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運転免許筆記テスト  問題と回答

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運転免許証書き換えの際は筆記試験(コンピュータータッチスクリーン)を受けなくてはなりませんが、試験は“引っかけ”では無くとも、試験に合格する為の準備が必要です。 幾ら交通法規に詳しい法律の専門家でも運転免許法規試験として準備をしないと合格は無理と思われます。 その理由は試験問題を作った人の意図を理解する必要があるからです。

次にサンプルを掲示します。  理解し易い様に原文から多少変えて書いてある場合もありますが、娯楽として余り真剣には考えないで答えてみて下さい。 皆さんは何問正解出来ますか?  全問正解は3億円宝くじに当選する以下の確立だと思います。 。 半分正解でも奇跡で、 1問か2問でも正解があれば上出来だと思います。   
A、日本語訳のテスト、 B、英語の原文テスト、 C、テストの正解の順で記載します。


A. 日本語訳の法規テスト:
1. 大型トラックを追い越す際に必要な注意は?
a. 横、後ろ、そして前方の “ノーゾーン”  (the side, rear and front no-zones)
b. トラックの大きなバックミラー  (the large mirrors of the trucks)
c. トラックの重量  (the weight of the truck)
d. トラックの長さ  (the length of the truck)

2. 走行中に追突を避ける為には、どの程度の距離が必要?
a. 4秒  (4 seconds)
b. 3秒  (3 seconds)
c. 10秒  (10 seconds)
d. 5秒  (5 seconds)

3. 次の中で警笛を使うにふさわしいのは?
a. 他の運転手にスピードを上げる様に促す為  (To encourage other drivers to drive faster)
b. 他の運転手と目を合わす為  (To get eye-contact with another driver)
c. 運転ミスをした事を他の運転手に知らせる為  (To let a driver know he has made a driving error)
d. 歩行者に車道から外に出る事を促す為  (To let pedestrians know they should get off the road.)

4. 次の中で“Uーターン”が許可されている場所は?
a. 黄色の2重線を横切って  (Across a double yellow line)
b. 一方通行の道で  (On a one-way street)
c. 踏み切り内で  (On a railroad crossing)
d. 商業地域で  (In a business district)

5. 次の中で赤信号で左折出来るのは(左側通行の日本の場合は右折)?
a. 一方通行の道から一方通行の道に曲がる時  (When turning from a one-way street to another one-way street)
b. 表示された決められた時間帯で  (Only during posted time frames)
c. 赤信号の左折は常に禁止  (Left turns can never be made against a red light)
d. 一車線の道から2車線の道に曲がる時  (When turning from a one-lane to a two-lane road)

6. 道路脇で警察官が事故処理をしている場合に運転者が行っては成らない事は?
a. 事故状況に集中し続ける  (stay concentrated)
b. “ラバーネック”  (rubberneck)
c. 道を見続ける  (keep your eyes on the road)
d. 安全ベルト使用  (use safety belts)

7. 片側3車線の場合、滑らかな運転が出来るのは?
a. 全ての回答  (Any)
b. 左車線=中央線側  (the left)
c. 真ん中の車線 (the middle)
d. 右車線=歩道側  (the right)

8. 縁石が白色に塗られた場所での駐車は?
a. 駐車禁止  (No, you may not park against a white curb)
b. 人や荷物の積み下ろしに最低限の時間内で可能  (Yes, but only long enough to pick up or drop off passengers or mail)
c. 身障者で、特別のサインが有れば可能  (Yes, but only if you are a disabled person with special plates)
d. 人や荷物の積み下ろしは表示されている時間内で可能  (Yes, but no longer than the time posted to load or unload passengers or freight)

9. 速度を半分に落とさなくては成らない道路状況は?
a. 氷  (Ice)
b. 濡れている  (Wet)
c. 固まった雪  (packed snow)
d. 上の全て  (All of the above)

10. ワイパーの使用が必要な天候状況の場合は次の内どれが必要?
a. ヘッドライトの点灯  (turn on your headlights)
b. 表示制限速度より低い速度に下げる  (drive slower than the posted speed limit)
c. 方向指示灯を普段の2倍の距離使用  (use turn signals for twice the distance)
d. より低いギヤーを使用  (drive in a lower gear)

B. 英語の原文法規テスト:
1. When passing a truck or a commercial motor vehicle, the passing car driver must watch for:
a. the side, rear and front no-zones
b. the large mirrors of the trucks
c. the weight of the truck
d. the length of the truck

2. To avoid tailgating, how much space should you leave between yourself and the vehicle in front of you?
a. 4 seconds
b. 3 seconds
c. 10 seconds
d. 5 seconds

3. Which of these situations is appropriate to use your horn?
a. To encourage other drivers to drive faster
b. To get eye-contact with another driver
c. To let a driver know he has made a driving error
d. To let pedestrians know they should get off the road.

4. In which of the following places is a U-turn permitted?
a. Across a double yellow line
b. On a one-way street
c. On a railroad crossing
d. In a business district.

5. When can a left turn be made against a red light?
a. When turning from a one-way street to another one-way street.
b. Only during posted time frames.
c. Left turns can never be made against a red light.
d. When turning from a one-lane to a two-lane road.

6. Do not _______ at crash scenes or at locations along the highway where a law enforcement officer may have a vehicle pulled off the road.
a. stay concentrated
b. rubberneck
c. keep your eyes on the road
d. use safety belts

7. When there are three lanes to choose from, choose __________ lane for smoothest driving.
a. any
b. the left
c. the middle
d. the right

8. May you park beside a white curb?
a. No, you may not park against a white curb.
b. Yes, but only long enough to pick up or drop off passengers or mail.
c. Yes, but only if you are a disabled person with special plates.
d. Yes, but no longer than the time posted to load or unload passengers or freight.

