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RVの重量に関する法律

自動車の許容重量 (GVWR)、前後車軸許容重量 (FGAWR、RGAWR) 等をデータプラカードと称される名称版にVIN (車体番号)、会社名 (登録番号) と共に表示して各自動車に取り付ける事が法律でメーカーに義務付けられています。

名称版はリベット又は確実な方法で、場所はドアーヒンジ付近又は計器盤の左ですが、不可能な場合は運転席の左側壁に取り付けが義務付けられています。しかし、いずれも不可能な場合はその旨を設計図又は写真を添えて代替場所の申請をして認可を受けるように定められています。 従って、アメリカで製造されたRVには必ず少なくとも1セット(理由は後述)のGVWR、FGAWR、RGAWRが表示されている筈です(クラスAの多くはキッチンの上のキャビネット内に表示されています)。

RVの場合はシャシーメーカーで製造された後に他の会社で居住部分が取り付けられますが、場合に依っては専門会社でシャシーを改造したりサスペンションや車軸を交換する事もあります。 それぞれの会社はシャシーメーカー同様のデータプラカードの取り付けが義務付けられていています。 各工程のメーカー、特に最終工程のメーカーで許容量を越す様な事が起これば販売の認可はされません。
http://ecfr.gpoaccess.gov/cgi/t/text/text-idx?c=ecfr;sid=4bbf42af13a610eef93e05fa2c65d6bb;rgn=div5;view=text;node=49%3A6.1.2.3.35;idno=49;cc=ecfr#49:6.1.2.3.35.0.7.5

最近は少なくなりましたが、この様な法律があるにも拘らず重量に関する問題はRVフォーラムで時々話題になります。 スライドアウトが出始めた1990年代にはスライドアウト装備 (補強) による重量増加で許容重量をオーバーする為に飲料水を満タンにする事が出来ない書き込みも多く、酷いものは燃料を満タンに出来ない人もいました。 大型DPの燃料タンクは100ガロン (380リットル) から大きなタンクは200ガロン (760リットル)を超え、飲料水タンクは100ガロン前後ですのでこの様な問題も起こります。

小型RVのシャシーは総合的に小さくて許容重量も限られている為、同様に厳しい状況だと思われます。

過去の経験談かも知れませんが、最近 (1-2週間前) も“新車で購入したクラスAの前輪車軸の許容重量が少なかった為メーカーがより大きな許容重量の車軸に交換して呉れた″との書き込みを読みました。


重量オーバーはタイヤのバーストだけの問題では無く、多くの危険性が含まれています。 これから購入を考えていらっしゃる方は許容重量、総重量 (又はカーブ ウエート) 等を調べて積載量に充分な余裕が或る事を確認する事が大切です。購入書類にサイン (ハンコを押す) する前に計量を奨励する人も居ます。

RVをお持ちの方も是非許容重量と総重量を、更には適正タイヤ空気圧をご確認下さい。

“4800Km”のオイル交換は頻繁過ぎ!

此のところ3,000マイル(4,800Km)オイル交換は頻繁過ぎである事が報道されています。 2000年以前は3,000マイル交換をよく聞きましたが、デトロイトの専門家達も状況は2000前後に大きく変わり、エンジンの精巧さ、オイルの質の向上、更にはエンジンのコンピューター制御により、5,000マイル以上、10,000マイルのオイル交換周期が一般的になったそうです。

この事に関してはユーチューブで多くのビデオを見る事が出来ますが、参考に次の3本を添付して於きます。
http://www.wusa9.com/news/consumer/article/154790/37/Jiffy-Lube-Changes-3000-Mile-Rule-For-Oil-Changes

http://www.abc15.com/dpp/lifestyle/family/do-you-still-change-your-oil-every-3000-miles-you-may-not-need-to

http://www.kcra.com/video/30350255/detail.html

テレビ、新聞でも色々書き立てられています。
http://www.autoblog.com/2011/12/16/california-launches-campaign-against-3-000-mile-oil-changes/

http://www.csmonitor.com/Business/The-Simple-Dollar/2012/0206/Skip-the-3-000-mile-oil-change

http://www.ocregister.com/news/oil-157025-ocprint-change-miles.html

http://autos.yahoo.com/articles/autos_content_landing_pages/586/the-3000-mile-oil-change-myth/

此れらの意見に反対している人や会社は少なく、オイル交換を専門に行なっている会社は少なからず客が減る事に戸惑っている様子です。 

私は相当前(20年?)から乗用車は10,000マイル(16000Km)毎に交換しています。 又、私のキャンピングカーは10年以上経ていますが、マニュアルには15,000マイル(24,000Km)毎と記載されていますので、時にはエンジン修理等で早く交換した事もありますが、最近は少なくとも15,000マイルは走っています。 遠心分離フィルターを使用していますので、デイーゼルエンジンですがオイルは黒くなりません。

