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問題(故障)は“時間が解決して呉れる” その2

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故障で途方に暮れた事は数え切れない程あります。 それらは皆思い出となって残っています。 何も無ければ多くの事は記憶に残っていません。

私は途方に暮れ易いのでしょうか? 最近起った2件を書きます。

10日ほど前にプレッシャーコンバーター(マスターシリンダー)の油漏れを発見し、取り外して調べた結果再使用は不可能な状態でした。 4週間後に長距離旅行を計画しているにも拘らず、何処の部品屋を訊ねてもブレーキブースター自体の在庫は無く、製造元(Heldex)は特注で2ヶ月掛かると言われてしまいました(修理キットは無し)。

この時は2倍の価格でも欲しい心境で、状況をMasterさんにも説明しました。 そしてその際話した言葉が“時間が解決して呉れる” でした。

2個付いているプレッシャーコンバーターの両方共が錆と変色で酷い状態でしたが、きれいにして組み直すと意外と使えそうになり、取り付け直してブレーキオイルを足しエアー抜きをしました。 (その後、シャーシーメーカーで異なる部品番号で多数在庫をしている事を発見、1個注文)

数日後、エンジンを掛けて作動状況を調べてみましたら一方のプレッシャーコンバーターが正常に機能せず明らかにエアーが抜けていない状態でした。 実はエアー抜きバルブ(ブリーダーバルブ)が錆び付いていた為ブレーキライン取り付けネジを緩めてエアー抜きを行いましたが、空気は軽くて上部に溜まる為多量のエアーが残っている様子でした。

シャーシー沿いの狭い場所で、小さなレンチがヤット入る最悪の場所で、ブリーダーバルブの6角は丸く成り、リクイッドレンチ(硬いネジを緩める為の油)を大量に注ぎ、バイスグリップを使っても滑って仕舞う状態でした。 ブリーダーバルブを折って仕舞えば仕事が更に増えますので、止む無くプレッシャーコンバーターを再度取り外しました(写真上)。

テーブルの上で行えば簡単に外れると思ったブリーダーバルブは錆び付きが激しい為に全く緩もうとはしません。 “時間が解決して呉れる” と言い聞かせながらガスで局部を熱する事さえ考えました。

工具箱を探しながら解決法を考えていましたらよい物を見付けました(写真下)。 此れは10年位(?)前にシアーズ(クラフツマン)で安売りをしている時に購入し、仕舞ったままで使った事がありませんでした。 内部が逆ネジになっていて食い付く様になって居り外部は6角の工具で、此れを使うと簡単(?)に取る事が出来ました。 この工具は、私に取っては元を取った事になります(ブリーダーバルブが折れていたら、更に苦労した事は間違いありません)。

新しいブリーダーバルブに取替え、全て元通りに取り付け、エアー抜きも完了していますが、未だ試験はしていません(エンジンが大きな音を出しますので)。 

人間が考える事は不思議です。 新しいプレッシャーコンバーターが既に届き、それを取り付ければ簡単に問題解決したのですが、そうすると今迄使っていたプレッシャーコンバータは空気にさらされて酸化し、直ぐに使い物に成らなくなって仕舞いますし、オイルを塗るとブレーキオイル用のリングやシールは使い物に成らなくなってしまいます。

当然ながら、新品はスペアーとして積み込んで於く事となりました。 あれほど必要だったプレッシャーコンバーターが今ではそれ程では無く、時間は我々を自由に操っている様にも思えます。 “時間は必ず解決して呉れます” 

整備と修理に関して(修理経験の無い人の為に)

此れまで時々修理を奨励する様な書き込みをしましたが、決して嫌なものを押し付けているのではありません。 その反対で始めると非常に楽しく、キャンピングカーを所有している人はそれを経験する材料が揃っているのですから始めないのは勿体無いと思います。 多くの人が修理の楽しさの体験を書いています。