9. You should reduce your speed by half when the road is:
a. ice.
b. wet.
c. packed snow.
d. All of the above.

10. If weather conditions require you to use your windshield wipers, you must also __________________.
a. turn on your headlights
b. drive slower than the posted speed limit
c. use turn signals for twice the distance
d. drive in a lower gear


C. テストの正解:
1-a, 2-b, 3-b, 4-a, 5-d, 6-b, 7-c, 8-b, 9-c, 10-a

Norcold 冷蔵庫(models N620, N621, N820, and N821) 操作(温度設定、モード変更)

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“Norcold(N621)冷蔵庫のボタン操作が怪しい” とのコメントがありましたので、ボタン操作の概略を説明をします。

最初に確認すべき事:
— バッテリーからの12V プラスの線が基盤の“12VDC”に接続
— 12Vマイナス(アース)が“12V GND1”に接続
— 各DC線が正しい電極の基盤ターミナルに接続
— フューズが12Vのプラスの線の出来るだけバッテリー側に近い所にある
オリジナルの状態、即ち此れまでに冷蔵庫の配線に手を加えて無い場合は以上の事には心配をする必要はありません。

コントロール パネル:
操作パネル(スケッチ)は冷凍室と冷蔵室の間にあります。
操作をする際は冷蔵庫に12Vが来ている事が必要です。

ON/OFFボタン①:
— 停止の状態から始動する場合は、ON/OFFボタン①を押すと自動モードになります。
— 起動中から停止させる場合はON/OFFボタンを2秒間押し続けます。

TEMP/SET ボタン②
— 冷凍庫と冷蔵庫の両方の温度を調整します。
— 調整はTEMP/SET ボタンを押し続けて目的の設定番号で指を離します。

温度設定表示窓③
— 温度は1-9の設定が出来、9が最も冷たい設定です。 

MODE ボタン⑧
— 4種のモード(AUTO、AC、DC、GAS)の変更が出来て、温度設定表示窓③に表示されます。
— 押し続けますと、モードが一個づつ点滅します。
— 必要なモードが点滅した時に指を離します。

自動運転(AUTO):
— AUTOに設定しますとエネルギーが最も効率的な設定を自動的に選択します。
— 例えば、DCを使用中にACが接続されると、自動的に効率的なACに変更します。
 
自動運転設定でのエネルギー効率の順位:
1. ACが接続された場合、AUTO③とAC④が点灯し、10秒後にAC④は消えてAUTO③は点灯し続けます。

2. GAS使用が可能で、ACが接続されていない場合はAUTO③とLP GAS⑥が点灯し、10秒後にLP GAS⑥は消えてAUTO③は点灯し続けます。

3. それぞれのエネルギー源(AC、LP GAS、DC)が接続されて居ても何れかが故障で機能をして居ない場合は、表示窓③に故障コードが常時されて、効率の悪いエネルギー源で作動を続けますが、エネルギー源が無い場合は作動が止まります。 

手動運転:
— MODE ボタン⑧を押して手動のAC④、LP GAS⑥、DC⑦の何れかに設定しますと、設定されたモードライトは点灯しますが、AUTOは点灯しません。 
— エネルギー源が途絶えますと作動は停止して故障コードが表示されます。

LP GASの点火 (自動と手動モード):
— 最初の点火は30秒以内に起こらない場合もあります。
 
LP GASが30秒以内に点火しない場合:
 ガス安全弁が自動的に閉じて表示窓③に故障コードが表示されます。
— ON/OFFボタン①を2度押し(1度目は停止、2度目は始動)で故障コードは消えます。
 
2度-3度試みて点火しない場合:
— ガス管を点検します。
— マニュアルの“Troubleshooting”セクションに説明してある“Gas Ignition Fault”を参考にします。


以上がNORCOLD冷蔵庫(models N620, N621, N820, and N821) の操作概略です。
http://bryantrv.com//docs2/docs/Nseries.pdf

計量の重要性、計量方法:

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自動車メーカーが許容重量を設定して充分な積載重量がある車を製造しても、キャンピングカーに改造しますとGVWが許容重量をオーバーする可能性は非常に大きくなります、キャンピングカーに改造すること事態で重量は増しますしキャンピング装備を考えますとGVWは相当大きく成りますが、許容重量は一定です。 重量オーバーをすればRVの故障にも繋がりますし、操縦性も悪くなりますし、何より事故が起こる可能性が高くなり、危険な状態になります。 後ほど書きますが、直進性(フラツキ)の問題は前後の重量配分が大きく影響します。

GVW(総重量)、即ち全ての乗客、装備、荷物等を積んだ走行状態の重量は非常に大切で、正確なGVWを知る唯一の方法が計量です。 重量オーバーをしていないか(許容重量を超えて居ないか)や、適正タイヤ空気圧を知る上でGVWは不可欠です。 何事も一度知れば簡単なのですが、アメリカのRVフォーラムでもRVを始めて間が無い人が計量場所や方法に関してよく質問しています。 以前にも書いたと思いますが、今回は再度計量に関して書きます。  