オイル交換距離の判断はエンジン又は自動車製造メーカーのマニュアルに記載されている数字に従うのが一番確実ですが、若し記載されているれより頻繁に交換しているようでしたらその理由や必要性を考え直す必要があると思います。

アメリカ車のリコール並びにTSBの探し方、  その1 リコール

車のリコール並びにTSB(Technical Service Bulletin)は何らかの問題がある為に発表されたもので、特にリコールの問題を無視した為に人身事故に成れば車の持ち主自身の責任が追求される事にも成り兼ねません。 従って、自分の所有車にはリコールが出ていないかを知り対応する事は、単に故障を防ぐ以上に重要です。

E250, E350等のフォード製クラスCモーターホームやE250、E350等のフォード製トラックをお持ちの方は次のサイトでVINナンバーを入力しますとリコールに引っかかっているか否かとその内容が表示されます。
https://owner.ford.com/servlet/ContentServer?pagename=Owner/Page/RecallsPage

左側に表示されています車は例で、それらの下の“Add a vehichle”をクリックしてご自分の車のVIN番号を追加する事が出来ます。

各車の右隣に表示されています“Vehicle Recall Notice (リコール通知)”をクリックしますとリコールが存在する場合は表示されます。

尚、このサイトはアメリカ用に出来ていますので日本からでは不都合な部分もあるかも知れませんし、フォードのビジネスが目的の内容も含まれて居ますので注意して使用して下さい。


シボレーの場合はウエブサイトが無く、電話で問い合わせとなりますが、フリーダイヤルの為日本からは繋がらない番号ですので、日本のデーラーに問い合わせる必要があると思います。

次のサイトは政府のNHTSA(National Highway Traffic Safety Administration)の大元のサイトです。
http://www-odi.nhtsa.dot.gov/recalls/recallsearch.cfm

分類限定:
このサイトは段階を踏んで限定されます。
サイトの下中央の窓の中の分類で適合した項目を選択してから “Search XXXXX”、又は“Submit XXXXX”をクリックします。

1. タイプ
• 自動車 (Vehicle) - RVを含む自動車部分
• 装備 (Equipment) - トレーラーヒッチ、冷蔵庫、ボイラー、その他完成自動車に取り付けられた物
• 子供保護チェアー (Child Restraint) - 車内に取り付ける子供(ベービー)椅子
• タイヤー (Tires) 

2. 年式 (Model Year)
3. 製造メーカー名 (Brand Name)
4. モデル名 (Model)
5. 部品名 (Component)

選択した分類に該当するリコールが出ていれば表示され、問題点の説明がされます。

VIN番号を入力して該当する全てのリコールが表示されれば便利ですが、フォード以外はその様なサイトを見付ける事が出来ませんでした。 見付けましたら追加します。

自動車のリコールに関して、  その1 リコールの種類

アメリカに於けるリコールには2種類あります。 

1. リコール(Recall):
一般的によく聞くリコールはアメリカの運輸省内のNHTSA (National Highway Traffic Safety Administration) で安全に関わると判断した場合にリコールが発表されて強制的に修理が必要です。 しかし、中には自動車メーカーが安全には関係無いものの自主的にリコールする場合もありますが、いずれのリコールも全ての費用は自動車メーカーが負担します。
(参考: http://www.nhtsa.gov/

2. TSB(Technical Service Bulletin=技術的警告):
もう一つのタイプのリコールは一般的にTSB と呼ばれ、安全には影響が無いものの部品(改良)、修理方法、マニュアル等の変更があった場合に発表されます。  TSBに引っかかった自動車が保証期間中の場合は無償で修理をしてもらえますが、保証期間が過ぎている場合は多くの場合有料となる様です(参考1)。

TSBの発表は当然ながら故障頻発、又は頻発する可能性があるから発表されるのであって、ご自分の車に関するTSBに目を通しておくと故障解決や将来の故障の可能性に関して大いに役立つと思われます。

リコールは強制的に修理が必要ですので何時まで経っても有効で、年式、メーカー、モデル名等からリコール番号が出ているかを調べる事が出来ますし、改造さえされてなければ日本でも無償で修理をして呉れるものと思われます(参考2)。  しかし、TSBの場合は自動車メーカーの自主的なものですから、TSBが発表されても何年か過ぎると取り下げられて仕舞う事も多く、過去にさかのぼってTSB番号が出たか否かを調べる必要があります。

参考1
昔、92年型のホンダアコードのエンジンが故障でイグナイターの故障を突き止め、デーラーに買いに行きましたら、TSBが出ていて無償で呉れました。  通常は一般部品店で購入しますが、この時は珍しくデーラーの純正部品を買いに行きました。 恐らく自動車購入後それほど年月が過ぎていなかった為だったのでしょう?