最初からエンジンをバラシてピストンを交換するのは無理なのは当然ですが、自分で出来る自信のあるものは行ってみては如何でしょう? キャンピングカーの細部を見ますと線が弛んでいたり、ネジが緩んでいたり、オイルが漏れていたり、部品が錆びていたり、グリース(ゴム製品には大敵)が飛び付いていたり、直さなければその内問題が発生したり、修理工場では見逃しそうな問題箇所は意外とあります。 修理は兎も角、点検して問題箇所を探すだけでも意味があり、見付ける事が出来れば楽しいと思います。

修理に関してはネットに色々説明がされて居ますし、質問コーナーもアチコチで見掛けます。 修理は簡単に出来る物から高い技術や時間を必要とするものまで色々ありますが、道具、技術、時間、場所、その他の制約を考慮して自分で出来る範囲で始めては如何でしょう?

修理が安全に出来る様に準備をすると役立ちます。 
•  取り付けられている部品のコンポーネントの場所、機能等を知る
•  マニュアルに指示されている定期点検に従う(調べる)
•  ネットや本で興味ある修理に関する記事を読む
•  修理をする前に調べる(マニュアル、必要工具、必要部品、方法、その他)

デーラーや修理工場は営利事業ですから時間を幾らでも掛ける訳には行きません。 又、単純な問題でも時間が掛かれば高価になります。 しかし、我々は趣味で楽しみながら時間を掛けて修理をする事が出来ます。 工具も一度使えば元が取れます(?)し、使って無くなる物ではありませんので何回も使えます。

余り真剣に考える必要は無く気が向いた時に始めて下さい、のめり込みます、“始めてよかった”と思う日が来るのは間違いありません。


参考:
大きなボルトやナットは強い締め付けが必要で、通常締め付けトルクが指定されていますが、小さなネジ類は締め過ぎてねじ山を壊して仕舞わない様に注意して下さい。 

このブログにも出来るだけ修理に関して書き込む様に心掛けます、役立てば良いのですが? 

もし、質問がありましたらコメント欄に書き込んで下さい(おっしゃって頂ければ公開は致しません)。

電気に関する故障 (修理経験の無い人の為に)

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キャンピングカーの電気に関して書きましたので、故障解決に関して書いてみます。

最初に気を付けなくては成らない事は安全です。 
AC100Vは電圧が高いので当然気を付けなくては成りませんが、DCの12Vでも汗で手が濡れていたり、雨の中で修理をする場合は感電の危険性があります。

電気関係の故障とは:
多くの場合電気が流れるべき所に流れなかったり、流れるべきで無い所に流れて仕舞う事(部品の故障も含め)ですから電気が流れている(流れていない)様子をみる必要があります。 しかし、電気の流れは目では見えませんので、電気の流れを知る工夫が必要です。

トラブルシューテイング:
電気関係に限らず全ての故障の修理をする中で一番大変なのはこの“トラブルシューテイング”です。 デーラーや修理工場には我々が持って居ない特殊機器がありますが、それでも“トラブルシューテイング”に時間が掛かったり原因が分からない場合もあります。 原因さえ解れば殆ど解決した様な物で、線をつなぎ替えて電気を流れる様にしたりショートしている部分を電気が流れない様にしたり、部品を交換したり比較的に簡単です。