計量する際の準備:
RVの重量は乗用車とは異なり、積載する装備、燃料の量、フレッシュタンク(飲料水)/グレータンク(台所、風呂)/ブラックタンク(トイレ)の量に依って変化しますので、基準となる最大数値を知る必要があります。 それには必要と思われる全ての装備を積み込み、燃料とフレッシュタンクを満タンにして計量します。 グレータンクとブラックタンクはフレッシュタンクと相反関係にあり、一方が増せば他方は減りますので、空の状態が現実的だと思います、 
将来積載量に大きな変化が起きた場合の適正タイヤ空気圧もこの基準数値を加減して算出に使用出来ます。

計量機器:
最も一般的な機器は、トラック等が乗って計測出来る大型計量盤(写真上左)ですが、ポータブル計量器(写真上右)もあります。http://www.scaleline.com/truck_scales.htm

計量場所:
アメリカではトラックストップと呼ばれる広い駐車場所を持つトラック専用のガソリンスタンドに計量盤が設置されていて、恐らく、之が一番簡単で、$10(?)払えば誰もが心配無しに直ぐに計量出来ます。 他にも色々あります。
• RVの集会
FMCA(Family Motor Coach Association)やGood Sam等が主催する大きなRVの集まる場所で簡易計量器(写真上左)が設置されています。
• トラック・ウエイ・ステーション
高速道路には営業トラック専用の計量場所(道路使用税計算が目的?)がありますが、トラックの量が少ない空いて居る時に計量が可能との書き込みをRVフォーラムでよく見ますが、私は利用した事がありません。 無料の様ですが、多くの場合はトラックで混雑しています。
• 無人トラック・ウエイ・ステーション
カナダで時々見ますが、一種のトラック・ウエイ・ステーションで、計量盤と数値を示す電光掲示板が在って、乗れば重量が表示され、無人で、当然無料です。  多くの場合誰も居ませんし、居なければ自由に何度でも測定が可能です。
• 金属解体/石材/建築材料等を扱う店
日本では二箇所の金属解体業者で計量盤を見た事があります。 一箇所は次のサイトで説明をしましたが、この場所では1000円で左右、前後を計量して呉れると話して居ました(4-5年前)。  http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?no=120
他にも探せば在ると思われますので、見付けた方は場所を交換し合っては如何でしょう?

計量例:
計量盤を使った計量が実際にどの様に行われるのかYoutubeにありますので参考に為さって下さい。 この場合はトラックストップですので、3個の計量盤が繋がっていて、一度に3点を計量出来る様になっています。  https://www.youtube.com/watch?v=ixK9BTAXqyY

計量結果は印刷されて手渡されます(写真中左右)。 写真は2001年と2006年の計量結果で、フレッシュウオータータンクをオリジナルの52ガロンサイズ(計量時満タン)から40ガロンサイズ(計量時満タン)の小さいタンクに交換したにも関わらず、重量が980ポンド増しています。 数値は左から、前輪、後輪、トウド、の重量です。

参考:  直進性問題を重量配分で解決
購入当初操縦安定性が悪く、前輪アライメント調整(キャスタ―4度/4.5度‐7度/7.5度、トーイン/トーアウト2度―-2度、種々変更)、タイヤ空気圧を変更、ハンドルの遊びを極限まで無くして硬いと思われるまで調整、異なるデイーラーにも持ち込みましたがどのデイーラーからも正常だとの答えが戻って来ました。 
燃料タンクが前方にあり、満タンにすると操縦性がよくなる事に気が付き、前輪が軽過ぎると判断、フレッシュタンクが最後尾にありましたのでタンクを空の状態で走った事もありましたが、最終的に後輪の後ろにあったタンクを取り出して前方に新しいタンクを取り付けました(後部のタンクはドアーより大きい為にタンクを切って取り出す)。 改造前は風が少しあれば蛇行をし、大型トラックに追い越される際はハンドルを左右に大きく切って車体を真っ直ぐに保つのが大変、常に両手でハンドル握って運転をしていましたがこの改造後は全ての状況で片手で快適に運転が出来る様になりました。 キャスターを規定の設定に戻すべきなのですが、運転が快適、タイヤの磨耗は均一で、前輪のタイヤ磨耗は後輪よりも少ない(写真下)ので其のままの状態で使用しています(6本共TOYOタイヤで同時に交換)。  尚、現在の重量配分ですと、前輪/後輪全ての最適タイヤ空気圧が78psiです。  補足: 調べた結果、タイヤは2010年8月19日に交換しましたので、交換後4年半が経過、約4万Km走行しています(時間の経過が早い!)。

計量数値:
上に表示した計量数値は改造前と後で、2001年の重量(写真下左)は前輪が6200Lbs、後輪が13420Lbs、合計19620Lbs、前輪に掛かる重量は全重量の31.6%(燃料が少ない場合は30%?)でしたが、改造後の2006年の重量(写真下右)は前輪が6980Lbs,後輪が13700Lbs、合計20680Lbs、前輪に掛かる重量は33.75%です。 その後、2010年にカナダで計量した際は、前輪が3316Kg(7310Lbs)、後輪が6240Kg(13757Lbs)、合計9556Kg(21067Lbs)、前輪に掛かる重量は34.7%で、燃料、液体タンクの量に関係無く安定走行が出来て丁度良い配分だと思われます。 

補足:
計量結果(GVW)から、許容重量(GVWR、GAWR,GCWR)をオーバーしていない事を確認し、更に、この数値とタイヤ空気圧チャートを使って最低限のタイヤ空気圧を算出し、全てをマニュアル、又は車検証と一緒に大切に保管するとよいでしょう。