参考2
保証には全て無償の場合もあれば材料費を取ったり、労賃を取ったり色々異なります。 
アメリカの或る有名排気マフラーの会社は一生保証を謳い文句にしていますが、話に依りますとマフラー、労賃共に無料ではありますが、使用したパイプは有料だそうです。 
又、アメリカでは一生無料で何時でも交換してくれる工具メーカーが沢山ありますが、日本にあるアメリカの工具メーカーは一生保証にも拘らず修理代を取るようです。
従って、日本では無料では無いかも知れません。

次回はリコールとTSBの調べ方に関して書きます。

スペアー部品に関して その2

前回、何れは必要になる可能性のある部品をリストしましたが、此れらの中には予め購入して旅行に出掛ける際にキャンピングカーに乗せて置いた方がよい部品と家に保管しておいた方がよい部品があります。

車の年齢、走行距離、状態、ガソリン/ジーゼル、走行場所、長距離/短距離、運転の仕方、走行頻度、保管状態、部品の入手し易さ、部品の保管寿命、その他で大きく異なりますので一概に何とも言えませんが、一応、考え付く基準を書いてみます。

1. 出掛ける際に乗せて置いた方がよい部品
キャンピングカーは兎角重く成りがちですので最小限にする事も大切です。
• 壊れる可能性が高い部品
• 入手に時間が掛かる部品(店に在庫しない、特殊サイズ部品)
• 軽くて小さい部品
• 行き先に依って必要な部品
• 自分で簡単に取り付け可能な部品

部品の中には入手に日数を要する部品があります。 例え専門家を雇っても部品が手に入らなければ修理に時間が掛かります。

2. 予め購入して家に保管した方がよい部品
• 壊れる可能性が高い部品
• 予め購入すると安い部品(ネットでの購入等)
• 手に入れ難い部品(製造中止の可能性等)
• 長期間保存しても痛まない部品
• 将来使用する確立の高い部品

昨年旅行中にスターターを交換しましたのでネットで新しくスペアースターターを$120前後で購入しました。 部品店で購入すれば恐らく$240前後、デーラーでは$700前後します。 昔、保障期間中にスターターのピニオンギヤーが出っ放しになり潰して仕舞った事がありますが、スターターモーターはエンジンメーカーで取り付けられた物以外は保証が効かないとの事で、予め$700前後払わされた事があります(最終的には払い戻して呉れました)。

例として携帯する部品を書きますが、私は部品店から遠く離れた地方も走りますので故障しても自力で動ける様にしています。
• ベルト類(サーペンタインベルト、V-ベルト)
• スターターモーター
• オルタネーター
• フューエルポンプ
• バッテリー
• サスペンションエアーバッグ
• バックミラー
• スペアータイヤー
• 電気部品(フューズ、リレー、全ての電球、イグニッションスイッチ、キー、電線、その他)
• フィルター類(オイル、燃料)
• 液体(エンジンオイル、トランスミッションオイル、ブレーキオイル、ベアリング用マシンオイル、冷却水、蒸留水、ステアリングオイル、ACフレオンガス、その他)
• 小物(ネジ類、ホースクランプ、針金、屋根補修用テープ、その他)
• カーナビ(GPS)
• 電気テスター、必要工具一式

参考:
アメリカ車のエンジン並びにシャシー(駆動部)部品は例え純正部品が製造されなくなっても社外部品が多く出回っていますので、時間は掛かっても全く手に入らなくなる事は少ないと思います。 1970年代以降の部品はまず心配する必要はありません。

スペアー部品に関して その1

キャンピングカーは動く家ですので、自動車部品と家の修理部品が必要です。 今回は自動車部品に集中して書いてみます。

スペアー部品として考えられる部品には、定期的に交換が必要な部品と通常は壊れないものの何れは壊れる可能性のある部品があります。

1. 頻繁に交換が必要な消耗部品
• オイルフィルター
• 燃料フィルター
• エアーフィルター
• スパークプラグ
• ワイパーブレード
• エンジンオイル
• ブレーキオイル
• グリース
• トランスミッションオイル
• 不凍液
• 蒸留水
• エアコン フレオンガス
• 電球(ヘッドライト、ブレーキライト、その他)
• 電気フューズ
• スペアータイヤー