トラブルシューテイングの方法:
トラブルシューテイングに必要なのは見えない電気の流れを知る(想像する)方法で、人其々異なりますが、基本的な手段は同じ様なものだと思います。 即ち、
1.  配線図(頭の中で想像する配線図)
配線図があれば役立ちますが多くの場合はありませんのでイマジネーションを働かせます。 それには前回書きました様なAC、DCの基本的な回路や仕組み、更には電気部品の配置や機能等を知っていると役立ちます。
2.  メーター
電気問題のトラブルシューテイングには電圧、電流、抵抗を測定出来るテスター(マルタイメーター = ボルトメーター = アンプメーター = オームメーター、その他人に依って異なる呼び方をする)は必需品です。 価格は1000円程度から色々あると思いますし、使い方も慣れると簡単です。 
3.  修理者の経験や知識
メーターの使い方を含め、経験や知識が増せば増す程トラブルシューテイングが効率的に出来る様になります。 (当り前?) 一度問題を解決すると将来同じ様な問題解決に役立つ経験となり自信にもなります。 
4.  故障以前(特に故障直前)の車の状況
あらゆる状況がトラブルシューテイングの手掛かりになる可能性があります。 例えば、最近スターターモーターの調子が悪かった場合は、スターターモーター自体以外にそれが他の部分(バッテリー、配線、イグニッションキー、その他?)に負担を加えた可能性も考えられます。 
5.  故障時の環境
雨の中を走れば水が原因、ガタガタ道を走れば振動が原因の故障が考えられます。
6.  原因可能性を限定
テスターを使って問題箇所を狭めて行く方法はよく使いますが、其の外にも正常に作動している部品(他の箇所から外したり、借りたり)と交換して可能性を狭める事も利用出来ます。

トラブルシューテイングはパズルを解く楽しみと同じだと考えて、余りプレッシャーに考えないでリラックスして対応すると良い考えもヒラメキます。 

安心して下さい、絶対に時間が解決してくれます。 此れまで修理を専門家に任せていた方は、是非とも少しづつご自分でチャレンジしてみては如何でしょう? キャンピングカーを持つ楽しみが更に増します。  出来るところから始めて下さい。


参考:
フューズが飛んで居たり、接触不良、特に錆でグラウンドされて無い簡単な(答えが分かると)原因は良くある事です。

部品交換時、特に電子機器の交換取り外し時にはショートを避ける為に必ずバッテリーのアース(-)線を外す必要があります。 

RVの電源に関して

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日本では多少異なるかも知れませんが、RVの電源に関する一般的な事柄(名称)を書いてみます。

RVは12Vと110V(100V)が使用出来る様に配線が施されています。 一般的に12V電源の事を“DC”、110V(100V)電源の事を“AC”と呼びます。

1. DC電源(12V)
自動車エンジンを搭載しているRVに必ず使われる12V電源で、効率を良くする為に24Vの場合や将来は48Vになる可能性もあります。 DCの特徴はバッテリーに保存する事が出来、キャンプ場で蓄えられた電気を使用する事が可能です。

RVには通常2系統のDC電源(バッテリー)があり、それらはシャーシー(スターター)バッテリーとハウス(コーチ)バッテリーです。シャーシーバッテリーは主にRVの走行の為のエンジン(始動)、計器類、走行照明等に使われ、ハウスバッテリーは名前の如く居住部分の為に使われます。 キャンプ場でハウスバッテリーを使用しても、シャーシーバッテリーを消費しない様(翌朝エンジンがスタートする様)にアイソレーターと呼ばれる機器で電気的に分離されているものの、走行中はハウスバッテリーも充電される仕組みになっています。

2. AC電源(110V又は100V)
一般家庭用電源でアメリカの場合は110V(115V)、日本は100Vです。 ACの特徴は電気を保存する事は出来ませんが、その代わりに電圧を上げ下げ出来ます。 高い電圧は送電効率が良いのですが、高電圧を必要としない電気製品は電圧を下げたりDCに返還して使用が出来ます。

RVのACには一般的に3種類あります、即ち、外部電源(家庭用電源)、ジェネレーター電源、インバーター電源です。 外部電源は駐車中に外の電源を取り込む事で、インバーター電源はDC(バッテリーに保存された)をACに返還する事で得られます。

これら3種類の電源はトランスファースイッチと呼ばれる機器で電源先を自動的に切り替えられる様になっています。 トランスファースイッチの配線の仕方で異なりますが、通常の優先順位は、ジェネレーター電源、外部電源、インバーター電源となっています。 しかし、RVメーカーに依ってはジェネレーターより外部電源を優先する様に配線してある物もありますが、この場合は例えジェネレーターが回転していても外部電源が接続されていない時にだけジェネレーター電源が使える事になります。 (私には誤配線の様な気がしますが、中にはこの配線を好むRVerもいます) インバーター電源はバッテリーに蓄えられた一番貴重な電源ですので常に一番下の優先順位で、切り替えは上記の(オートマチック)トランスファースイッチとは関係無くインバーターに内蔵されたトランスファースイッチで自動的に行なわれます(インバーターがオンの場合)。