若し、直進性が悪くて困っている方がいらっしゃいましたら、重量の配分問題、即ち前輪に十分な荷重が掛かっていない可能性が大いにあります。 ホイールベースが短い車やDP(デイーゼルプッシャー)によくある問題です。

トラベル トレーラーの牽引に関して - その5  重量全般に関して

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牽引で最も重要な事柄は“重量に関して”と書きましたが、理由はいろいろあります。
• 安全走行(危険)に大きく影響
• 法律(違法)に関係
• 快適な走行が出来るか/出来ないかに大きく影響
• 牽引問題の中で最も多い
• 改善余地の可能性

エンジンの力不足は速度を落としたりシフトダウンをして何とかなりますが、重量オーバーは解決しなくては成らない問題で、深刻に考える必要があります。 中には無視していたり、知らないで重量オーバーをしている人も居るとは思いますが、RV界では殆どの人が、牽引、自走を問わず重量に関しては、タイヤの寿命や空気圧と同様、真剣に考えています。

参考:
1990年代のスライドアウトが始まった当時は、それまでに使用されて来たシャシーにスライドアウトを取り付け、スライドアウト本体は勿論、油圧や電動モーター、ガイドや補強で重量が制限に近くて、飲料水タンクどころか、燃料を満タンに出来ない苦情の書き込みもありました。 初期のスライドアウト付きRVを購入の際は積載重量に余裕がある事を確認する必要があります。

重量に関する言葉の説明:
重量に関する言葉にはペイロード、カーゴーウエイト、ドライウエート、カーブウエート、ベースウエート、その他多数ありますが、乗客や燃料、水等が含まれて居たり、含まれて居なかったりして理解し難い言葉もありますし、牽引に関する重量を考える際には必要としない言葉もありますので、理解し易くする為にここでは必要最小限の牽引に関する言葉に留めて於きます。

重量の分類:
安全重量を知る上で大切な重量の中には2種類あり、一つは許容重量(Rating=レーテイング)で全ての自動車メーカーに許容重量数値が書き込まれたプラカードと呼ばれる表示板が取り付けられる様に法律で義務付けられており、もう一つは実際の重量即ち計測値(実測)です。 実測値は許容重量を超す事は出来ません。 
このサイトで時々RV計測の重要性を書きますが、重量が規定内か否かを正確に知る為には実測をする以外にはありません。 自動車メーカーのベース重量を基礎に計算しても、ベース重量にはデーラーで取り付けた部品やRV製造会社で取り付けた部品の重量が含まれていない場合が多く、乗用車の場合のベース重量は走れる最小限の装備で一般的にオプショナル装備と呼ばれる装備は含まれていませんし、RVの場合のオーニング等は含まれていません。

“重要-重量”:
①. TV・GVWR (Gross Vehicle Weight Rating = グロース ビヒクル ウエート レーテイング)
TV(Tow Vehicle=牽引車)の予めメーカーで定めたオーバーしてはならない重量、即ち許容荷重で、全ての車はこの重量に耐える部品が使用され、設計製造されています、即ち、駆動装置(エンジン、トランスミッション、ドライブシャフト、デフ)、サスペンション(スプリング、タイヤ、ホイール)、その他の部品です。 従って、タイヤを大きくしても、スプリングを強くしてもGVWRは増しませんし、一部を強くする事で弱い部分に返って負担が掛かる場合もあります。  タイヤは空気圧に依って許容重量が変化します、即ち空気圧が低過ぎるとGVWRは下がって仕舞います。

②. TV・GVW (Gross Vehicle Weight = グロース ビヒクル ウエート)
燃料、水、荷物、乗客、その他全てを含む、実際に走行する常態の重量です。 この重量はタイヤ空気圧を知る上で不可欠な重要な数値で、一度はフル装備(満タンの液体タンク、乗客、荷物)で計量盤に乗せて測定し、数値を書き留めて於く事が重要です。 一度計量すれば安全圏内が分かりますし、将来追加する部品(装備)等の足掛かりになります。


③. TV・RGAWR (Rear Gross Axle Weight Rating)
後輪車軸の許容重量(前輪の車軸の許容重量もありますが牽引の際には考える必要は起きません)で、RGAWRもプラカードに記されています。

④. TV・RGAW (Rear Gross Axle Weight)
後輪2輪を計量盤に乗せて測定して得ます。 この数値は総重量(GVW)から前輪2輪の重量を差し引いた数値と同じです。

⑤. TT・GVWR (Gross Vehicle Weight Rating = グロース ビヒクル ウエート レーテイング)
TT(Travel Trailer =トラベル・トレーラー)は牽引される車、特に牽引車の最後尾にあるヒッチ(牽引装置)での牽引の場合で、5thホイールの場合は殆ど同じ言葉が使用されますが重量の算出に関しては異なります。 TT・GVWRはTTの前部に取り付けられたプラカードに表示されています。

⑥. TT・GVW (Gross Vehicle Weight = グロース ビヒクル ウエート)
計量盤に載せて実測して得ますが、この際TTをTVから切り離してトレーラーの全重量を計測する必要があります。 TTがTVに接続されて居ますと、TTの前方重量がTVに支えられる状況ですので実測値は少なく表示されます。

⑦. GCWR (Gross Combination Weight Rating = グロース コンビネーション ウエート レーテイング)
トラベル・トレーラー、5thホイール等を牽引する場合、牽引する車(TV=Tow Vehicle)の重量、乗客、荷物に加え、牽引される車(TT=Travel Trailer)の装備、液体、その他全てを含む全重量の合計が超えては成らない重量です。  GCWRはTVを考慮して製造された車には表示されています。 

