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ショックアブソーバーに関して

ショックアブソーバーは操縦性を良くする部品ですが、選択を間違えると操縦性を悪くしたり乗り心地を悪くします。 即ちどの様なショックアブソーバーが必要かを知る必要があります。

キャンピングカーのサスペンションには大きく分けてトラックの様に硬い物と乗用車の様に必要以上に柔らかい物があります。 
又、ショックアブソーバーにも硬いショックアブソーバーと柔らかいショックアブソーバーがあります。

• 硬いサスペンション
キャンピングカーのシャシーの中にはトラック用に作られていて乗り心地が非常に硬いサスペンションの物が少なくありません。 この様なキャンピングカーにショックを抑える力の強いショックアブソーバーを取り付けますと乗り心地は益々硬くなり悪くなります。

この様なキャンピングカーには安価なショックを抑える力の小さなショックアブソーバーの方が高価な砂漠レースで使われる様なショックアブソーバーより乗り心地を良くします。
少々高価になりますが、縮む時には抵抗が少なくて伸びる時に抵抗が増すタイプのショックアブソーバーが有効です。

一般的に“コニーショックアブソーバー”や“モンローショックアブソーバー”の様な柔らかい乗り心地出定評のある物を選択するのが有効だとされています。

• 柔らかいサスペンション
キャンピングカーのサスペンションが乗用車の様に柔らかいと常にロールやピッチを起こしたり、横風や大型車の追い越しの際に大きく揺れて操縦性が悪くて非常に危険です。

この様なキャンピングカーには伸縮の抵抗が大きなショックアブソーバーが必要です。

“ビルスタインショックアブソーバー”や“ランチョーショックアブソーバー”は良く効く硬いショックアブソーバーの定評があります。

従って、ショックアブソーバーは価格より目的を良く考えて購入する事が大切です(同じメーカーでもモデルに依っても異なる)。


参考:
硬くて乗り心地が悪いキャンピングカーはタイヤ空気圧を正確に設定する事が非常に大切です。即ち、タイヤ空気圧が高くなればなるほど乗り心地は硬くなりますし、空気圧を規定の圧力より下げ過ぎますとバースト危険に直面します。 解決する方法は唯一、4輪、又は前後2軸の重量を測定し、それから適正タイヤ空気圧を算出し、空気圧を調整する必要があります。

スプリン(サスペンション)が弱くなってなっていたり、荷重オーバー等に因る操縦性が悪い問題はショックアブソーバーの交換では解決しません。 スプリングを交換/修理、補助スプリング取り付、減量等適切な対応をする必要があります。

サブバッテリーの追加 - その3

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今回は、乗用車、バン、トラック等のエンジン始動用バッテリーだけが搭載されいる車(写真左上)の場合のサブバッテリー追加に関して、サブバッテリー取り付け完了後の配線から説明します。 

注意:ディープサイクルバッテリーは高価ですが、サブバッテリーに自動車バッテリーを代用しますと直ぐに駄目になりますので、デイープサイクルバッテリー、サイクルサービスバッテリーの購入をお勧めします。

配線はメインバッテリーシステムとサブバッテリーシステムが分離されていながら両バッテリーが充電される様に、バッテリーアイソレーター又はバッテリーコンバイナーを取り付けて行います。 尚、全てのマイナス(アース)線はシャーシーに繋げます。

バッテリーアイソレーターを使用の場合(写真左下):
此れは昔から使われている一般的な方法で、オールタネーターで発電された電気は一度バッテリーアイソレーターに入り、アイソレーターから各々のバッテリーに分離されて入ります。 アイソレーター取り付け前の配線はオールタネーターからスターターモーターに接続されていますのでこの線を外してアイソレーターに繋げ、アイソレーターからスターターモーターに配線を変更します。 

サブバッテリーに関しては、アイソレーターからサブバッテリーに接続し、キャンプ(駐車時)中に使用する照明を接続し、電気器具(テレビ、その他)が使用出来るようにシガレットライター式差し込みを接続すれば配線完了です。

オールタネーターからアイソレーターへの配線とアイソレーターからスターターモーターへの配線変更が多少複雑ですので間違えない様にする必要があります。 

バッテリーコンバイナーを使用の場合(写真右下):
コンバイナーを使用する場合の配線は簡単で、オールタネーターの配線を変更する必要はありません。 コンバイナーから出ている3本の線の内2本の赤線をメインバッテリーとサブバッテリーのプラスに接続し、3本目の黒線をシャーシーに接続します。 アイソレーター式同様、サブバッテリーにキャンプ(駐車時)中に使用する照明を接続し、電気器具(テレビ、その他)が使用出来るようにシガレットライター式差し込みを接続すれば配線完了です。