出来るだけ満充電の状態を保つとバッテリーの寿命を延ばす事が出来ます。
http://www.net-camper.com/2010k-bat/battery.html

参考:
今回書いた“AC”は“Alternating Current”で交流を意味しますが、“Air Conditioning=冷房”、“Aircraft=飛行機”、“Account=帳簿”等の略に使われる事もあります。

キャンピングカーの故障修理

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キャンピングカーを所有出来、好きな所に時刻表や予定に囚われずに自由に旅行が出来るのは最高に楽しい事ですが、それには故障をした時の対応や故障が起こらない為のメインテナンスをある程度自分で出来る様にしておく必要があります。 故障をしても何も分からなくては心配で(?)旅行の楽しみは半減します(?)し、第一お金が幾らあっても追い付きません。 

故障の中には修理屋さんの手が必要な物もあれば、僅かの知識があれば簡単に解決出来る物もあります。 知識が増せば増すほど修理屋さんに頼る必要が無くなります。 

故障に対応出来る知識とは何でしょう?
1. 自分のキャンピングカーに関しての知識
キャンピングカーに問題が起こった場合に次の事柄を知っていると修理又は問題解決に役立ちます。 此れらの事柄は今直ぐに調べて書き留めて置くことが出来る物もあれば、時間を掛けて知る必要のあるもの(事柄)もあります。

シャーシーに関して:
•  VIN(Vehichle Identification Number=車両識別番号)
•  年式(アメリカ製の場合キャンピングカーの年式と異なる場合も稀では無い)
•  シャーシーモデル名
•  エンジン名称(排気量)
•  トランスミッションモデル名
•  部品の名称
•  部品の位置
•  部品の機能
•  修理方法
•  部品の入手方法

ハウス(居住部分)に関して:
•  年式
•  モデル名
•  部品の名称
•  部品の位置
•  部品の機能
•  修理方法
•  部品の入手方法

此れらの事を少しづつ知ると自分で修理をする為にも役立ちますが、同時に人に聞く場合に的確な質問が出来、より効率的に故障解決に導いて貰えると思います。

2. 修理方法に関しての知識
ネットのキャンピングフォーラムや雑誌等で故障修理に関して色々出ていますのでこれらを読むと知識として蓄えられると思いますが、全てを理解する事は不可能です。 従って、自分に関係のある事柄、例えば同じモデルのキャンピングカーに関してや同じ様な故障(過去、現在)に関しての記事を読む事で少しづつ知識と成って残ると思います。 

我々は修理に関しては皆素人ですが、それでも普段からネットや本で少しづつ知識を得る事や普段から故障(しそうな)箇所を探したり修理の経験をする事に依って経験を積み、ある程度対応出来る様になり、専門家の手を借りる事も少なく成って行くと思います。 

部品に関して以前少々書きましたが、役に立つ事もあると思います。 
http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?page=1


アメリカのキャンピングカーフォーラムでも旅先での故障対応に関して時々議論され、意見は2つに分かれます。 1つは出来るだけ自分で対処する為に工具やスペアー部品(必要性の高い、入手困難な)を携帯する人達、もう1つは携帯電話、保険、クレジットカードを持って居れば心配無いと言う人達です。

何れにしても安心してキャンピングカー旅行を楽しめる準備をして出掛ける事は大切だと思います。

曇ったヘッドライトの修理

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2000年製シビックのヘッドライトレンズが長期間の使用による風化と変質?で黄色く成って明るく照射出来ない状態でした。 その為、$9.99で“ヘッドライトレンズ磨き”のキットを購入して修理したところ新品同様になりましたので紹介します。

磨きキット:
キットにはドリルモーターに取り付けるシャフト付きディスク1個、ディスクに貼り付けるスポンジ付きサンドペーパー2個、磨き用スポンジ1個、磨き液が入っています。