⑧. GCW (Gross Combination Weight = グロース コンビネーション ウエート)
算出した数値で、計測されたTV・GVWとTT・GVWを加えた数値です。 軽量のTTを牽引する場合はTT・GVWR内であればトラックの荷台に荷物を積む事も可能ですが、軽量級のTVで大きなTTを牽引の際はGCWが限界を超え易く、越えた場合はTVの荷台には荷物は積めません。 其れでもオーバーする場合はTTに積む装備を減らしたり水タンクを減らす必要が起きたり、更には悪い状況の場合はTVの重量を減らす必要も起きます。 通常、TVが重い方が操縦安定性が良いのですが、GCWがオーバーしますと

⑨. TW(Tongue Weight=タング・ウエート)
TTの前部がTVの牽引ヒッチに掛かる重量で、通常、トラベル・トレーラーの場合はTT・GVWの10%-15%で15%を超えますとTVの前輪が軽くなって浮く為に直進性を失い、フィッシ・テール(TTが魚の尾の様な動き)を起こして危険な状態になります。 計測時には前後の傾斜が数値に影響をしますので、走行状態と同じ傾斜で測定をする必要があります。 尚、計量盤でも測定出来ますが、この目的で測定器も販売されています。 アメリカでは大きなRVの集まりで無料で計量して貰える様です。
TW(タング・ウエート)はが重過ぎてTVの前輪が軽過ぎる状況は、TVが軽量の場合やTTの重量がTVに対して限界に近い場合に起こり易く、この状況を解決する為にウエートデイストリビューションヒッチ又はウエートイクオライザーヒッチの名で知られる装置があります(写真右)。 タングウエートが軽くなる訳は有りませんが、TVの後輪に掛かる重量がTVの前輪に分散されてTVを水平に保つ事が出来ますので、操縦性は抜群に良くなり、大きなトラベルトレーラーを牽引する場合の必需品です。  ウエートデイストリビューションヒッチは100ポンド前後の重量があり、操縦性を良くはしますが、タングウエートやGCWは増す事を知って於く必要があります。 

次回はダッジ1500(軽量級)で重量級のTT牽引を例に、説明する予定です。

トラベル トレーラーの牽引に関して - その4  牽引に関する余談

先に進む前に、前回の補足と気が付いた事を書きます。  

説明の正確性:
RVフォーラム、トラックに関するフォーラム、牽引に関するフォーラム等を読んでいて気が付く事は、多くの人の意見が一致する場合もありますが、意見がバラバラであったり正反対の意見の場合もあります。  自分が所有している牽引車、装備、部品等が優秀又はより優れていると思い込む傾向があります。 安心して下さい、私の牽引に関する説明にはその様な傾向は一切ありません;私は牽引車もトレーラーも持っていません。

思い込み:
もう一つ気が付く事は、セールスマンの牽引車(TV=Tow Vehicle)やトレーラーに関する説明を鵜呑みにして後悔している人が少なく無い事です。 この様な人達に対しての書き込みで、セールスマンは売るのが仕事で、セールスマンの責任にするのは間違いとの指摘もあります(参考:アメリカのフォーラムには手厳しい書き込みも沢山あります。 答える為に必要な、例えば年式やメーカー名、エンジンサイズ等が抜けていますと必ずそれを指摘する人が居ます。 間違った意見を書き込むと強い指摘を受け、更にその指摘に対して指摘の仕方の悪さを指摘する書き込みもあります。 質問をして結論の書き込みが無いと催促の書き込みも良くあります)。 

この様に書きますとセールスマンは悪質の様な印象を与えると思いますので、説明をして於きます。 
人間は自分に都合の良い方向に解釈する事があります。 一例を書きますと、“小さいエンジンは燃費が良くて価格も安い、しかし、大きなエンジンは力があって牽引に適している”との正しい説明をセールスマンがした場合に、“燃費が良い”、“低価格”との言葉に強く影響されて大切な“牽引”を忘れて仕舞う、又は忘れたい気持ちに成りがちです。 
私の知人が約20年程前に牽引車と5thホイールを初めて買い、出身地のアーカンソー州(Arkansas – 英語ではアーケンサーと発音)まで往復5000Km余りの旅行に出掛けて来ました。 結果は最悪、TVの能力不足に期待外れをし、セールスマンに頼んで一段上のTVに交換して貰ったそうです(払った差額は不明)。  之は上の状況と殆ど同じで、人に依って異なる解釈が起こりますし、この知人は牽引に慣れていなかった為に使いこなせなかったのかも知れません。 反対に、燃費が良くてセールスマンに感謝をするRVerも居たかも知れません。 RVerに依ってセールスマンの意見は異なる結果に繋がります。
私は最近、危険を感じて(RV買い替え)RVショーには行かない様には心掛けていますが、以前はよく出掛けました。 セールスマンの中にはRVに関する知識が全く無い人も、特にRVショーでは多いです。 RVセールスマンを始めたばかりの人も居ればアルバイトの人も居て当然です。 “知らない”とは言えずに、明らかに間違った事を平気で言う人も居ます。 セールスマンが“知らない”又は“分からない”と言って呉れるとそのセールスマンには感謝で、2-3台買ってあげたい気持ちになって仕舞います。