2. 稀に交換が必要な消耗部品
• ブレーキライニング
• ブレーキパッド
• サーペンタインベルト
• トランスミッションフィルター
• 冷却水フィルター(装備の場合)
• V-ベルト
• 電気リレー
• デイストリビューターキャップ
• デイストリビューターローター
• スパークプラグケーブル
• ショックアブソーバー(ステアリングダンパー)
• サーモスタット
• ホースクランプ
• スターターリレー
• バッテリー

3. 壊れる可能性のある部品
• スターターモーター
• オルタネーター
• ウオーターポンプ
• パワーステアリングポンプ
• ホース類(ウオーター、ブレーキ、トランスミッション、その他)
• 燃料ポンプ
• ファンクラッチ
• マスターシリンダー
• ブレーキアクチュエーターシリンダー
• ブレーキキャリパー
• オートパークプレッシャースイッチ(P30)
• ベアリング類
• イグニッションスイッチ
• スペアーキー
• サスペンション エアーバッグ

以上が何れは必要になる可能性のある部品ですが、スペアーパーツとして購入し家に保管又は携帯する必要のある部品は車の年齢、走行距離、状態、ガソリン/ジーゼル、走行場所、運転の仕方、走行頻度、保管状態、部品の入手し易さ、部品の保管寿命、その他で大きく異なります。

次回は保持すべきスペアーパーツの判断に関して書きます。

気になるキャンピングカー

旅先から帰って来てキャンピングカーは矢張り気に成ります。走らせる時間はありませんが確認の為に中に入ってみました。 

最初に確認したのはバッテリーの電圧で、メインバッテリーとサブバッテリーは両方共13.20Vを表示していました。 他に雨漏りや水漏れ、その他を見回しましたが、問題はありませんでした。 

しかし、出る前に振り返るとオレンジ色のランプが目に付き、直ぐにボイラーの電気スイッチを入れっ放しにしていた事に気が付きました。 空焚きを心配して直ぐに水タンクの水量をチェックしましたら満タンで安心しました。 

無論、センサーが付いていて空焚きには成らない様に成っていると思いますが、一瞬ドキッとしました。

普段は水タンクを空の状態にして置くのですが今回に限って満タンに成っていて自分でも信じられません。 氷点下に下る事はありませんので凍る事はありませんが、余分な重量は避けたいので空にする様にしています。 例え、水タンクを空にしてもボイラーには逆流防止弁が付いていますので、必ずボイラーの中に水が残る様に成っています。 

寒冷地ではウインターライズイングをする際何らかの方法でボイラーの水を無く必要があり、抜かないとボイラーや配管を壊す事に成りかねません。

1ヶ月に1度は走らせたく思っていますので、2-3日中には走らせる積りです。

機械は使わないと調子が悪くなる

家電製品やコンピューター(プリンター)同様、キャンピングカーは使わないと調子が悪くなります。 先日書きました洗濯機の水漏れは余り使っていない事も影響しているのかも知れませんし、しばらく使わないプリンターを調子良く使える状態に戻すには時間が掛かります。

旅行シーズンが来てキャンピングカーを調子良く使える様にするには冬支度(ウインターライズイング)をする必要があり、此れをしないとイザ使う時に調子を取り戻す為に時間が掛かったりお金が掛かる事になります。 保存前にオイル、燃料、その他の液体を交換し適正量に調整して置く事はよく言われます。

今は、年も明けてソロソロ春もそう遠くは無いと思える時期になりましたので冬支度は遅過ぎますが、若し、雪や凍結の問題が無い地方では時々走行する事は大切です。 その際、エアコン、発電機、その他、モーター類や動く部品が付いている物は動かすと調子を維持出来ます。 

単にエンジンを数分間掛けるのは良くないとされて居ます。 理由は暖められた空気が冷却する際に水と成って溜まり(コンデンセーション)、特に排気管に水が溜まればさびて穴があく原因に成りますし、電気関係の部品もさびて接触不良を起こす原因に成ります。 エンジンを掛ける場合は走行し、出来れば高速走行をして高温にさせると水分は蒸発して溜まる事は解消します。

駐車時に充電出来る装備が無い場合は、定期的に走行して満充電の状態に戻しておく事はバッテリー保護の意味でも非常に大切です。

関連した事で、年齢の割に走行距離が少ないキャンピングカー又は長期間使用されて居ないキャンピングカーは購入後に色々な問題が起こる可能性を含んでいる為避けた方が良いと言われています。 プラスチックやゴム類は使用しないと劣化が早まりひび割れ等が起こります。 丁度、人間の体も適度に使わないと劣化するのと同じです。