使用方法:
1.  最初にレンズを水洗いして汚れを落とします
2.  サンドペーパ付きのディスクで3分程水を付けながら磨きます
3.  磨き液を僅か付けて磨き、乾燥しないように時々水を加え3分磨きます。
4.  左右のレンズを同じように磨き、最後に汚れを拭き取って完成です

参考:
キットにはドリルモーターが使用出来る様にディスクが入っていますが、キットを購入する必要は無いと思います。 ホームセンターで一番細かい(2000番以上)水性(ウエット)サンドペーパーを購入し、手で根気よく磨けば同じ結果が出ると思います。 磨き液の効果はあまり感じられませんでしたので此れも必要は無いと思います。 

注意:
プラスチックのヘッドライトレンズにだけ適応します。


日本ではよく知られている当り前の事かも知れませんが、その場合は無視して下さい。 又、日本では乗用車を10年以上乗る人は少ないのかも知れませんし、キャンピングカーのヘッドライトレンズはガラスですので余り役に立たないのかも?

ブレーキオイル交換間隔

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ブレーキオイル(Brake Fluid)の交換間隔(Flush Interval)に関しては色々の意見があります。 以前はオーナーマニュアルに毎年交換と書いてあった事を記憶していますが、私自身はその様な交換の必要は無いと思って乗用車の場合は無視、キャンピングカーは必要性を感じた時に行っていました。 (私はブレーキローターを外した時(3年目)と必要を感じた時(7年目?)に交換)

ホンダのマニュアルを調べてみましたらDOT3(化学合成オイル)を使用、1台は2年毎ともう一台は3年毎の2種類があり、又アメリカ国内ではGM車もフォード車も交換間隔を指定していない様で、ヨーロッパでは2年毎が一般的な様です。 

私のキャンピングカーの場合もブレーキオイルはDOT3ですが交換間隔は指定されていません(デフオイルは1年毎)。

ネットで交換期間の意見を調べてみましたらマチマチで“100,000マイル、200,000マイルを交換せずに走って来たので交換の必要が無い”と唱える人もいますが、反対に毎年交換を唱える人も少なくありません。 ブレーキの専門家(らしき人)は毎年交換又は少なくとも2年毎に交換を奨励しています。 

交換の理由に関しては、ブレーキオイルが水分を吸収してブレーキ時にオイルが沸騰する事でブレーキ効果が減少する説明が成されて居ますが、私はそれよりも錆や錆による漏れが心配です。


ブレーキオイル交換の方法に関してはウエブサイトで色々詳しい説明されていると思いますので省略しますが、私は手動式トランスファーポンプ(バキュームポンプ)を使って抜き取りました。 お勧めしたいのは透明のビニールチューブの使用です。 理由は吸引中に茶褐色に変色した古いオイルから透明な新しいオイルに変わる事が分かる事と、酸化物粒子等の異物が飛び出して来るのが見えるからです。 ポンプを使って吸い出すにしろ、圧力を掛けて押し出すにしろ、管内から出来るだけ多くの異物を流し出す為にブリードバルブを1回転ー2回転位開きある程度高めの圧力を掛けて勢い良く出す事も重要だと思います。

掲載した一連の写真はブレーキオイルのタンクの様子です。 左上はタンクの周りを既に拭いた後で写した写真で、写す前は更に酷い状態でした。 右上は残っていたオイルを拭き取った状態です。左下は新しいブレーキオイル(DOT3)を足した状態で、ほぼ透明です。 

此れを見ますと、2年毎にブレーキオイルの交換をした車(私のキャンピングカーと同様の場合)としない車では、年月が経つと整備費に大きな差が出る事が想像出来ます。 今後キャンピングカーのブレーキオイルは2年毎、乗用車は5年毎を考えています。 乗用車の場合はタンクがプラスチックで出来ていますのでタンク内での錆は起こりませんが、近い内に2004年型トヨタのブレーキオイルの交換をして様子をみてから決めます。