テストドライブ:
知識を持つ事、自分で納得をする事は大切で、特にRVやTVを購入する際はテストドライブをする事が不可欠です。 
以前、日本でRVショーに行きましたら、中を見る為に靴を脱いで入り、テストドライブをさせて貰う事など飛んでも無い事で、ある程度買う意思がある事を示さなければ無利だと感じました。  アメリカのRVデイーラーやRVショーでは客にRVの中を見て貰いたいどころか、テストドライブをして貰いたくて大変です。通常、床の上にはビニール等でカバーがしてありますので傷が付く様な事はありませんし、中古車は勿論、新車RVでも走行距離が上がる事も一切気にはして居ないと思います。 買う側も、現実として少々距離が上がって居てもそれほど気にはしないと思います。 私が現在乗っているRVはRVショーで新車を買いましたが、2500マイル(4000Km)前後走って居ました。 そんなに走って居ては中古車と感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、私のRVはインデイアナ州のエルクハート(RV製造会社が多くある場所)で製造されましたので、ロスアンジェルスまで走っただけで2000マイルを超えます。
RVフォーラムでよく見掛けるのが、RVの購入のアドバイスを聞いているRVerに対して、“DP(後部デイーゼルエンジン)のテストドライブは避けろ”です。 これは、クラスCやクラスAのガソリン車の購入を考えて居てもセールスマンは機会を見付けてDPのテストドライブを勧めますので、ウッカリ誘われるままにテストドライブをして仕舞うと買いたい気持ちに負けて買って仕舞う危険を忠告したものです。

RVKenの書き込み:
私の書き込みが全て正しいと思って読んではいけません、例えば今書いて居ます牽引に関しては寧ろ出鱈目だと思って読んだ方が良いかも知れません。 私は牽引車もトラベルトレーラー(5thホイール)も持って居らず自分では経験して居ない為、人の意見を読んで現実的に正しい思われる意見、理論的な意見、多くの人が言って居る意見、その他私も納得が行く意見を書いて居ます。 従って、単なる意見で技術的な、又は科学的な根拠はありません。  クラスAに関してはある程度の経験(30年)をしていますので、例え証明は出来なくても自信を持って言える事もあります。 
また、書いた時点では正しくても時間と共に変化する場合もありますし、時間が経ないと分からない事もあります。 前回ダッジの5.7L-HEMIが評判が良いと書きましたが、現時点では正確で反対を唱える人は極めて稀だと思いますが、何らかの理由で大量の故障が起きて評判が落ちるかも知れませんし、将来、新しいエンジンが製造されて5.7L-HEMIなど見向きもしない時が来るのも確実です。

トラベル トレーラーの牽引に関して - その3  牽引車の牽引力

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b) エンジンの馬力
1/2トントラックにはそれ相応のエンジンが選択可能になっています。 牽引を重視してより力のある大きなエンジンを選択したい場合は、より強力な駆動システム、サスペンションシステム等を装備した一段上のトラック、即ち1/2の場合は3/4トンを選択する事になります。 ダッジには牽引に定評がある6.4L-HEMIエンジンがありますが、ダッジ1500(1/2トン)には大き過ぎて選択出来ません。 ダッジ1500(1/2トン)トラックの標準装備エンジンは3.6L V6 ですが、牽引にも使用する場合はより大きなオプショナルエンジンを選択する必要があり、ダッジ1500の最大エンジンは V8 の 5.7L-HEMIで、約$2800高くなりますが、RV界では人気があります。

参考:6.4L-HEMIエンジンより更に強力なエンジンが必要な場合はカミンズデイーゼル(CTD=Cummins Turbo Diesel)があり、当然ダッジ1500(1/2トン)では選択が出来ません。 CTDは強力で牽引に適しており、エンジンの寿命も断然長く、転売価格も落ちないのですが、6.4L-HEMIガソリンエンジンとの価格差は$7000の為、状況次第で6.4L-HEMIを選択するRVerが少なくありません。 尚、両者とも2500(3/4トン)と3500(1トン)に搭載可能です。

牽引するトレーラーの重量が7000-8000ポンド止まりの場合は、ダッジ2500(3/4トン)トラックでも5.7L-HEMIを選択している人は少なくありません。 エンジンの選択条件は牽引と自走の比率、年間にどの程度の牽引走行をするか、余分の投資をする価値があるか、将来の予定、後悔はしないか等で、何れかに妥協する事になります。

c) トランスミッション
エンジン同様、トランスミッションにもライトデイユーテイーからヘビーデイユーテイーまで種類があり、通常、エンジンに相応のトランスミッションが組み合わせとなっています。 牽引を目的としている場合は、以前書きました様なTow/Haulオプションや牽引装備のオプションは是非選択する必要があります。  エンジンに負担を掛けたりオーバーヒートを頻繁に繰り返せばエンジンやトランスミッションの故障に繋がりますし、大きな出費の元となります。 

参考:  急な、長い上り坂では速度を落とす事です。 RVを牽引して出掛ける際は山登りの競争ではありませんし、例え、10Kmの距離の上り坂を20Km/時速度を落としても(80Km/時の代わりに60Km/時)2分半の違いです。坂道で無理をしますと燃費は極端に悪くなります。 ロスアンジェルスから北に向う5号線には長い(50Km以上)急な上り坂が幾つか(約5箇所)ありますが、それらの登坂には6速トランスミッションを4速(2箇所は3速)に落としてクルーズコントロールをオンにします。 速度を下げて最高トルク回転数より200RPM程度高い回転数を維持する事で、エンジンの力に余裕があり、夏の暑い時でもオーバーヒートは起こらず、エンジンの力不足にヤキモキする事もありません。 少々無理をすれば速度を落とさずにトップギヤー又は5速で上れる坂もエンジンに負担を掛けない為に、必要な時は常に行っています。

