources/ride-rite/pdf/2011_Catalog.pdf
Airlift
http://www.airliftcompany.com/
Hellwig
http://www.hellwigproducts.com/products/load-control/hellwig-air/
Ridetech
http://www.ridetech.com/store/towpro-kits/

エアーバッグの宣伝は微妙で、“運転性向上”と言う様な言い方をしていて、“乗り心地を良くする(柔らかくする)”とは書かれていません。 

クラスC所有のあるRVerは乗り心地が非常に悪く(硬い)エアーバッグを取り付けましたが一向に良くならず、ガタガタ振動している窓ガラス、テレビ、食器類を全て走行中の車から投げ捨てたい気持ちになったと書いていました。 

エアーバッグを取り付けたものの乗り心地が改善しなかった為、全て(リーフスプリングとエアーバッグ)を外してエアーサスペンションに交換して満足したRVerも居ました。

2. エアーサスペンション キット:
乗り心地を良くする為にはその目的で作られたタイプのエアーサスペンションを取り付ける必要があり、殆どの重量をエアーサスペンションが支えるタイプにする必要があります。 即ち、最初に書きましたエアーバッグサポートはリーフスプリングの補助で、乗り心地をよくする為にはエアーサスペンションにする必要があります。

交換用のエアーサスペンションキットは次のメーカの物がポピュラーの様です。
Kelderman
http://kelderman.com/old/category.php?id=1
http://kelderman.com/old/pdf/Kelderman%20Air%20Ride%20System%20Price%20List.pdf
Firestone R4Tech
http://www.firestoneindustrial.com/RideRite/index.aspx
Ultraride
http://www.linkmfg.com/ultraride/ultraride.html
Raydan
http://www.raydanmfg.com/?page=products&CategoryId=13


クラスA、特にフォードのF53 シャシーは硬くて乗り心地が悪い事で知られていますが、Kelderman製やその他のエアーサスペンションを取り付けた人が大分居て、全ての人(私が読んだ限りでは)が改善を書き込んでいます(高価ですので当然かも知れませんが)。


乗り心地を良く(柔らかく)する為に最初にするべき事はRVの計量をして適切なタイヤ空気圧を使用する事だと思います。 その上で、若しビルスタインのショックアブソーバーが付いていればKONI又はモンローショックアブソーバーに交換すれば多少改善されると思います。


参考:
エアーバッグを取り付けた上で乗り心地を良くする為にリーフスプリングを減らすと危険な状態になる可能性があります。 増速する場合やブレーキを掛けて減速をする場合に車軸を回転させる(トルク)大きな力が掛かりますが、エアーバッグはこの力の方向には無力どころか増大させる可能性もありますので、リーフスプリングに大きな負担が掛かります。

質問や意見を歓迎します。

遂に見付けた雨漏り

アメリカのRVフォーラムで読んだ出来事です。

投稿者は購入したウイニベーゴーの運転席側に雨漏りが或る為新車時から3年間デーラーに持って行っては修理を試みましたが解決出来ませんでした。

自分で解決する事を決意し、外部の装飾トリムを外し、窓ガラスの上の黒い、細長いゴム板を外しましたが、原因らしき箇所は見つかりませんでした。 仕方なく、窓の上部を被う細長い羽状のトリム(装飾板)も外したところ、漏れを防ぐシーラントが約1.5cmの幅で2箇所で隙間が出来ていました。 

奥さんに車内から様子を見て貰いながら外部から水を流したところ直ぐに水漏れを検知しました。 

2箇所の隙間をシーラントで埋めた後で他には漏れが無い事を確認、“漏れが細長い羽状のトリムの下で、修理工場は今後何年も漏れ箇所を探し続けたことでしょう”と投稿者は書いています。

この書き込みに対して多くの“おめでとう、よくやった”の書き込みに混ざって “漏れを見付ける事が出来たのは自分のRVを修理したい思いがあったから”やこの意見に同感する書き込みもあります。

又、“デーラーとしては、4-5時間掛けてこの問題を解決出来ても$400-$500を要求したらお客に文句を言われるので止むを得ないでしょう。 従って体を動かせる間は自分で修理を行う(DIY=Do It Yourself)のが一番良いでしょう、多くの修理は其れほど難しい事ではありません”との書き込みをしている人もいます。

http://www.rv.net/forum/index.cfm/fuseaction/thread/tid/26060457.cfm

ボイラー(ホットウオーターヒーター)の掃除

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ウオーターシステムに取り付けるアキュミュレーターに関して書きましたので、ついでにホットウオータータンクの掃除に関して説明致します。 日本ではボイラーと呼んでいる様ですが、RV用や家庭用の湯沸かし器は(ホット)ウオーターヒーターと呼び、ボイラーは高圧水蒸気等を収納する肉厚金属容器(タンク)を意味します。