オイル交換の重要性

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エンジンオイルの交換は一般的で多くの人が定期的に行っていますが、トランスミッションオイル、ブレーキオイル、デファレンシャル(デフ)オイルの交換は見逃している人が多いと思います。

最近、デフオイルとブレーキオイルを交換しましたので少々書きます。

オートマチック トランスミッション オイル:
私は15万マイル交換不要のトランスミッション会社が指定するオイルを使用していますので、時々透明度と匂いをかぐ程度ですが、一般のオイルを使用する場合はトランスミッションのマニュアルに従って注意をした方が良いと思います。 オートマチックトランスミッションの心臓部であるバルブボデイーと呼ばれる部品内には小さなオイルの通路や油圧で移動するピストンがあり、オイルが汚れますと正常な機能(滑らかな変速)が出来なくなります。 トランスミッションオイルの場合はエンジンオイルと異なり透明(通常赤)で、僅かでも黒ずんで居たり焼けた匂いがすれば直ぐに交換する必要があります。

デファレンシャル ギヤー オイル
後輪のアライメント調整の際デフの下の方が多少濡れた様な色をして居る事を確認しましたので、オイルが少なく成っているのでは無いかとプラグを外したところオイルがあふれ出て来ました。 量は充分でオイルは透き通っていて全く問題はありませんでしたが、プラグに内蔵されている磁石に可なりの量の黒い物質が付着(正常)していました。 

シャーシーメーカー(スパルタンモータース)にオイルの量と交換年数を聞いてみましたところ、VIN番号から、量は25パイン(11.9リッター)で1年に1回交換、化学合成オイル(Synthetic)は奨励はしないとの事でした。 合成オイルを奨励しない理由は、例え高価な合成オイルを使用しても使用期間が長くは成らないからだとの事でした。 デフオイルは少なくとも8万Km程度は使用可能と思って居ましたので、1年と聞いて驚きました。 私は此れまで2回合成オイルと交換して今回は3回目で、約6万Km弱で交換している見当です(前2回はAmzoil使用)。 今回は近所の店から手に入る合成オイルを使用しました。 

ホンだのCRV(常時4駆)の場合は約4万Kmでデフからカリカリ音がし、オイルを交換すると音がしなく成ります。皆さんもデフのオイルの交換基準を確認しては如何でしょう? デフに依ってはLS(リミテッド スリップ)オイルを必要としたり、ホンダの様に特殊オイルが必要な場合もありますので気を付けて下さい。

ブレーキ オイル:
車の下を調べて居ましたらブレーキ用プレッシャーコンバーター(一種のマスターシリンダー)からオイルが滲み出ているのを確認しました。 分解してみましたら、内部は相当前から漏れていた様子で、漏れが僅かの為に外に出て来るまでに一部は凝固して居ました。 反対側(4個使用)も分解してみたところ外には漏れておらず外見は全く正常でしたが、内部は漏れたオイルがラバーブーツに大量(ガラスコップ半分)に溜まっていて、水分を吸ったオイルは酸化が進み、黒褐色に変色して金属面(シリンダーやピストン)の一部に凝固した非常に悪い状態でした。 

最初は修理キット又は新品を購入する積りでしたが、何処の部品店にも在庫が無く、メーカーに問い合わせたところ特注で2ヶ月掛かる(1個$830)との事でした。 オイルシールを3個交換すれば完治するのですが、修理キットは無いとの返事でした。

左右両方のブレーキブースターをきれいにして金属面の凝固物を取り除きましたので、又しばらく乗れそうでしたが、シャーシーメーカーに再度連絡をするとシャーシーメーカー独自の部品番号で大量に在庫している事が判明し、早速1個予備として購入手続きを取りました。

ブレーキオイルに関しては“毎年交換”を知って居ましたが、私の住んでいる所は乾燥していますので5年位は大丈夫だと思って居ました。 今後は2年に1度は交換をする積りです。 交換していない方は是非調べてみる事をお勧めします。