d) ギヤー比(Rear End Ratio)
エンジンの力不足はある程度ギヤー比で補う事が出来ます。 反対にエンジンが大きくてもギヤー比が不適切ですと平坦な道でもトップギヤーに入り難い状態になります。
ギヤー比はエンジンの回転数と走行速度との関係を決める重要な鍵で、駆動軸(ドライブシャフト)が後輪車軸の中央部繋がる丸い部分で、通常デフ(デファレンシャル)と呼ばれ、その中に入っているギヤー(ベルギヤーとピニオンギヤー)の比です。 ギヤー比は3.55、3.92、4.10等、何処のメーカー(フォード、シボレー等)のトラックもこれ等の比に近いギヤー比があります。 
牽引をする場合はギヤー比が高い、例えばダッジ1500の場合は一番高い3.92が不可欠です。  しかし、ギヤー比が高いと牽引時には力はありますが、牽引をしていない時は回転数が高目な為に燃費が悪くなります。 ギヤー比が低く過ぎて牽引時に力不足に悩むRVerは少なく無く、購入して間が無いトラックの場合はベルギヤーとピニオンギヤーを交換してギヤー比を高くする人も居れば、解体屋から中古の車軸を買って交換する人も居ます。 車軸交換は割合と簡単ですが、ギヤー交換は技術が必要です。

これで一応、牽引車の能力に関する説明は終え、次回は牽引で最も重要な重量に関して説明します。

トラベル トレーラーの牽引に関して - その2  牽引車の能力

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前回、牽引をする際は、1. 牽引車(TV=Tow Vehicle)の能力、2. 重量に関する問題(許容重量、重量配分)、3. 安全性(操縦性や制動距離)、4. 法律面、 これ等を考慮する必要があると書きました様に順を追って説明します。

1. 牽引する車(TV)の能力
牽引する車の能力は、a) 車のサイズ(サスペンション)、b) エンジンの馬力、c) トランスミッション、d) ギヤー比(Rear End Ratio)、等で異なると共にメーカー/モデル、快適性/経済性、財布の状況等の現実を考慮して決めなくては成りませんので難しい選択です。 牽引だけを考えて全て余裕のある選択が出来れば簡単ですが、経済性、その他を考慮すると複雑です。  一般的に馬力が増せば燃費が悪くなりますが、余り小さ過ぎても返って燃費が悪くなります。

a) 車(トラック)のサイズ
今回はダッジ1500(1/2トン)を例に取って説明します。 

ピックアップトラックは、ダッジは勿論、フォード、シボレー、GMC等、全てのメーカーで、1/2トン、3/4トン、1トン、・・・と重量に応じた種類があり、1/2トンは最も軽量級です。参考:http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?no=123

1/2トンはどちらかと言いますと、一般家庭向けで乗り心地を重視して製造されており、伝統的にサスペンションはコイルスプリング(年式に依ってはリーフスプリングもある)が使用されていて重量物の運搬や牽引には不向きです。 従って、トラベルトレーラーを牽引する目的で1/2トンを購入する際はトウイング(牽引)パッケージの選択が不可欠です。

次のサイトに2013年型のダッジ1500(1/2トン=最も軽量のピックアップトラック)の牽引を考慮した、キャブ(乗車定員)、エンジンサイズ、トランスミッション、ギヤー比、重量、許容重量、最大トレーラー重量等が表示されています。
http://www.ramtrucks.com/assets/towing_guide/pdf/2013-RAM.1500.Towing.Specs.pdf

参考: このサイトに関して少々説明を加えて於きます:
• スタンダード・キャブ
レギュラー・キャブとも呼ばれ、2ドアーのキャブで、之に対して2ドアーでも座席の後部に物が置けたり、小さな席(ジャンプシート)が取り付けれるスペースがあるエクステンデッド・キャブや、更に4ドアーのクルー・キャブやクオッド・キャブ等があります。
クルー・キャブとクオッド・キャブはどちらも4ドアーですが、クオッド・キャブの後部座席は幾分狭くて短い荷台が装備されています。 
一般的に(ダッジ、フォード、GM、その他)、2-3種類の標準シャシーに長短の荷台と異なるキャブの組み合わせで組み立てられています。 詳しくは次のサイトを参考に為さって下さい。
http://www.ramtrucks.com/assets/pdf/specsheet/ram_1500_dimensions.pdf

• 6’4” Box は荷台の長さを示し、通常、ロングベッド、ショートベッド又は8フットベッド/6フット・ベッド等と呼ばれ、標準サイズのベニヤ板等に合わせて荷台も標準化されて居ました(現在はどうなのでしょう?)。
• 4x2 は2輪駆動を示し、4輪駆動は4x4と呼ばれ、それぞれ4車輪の内2車輪が、又は4車輪が駆動を意味します。
• HFE はトリム(Trim)名で、High Fuel Efficiency 即ち高燃費を意味します。 
トリム名とは仕様名で、エコノミー仕様から高級仕様まで様々で、同じモデルでも単に内装、外装、クローム、グリル、バッジ、等が異なる場合もありますが、目的に応じた仕様であったり、高級トリムの場合は、より高級装備や重装備が含まれて居たりします。
トリム名には種々あり、年式に依っても異なったり、現れたり消滅したりもします。 しかし、高級装備を示す伝統的でよく知られているトリム名もあります。 ダッジのトリム名の例を示しますと、 Laramie、Laramie Longhorn、Longhorn Limited、Tradesman, Express, SLT, Big Horn, Lone Star, Sport, R/T, Laramie, その他があり、フォードやシボレーもそれぞれ多数のトリム名があります。 
ところが、トリム名とは別に装備パッケージ名も有ります。  例えば牽引パッケージを例に取りますと、牽引パケージにはより大きなラジエーター、バッテリー、オイルパン、オールタネーター等の他に、予備のエンジンクーラー、トランスミッションクーラー、牽引用の配線等が加えられて居たり、サスペンションやタイヤが重装備になって居たりします。
高級トリムにはこの牽引パッケージが既に含まれている場合があります。
• A6, A8 はオートマチックトランスミッションの6速変速と8速変速を意味します。
• HEMI はエンジンのタイプでHemispherical (半球)を意味し、燃焼室が球状でダッジやクライスラーの強力な効率の良いエンジンとして製造販売され、実際に評判が良くてRV牽引用として多く使用されて居る様です。