掃除方法を示すビデオサイトを最後に添付しますので、先ずは次の説明を読んでからご覧になって下さい。

タンク説明:
アメリカで製造されたRVに装備されたウオーターヒーターにはサバーバン製とアトウッド製があり、ウオーターヒータータンクの内部は毎年清掃を行うのが理想です。
サバーバン製:
• 鉄製タンク
• アノードが使われている
• アノード自体が溶解して鉄製タンクの溶解を防ぐ
• 排水はアノードロッドを緩めて抜く
• アノードは消耗品で周期的に交換が必要

アトウッド製:
• アルミ製タンク
• アノードの必要性は無い
• 排水はドレーンプラグを緩めて外す

清掃方法:
1. ビデオでデモに使われているウオーターヒーターはアトウッド製(説明者の友人のRV)で、清掃を始める前にポンプのスイッチをオフにし、タンク内の水が熱くない事を確認。
2. プレッシャーリリーフバルブ(減圧弁)のレバーを引いて圧力を無くする。
3. ナイロンプラグ(アトウッド製の場合)を取り外す。
4. サバーバン製の場合はネジが鉄製でさび易く取り外しが難しい。
5. タンク内の水を全て抜いた後、この目的で販売(約$5)されているプラスチック製パイプ(代用品を探すか、真っ直ぐなビニール管内に太目の金属性針金又はチューブを挿入して製造?)をガーデンホースに取り付けて水をタンク内部の全方向に吹き付ける。
6. 水が透明に成った時点でドレーンプラグ(アノード)を元に戻す。
7. ビデオでは50%に薄めた酢を容器より吸い込んでいますが、この場合は酢がタンク内や配管内に残らない様に完全に流し出す必要がある。 電気部品等に酢が付着すると故障の原因になる。
8. 水道に繋ぎ、 プレッシャーリリーフバルブ(減圧弁)のレバーを引いて水が出て来るのを確認してからバルブのレバーを正常の位置に戻し、満タンにする。
9. 満タンの状態で電気又はガスで水が熱湯になるまで熱する。
10. ビデオではこの時点でサバーバンのアノードの説明。
11. ビデオで見るアノードは最近交換した新品(説明者のRV)で、1年程度使用するとアノードの表面は消耗してザラザラになる。 又、錆びて外し難かったねじ部は改良部品に交換してある。
12. 消耗し易いマグネシウムアノードと長持ちするアルミニウムアノードの2種類あるが、使用する水質により選択する必要がある。
13. 温度が下ってから減圧弁で内部の圧力を下げてタンク内の水を抜くのが理想的であるが、熱湯の場合はやけどをしない様に充分注意をする必要がある。
14. 先に5. 6.で行った様にタンク内を清掃したあとドレーンプラグを元通りに戻す。
15. 酢を使用した場合は完全に酢が出るまで清掃をする必要がある。
16. 満タンになった状態で順次車内の全ての蛇口を開き配管内に残っている空気(や酢)を吐き出させれば、完了。

http://www.youtube.com/watch?v=IKg0R9oiMP0&feature=fvst

アキュミュレータータンク

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このところRVに関係の無い書き込みが続き、私のブログを読んだ方の中には“全く役に立たない事を書いて”と腹を立てていらっしゃる方もいらっしゃると思われます。 

今回は、先日ネットキャンパーのメンテナンスサイトで出て来たアキュミュレーター(アキュミュレータータンクと呼ぶ人もいる)に関して説明致します。

構造:
アキュムレーターはプラスチックまたは金属製のタンクで内部にゴム製仕切り板が付いていて一方から掛かる水圧を他方から空気圧で押し返す仕組みになっています。

機能:
ウオーターポンプが作動中は水に圧力を掛けますので蛇口を開きますと水が出ますが蛇口を閉めますと、水は気体(空気)の様に圧縮しませんので2-3秒後には規定の圧力(40psi前後)に達してポンプは止まります。 しかし、アキュムレーターを取り付けますと、ゴム製仕切り版の反対側の空気を圧縮して水圧のエネルギーを蓄えます。 従って、ポンプが作動しなくても蛇口を開けばアキュムレーターに蓄えられた水量が出る為ポンプの小刻みなオン-オフが解消されます。 又、ウオーターポンプのスイッチを長時間オンにしていても(お勧めは出来ませんが)蛇口を開く迄は滅多にポンプは作動しません。