1/2トントラックは1/2トントラックです。即ち、ドライブシャフト、デファレンシャル、ブレーキ、サスペンション、その他1/2トントラックとしてデザインされ、製造されています。 従って、1/2トントラックに装備されているタイヤが積載重量に耐える事が出来ないからと言ってより大きなタイヤを付けても積載重量や牽引重量が増すとは一概には言えません。 しかし、タイヤやサスペンションを強化する事で操縦性が増す可能性は大いにあります。

サイズに関しては、牽引用としての車のサイズ自体はそれほど問題では無く、牽引可能な重量(CGVR)が大切で、この事に関しては後ほど説明します。

続く。

トラベル トレーラーの牽引に関して - その1 牽引の説明をする前に

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大きなクラスAが小さなトウド(牽引される車)を牽引する場合は、果たして後ろに付いて来ているかが心配になるほど何も感じませんが、反対にトラベルトレーラーや5thホイールを牽引する場合は牽引車(TV=Tow Vehicle)の自重より大きくて長い車を牽引するのですから運転に大きな影響を及ぼし、1. TV(牽引車)の能力、2. 重量に関する問題(許容重量、重量配分)、3. 安全性(操縦性や制動距離)、4. 法律面、 その他自力走行のRVに比べて複雑で、牽引タイプのRVの購入を考えている人や所有している人はこれ等の事に大きな関心があると思われます。

牽引タイプRV一般:
1960年代から70年代に掛けて、ガソリン価格が25セント/ガロン(現在のレート換算で8円/リッター)前後の時代のRVはクラスA(モーターホーム)よりトラベルトレーラー(TT)の方が断然多く、バンで牽引をする人も居ましたが、乗用車やステーションワゴンでの牽引が一般的で、大きなエンジンを搭載したキャデラック、クライスラー、オールズモビル等での牽引がよく見られました。  現在の様なピックアップトラックでの牽引は稀で、理由はクルーキャブ(クオッドキャブ)やエクステンデッドキャブ(キャブプラス)のトラックが無くて乗車人数が限られていたからかも知れません。 ピックアップトラックは無かった訳では無く、スライドインキャンパーと呼ばれるピックアップトラックにキャンパー(居住部分)を載せるタイプが流行して、トラックの後ろの窓を外してブーツと呼ばれるビニール製のトンネルの取り付けが一般的で、少々大変ですが、必要があれば運転席側との行き来も出来ました。 クルーキャブも全く無かった訳ではありませんが、工事現場用の特殊車両として製造され、台数は極く限られていました。 

余談:
トラックの荷台に取り付けた牽引装置で牽引する5thホイールが出始めた1970台の前半に私が考えた事は、ピックアップトラックの乗員数は多くても3人迄の為、子供が2人以上居る家庭には5thホイールは向いて居ないRV(?)と思いましたが、その後、5thホイールには走行中に人間が合法的に乗れる事(カルフォルニア州)を知り、又、5thホイールの販売台数が増すに連れて5thホイール側とトラック側の会話の為のウオーキートーキー(無線)もポピュラーに成りましたが、その後ウオーキートーキーは全く話題に成らなく成りました。  携帯電話の普及もあるかも知れませんが、第一の理由は多くの牽引トラックがクルーキャブ(クオッドキャブ)に成って5thホイール側には人が乗らなくなったからだと思われます。 尚、トラベルトレーラーの場合は違法で、走行中に人間が乗る事は出来ません。

牽引型RV(トラベルトレーラー=TT、5thホイール)の利点:
牽引型のRVの第一の魅力は融通性で、若い、特に小さな子供がいる家族が週末や夏休みに牽引車(TV)でトラベルトレーラー(TT)を牽引してキャンピングを楽しむと同時に、普段はTV(牽引車)を通勤や買い物に使う事が出来る事です。  ピックアップトラックやSUVはTVとして人気があります。

又、トラベルトレーラーにはエンジンが付いて居ませんので、自走タイプに比べて価格は低く(ピンからキリまで)、気軽にRVに足を踏み込む事が出来、乗り換え(買い替え)もクラスAやクラスCと異なり、簡単に出来ます。
更に、TTは軽量に出来ていて、同じ居住サイズの自走タイプ(クラスAやクラスC)に比べて、燃費が優れて居ます。 

と言う訳で、経済性、燃費効率は重要な要素で、車やエンジンは必然的に必要最小限の物に興味が集まり、TVの牽引能力も大きな関心事になります。

次回はダッジ1500(ハーフトン)トラックを例に取りながら更にRVの牽引に関して 一般的と思われる(?)説明を試みます。

続く。