種類:
アキュムレーターには幾つかの種類があり、RV用は左上の写真のシュアーフロー製(22 cm x 10 cm x 9 cm)がポピュラーの様です。 取り付ければ効果がある事は間違いありませんが、中には小さ過ぎるので2個取り付ける人も少なくありません。 私は右上の写真の家庭用(56 cm x 28 cm x 28 cm)を取り付けています。
http://www.google.com/search?hl=en&tbm=shop&q=accumulator+tank&oq=accumulator&aq=0&aqi=g3&aql=&gs_l=products-cc.1.0.0l3.9839.16109.0.18369.11.6.0.5.5.0.220.790.1j4j1.6.0...0.0.Qpgnu43uf0g

取り付け方:
取り付けは縦横斜め、何れの方向の設置も可能で、又ポンプに依る水圧の掛かる場所でしたら如何なる場所でも構いません。 上のイラストに示しました様に配管の途中に挿入する事も出来、適当な場所が見つからない場合は既存の配管から離れた所にアキュミュレーターを取り付け、1本の管を繋げる事も可能です。

次のビデオも参考になさって下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=QFauZKl-OGk


参考:
ウオーターポンプがうるさい場合は安価な音や振動を減らす方法も考慮しては如何でしょう。 ウオーターポンプの下にゴムやスポンジを敷いたり、振動し易い配管をタイラップ(ビニール製紐)で締め付ける事で驚くほど静かになります。

オート パーク ブレーキ、 その2 パークライトに関して 

パークライトを点灯させるスイッチは2種類あり、何れかのスイッチ又は2個のスイッチが同時に壊れる事がありますが、通常は1個です。

1. 単にライトスイッチと呼ばれる圧力スイッチがあります。 このスイッチは助手席側のトランスミッションの僅かに後ろ側のシャシーフレームに取り付けられていて、パーキングブレーキを作動させるアクチュエーターがある場所です。 このライトスイッチが機能しなくなりますと通常オンの状態で壊れ、キーがオンの状態ではオートパークライトが常に点灯した状態になって仕舞います。 従って、問題はライトが常に点灯するだけでオートパークブレーキは正常に機能します。

2. 上のスイッチの他にポンプモータースイッチと呼ばれるもう1個のスイッチがあり、2001年以前のシャーシーの場合はアクチュエーターの近くに取り付けられています。 2001年以後のシャーシーの場合は前方のラジエータールームの運転席側にあります。 このスイッチは一般的にRGS(Rotten Green Switch)、即ち嫌な緑色スイッチと呼ばれて緑色か茶色ですが機能は両者全く同じです。 

このスイッチが壊れますと幾つかの問題が発生し、全て重大です。 若しこのスイッチの故障でオートパークライトが点灯しますと緊急に調べる必要があります、即ちパーキングブレーキが間もなく効き始めて動けなくなります。 

3. 色々なテスト方法でどちらのスイッチが故障したかを知る事が出来、交換又は修理をする事が出来ます。

この続き、即ちテスト方法や修理の仕方に関しては後ほど書きます。

オートパークブレーキ、 その1-2 関係する専門用語

前回の続き...

Leakdown (リークダウン=漏れ)
何らかの理由で油圧が漏れ、オートパークスステムの圧力が下った状態を言います。

レバーリレー (Lever Relay)
オートパークブレーキのアクチュエーター(シリンダー)とパーキングブレーキドラムを機械的に繋げた中継レバー類を指し、運転席側のシャーシーフレームのエンジン/トランスミッションの近くにあります。

ライトスイッチ (Light Switch)
このスイッチは後ほど出て来ますRGSと呼ばれるスイッチと見た目は似ていますが、アクチュエーターの後ろ側にあるT字型配管部品に取り付けてあって、タイプIIとタイプIIIのオートパークブレーキに使われています。

オーバートラベル (Overtravel)
アクチュエーターのピストンが通常の良好な状態より移動し過ぎの状態を言います。

ポペットバルブ (Poppet Valve)
後ほど説明しますRGS(スイッチ)の直ぐ下にある一方向バルブで、取り付ける6角型留め具を取りはず際に簡単に失い易い部品です。

RGS (Rotten Green Switch=壊れ易い嫌な緑色のスイッチ)
RGSはニックネームで、正式にはポンプモータースイッチ(Pump Motor Switch)と呼ばれ、全てのタイプIIとタイプIIIのオートパークブレーキに使われています。

RBS (Rotten Brown Switch)
RGSと全く同じ仕様ですが、色は茶色です。

タイプIシステム (Type I System)
1989年頃から1994年の中旬頃迄のシャーシーに見られ、作動にはパワーステアリングの油圧が使われています。

タイプIIシステム (Type II System)
1994年の中旬頃から1998年中旬迄のシャーシーに見られ、専用電動ポンプが使われています。

タイプIIIシステム (Type III System)
1998年の中旬頃から2007年のシャーシーに見られ、タイプIIと同じですが、パーキングブレーキを作動させるフットペダルは無く、その代わりにダッシュボード近くに黄色の押し引きするノブが取り付けてあります。

専門用語の説明は以上ですが、次回はパークライトに関して説明します。

RV用“故障サービス” その2 パンクとスペアータイヤ

“故障サービス”を購入は何らかの理由で動けなくなり牽引を目的としている人もいますが、多くの人はパンクをした際に修理をして貰うのが目的の様です。 多くの人はパンクは起こっても故障が起こるとは考えたく無いのかも知れません。

クラスB、又はクラスCの多くはスペアータイヤが装備されていますが、最近の多くのクラスAにはスペアータイヤは標準装備になっていません。 又、クラスAにスペアータイヤを搭載するには外部の格納庫のスペースを無駄にする事や、パンクをしても〝故障サービス“を呼ばないと直せないと言う事でスペアーを携帯しない事を選択する人も少なくありません。

しかし、パンクをした際に“故障サービス”が同じメーカー又はサイズのタイヤを探す事が出来なかったり長時間が掛かり、高額のタイヤを購入する事になる苦情も多く、ホイール無しのタイヤだけを携帯する人も増えています。 話に依りますと、“故障サービス”のメキャニックはスペアタイヤさえあれば交換は非常に効率よく短時間で行い、前輪や後輪の外側はホイール(ラグナット)を外さずにタイヤを交換して仕舞うそうです。 従ってホイールがあると返って煩わしい(時間が掛かる)のかも知れません。

無論、自分でタイヤ交換が出来る人やその準備をしている人はホイール付きのスペアータイヤを携帯します。 クラスAの多くはラグナットの締め付けトルクが大きいのでそれなりの準備が無いとタイヤ交換は出来ません。

私の場合は“故障サービス”を購入していない代わりにスペアータイヤをガソリンタンク下に携帯し、ラグナットを緩めたり締め付ける為にトルクマルテイプライヤーや必要なソケット等の工具を携帯しています。

若し、皆様の中にご自分でスペアーを交換する積もりの方がいらっしゃいましたら、必ず自宅で(旅行前に)一度交換をし、必要工具が揃っている事やそれらの工具やジャッキの使い方に慣れておく必要があります。 又、ラグナットの締め付けトルク値や締め付け方法も知っておく必要があります。

ボイッジャーバッテリー

ボイッジャーバッテリーはACデルコ(GM自動車部品製造会社)のデイープサイクル(サイクル)バッテリーですので、ACデルコ部品を扱っている多くの自動車部品店で販売されていて、RVには多数使われていると思います。 

以前私が使用していたサウスウインドにも新車時からボイッジャーが装備されていて、その後ホームセンターからボイッジャーを購入して交換した記憶があります。 サウスウインドを使用していた時は少なくとも2回、サブバッテリー(2個搭載?)を駄目に(購入)した記憶があります。  

もちろん駄目にした理由は長期間無視して電圧を下げ過ぎたからです。 即ち、いくらデイープサイクルバッテリーでも電圧を長期間10V以下に下げますと機能しなくなりますし、11.5V以下を頻繁に繰り返しますと寿命に大きく影響します。 理想的には12.2V(50%)程度を目安にして、それ以下に下げる事を控えると長期間の使用が出来ると思います。 尚、バッテリーの充電状態が0%は約11.8Vです。

参考:
GM(キャデラック、ビュイック、オールズモビル、ポンテイアック、シボレー、サターン)の多くの純正部品はACデルコで製造されていますが、ACデルコはフォードやダッジ(クライスラー)が使用出来る仕様の自動車用部品も製造しています、例えばスパークプラグ等の電装部品、ブレーキパッド、その他です。