参考:
100Vの外部電源、ジェネレーター、ソーラーパネル等に依る充電装備が無い(使わない)場合はアイソレーター使用もコンバイナー使用も機能は殆ど同じですが、将来外部電源に依りサブバッテリーを充電する予定がある場合はコンバイナーの使用をお勧めします。 アイソレーターを使用しますとメインバッテリーとサブバッテリーが常に分離されますので駐車中に外部電源等でサブバッテリーを充電してもメインバッテリーは充電されません。 従って長期に渡ってキャンピングカー(車)を駐車させておく場合何らかの方法でメインバッテリーとサブバッテリーを接続する必要があります。 しかし、コンバイナーの場合は何れかのバッテリーが充電されている時は自動的に接続されて両方のバッテリが充電されます。

以上、非常に簡単に説明しましたが、実際に作業を行う場合は予めアイソレターやコンバイナーの説明書を読み、ショートをさせない様に最後にバッテリーのマイナスターミナルを接続して下さい。 ご質問がありましたら承ります。 

次回は現在使用されているサブバッテリーシステムをコンバイナーに置き換える方法を説明します。

サブバッテリーの追加 - その2

日本ではデイープサイクルバッテリーがホームセンターや自動車部品店では手に入らない事を知りましたが、サブバッテリーの普及やキャンピングカーの装備に関しては全く無知です。 以前書いた事と重複していたり当り前の事も多いかも知れませんが、状況を知りませんので手探りで書いています。  

キャンプ中(駐車中)に照明やテレビ等に利用する専用のサブバッテリーシステム(デイープサイクルバッテリー使用)を追加しますと、自動車バッテリーは本来の使用目的になり、スターターを回転させてエンジン始動後は走行中に直ぐに万充電に出来、自動車バッテリーは常に万充電に近い状態を保持出来て本来のバッテリーの寿命を維持できて長期間使用可能になります。

バッテリーの搭載場所:
サブバッテリーの取り付け場所がメインバッテリー(自動車バッテリー)に近ければ配線が楽になりますが、エンジンルームにサブバッテリーを取り付けるスペースを探すのは困難だと思います。 配線が長くなりますが、キャンピングカー(車体)の下部に確実に固定出来る場所があれば最適です。

一般の鉛硫酸バッテリーは、自動車バッテリーやデイープサイクルバッテリーに拘らず、充電時にガスを発生しますので室内に取り付ける事は好ましくありません。 どうしても室内に取り付けなくては成らない場合はAGM(Absorbed Glass Matt)と呼ばれるデイープサイクルバッテリーがあります。 AGMバッテリーは船舶や飛行機に使用され、最近はRVにも多く普及しています。 価格が高くはありますが完全密閉型で横でも縦でも取り付け可能で、室内に取り付けても全く問題はありません。 又、AGMバッテリーは自然放電が少なく充電時間も短く、信頼性の高いバッテリーです。

若し、室内に取り付ける場合は走行中の振動や衝撃に対して移動したりショートを起さない様に隔離して固定すると安心です。

サブバッテリーの配線:
追加するサブバッテリーシステムはメインバッテリーシステムと電気的に完全に分離、キャンプ(駐車)中に必要な照明、電化製品等はサブバッテリーに接続し使用する必要があります。 こうする事に依ってエンジンが回転していない時(駐車時)にはサブバッテリーを使用し、メインバッテリーは保護されて万充電に近い状態を維持する事が出来ます。

しかし、サブバッテリーとメインバッテリーは完全に分離されていても両バッテリーは充電されなくてはなりません。 駐車中の電気使用量が少ない場合や車を頻繁に走らせる場合はサブバッテリーの充電も走行中のオールタネーターに頼れますが、駐車中の電力消費量が多かったりキャンプ場で数日過ごしたり、キャンピングカー(車)を長期間使用しない場合は100Vの外部電源、ジェネレーター、ソーラーパネルやコンバーター(充電器)等の何れかが必要と成ります。

次回は外部電源を必要としない場合のサブバッテリー追加に付いて配線図を交えて説明します。

サブバッテリーの追加

先日書きましたが、バッテリーには大きく分けて2種類あり、一般的な自動車バッテリーは電圧低下に大きく影響を受けて寿命を短くする為にサブバッテリーとしては適していません。 此れに対して、デイープサイクル(サイクルサービス)バッテリーは電圧低下に影響を受け難く、電動フォークリフトやゴルフカート、その他小型船舶の電源として使われています。

従って、若し自動車バッテリー(エンジン始動用)を夜間の照明、12Vテレビやラジオに使用してバッテリーの電圧を頻繁に12V以下に下げる様な使用を繰り返す様でしたら寿命は著しく短くなりますので、デイープサイクル(サイクルサービス)バッテリーを使用したサブバッテリーシステムの追加をお勧めします。

走行中にメインバッテリー(既存のバッテリー)とサブバッテリー(デイープサイクル)を充電し、夜間の照明やテレビ等の電源はサブバッテリーを使用します。この様にする利点は自動車バッテリーの寿命を延ばし、又、夜間に照明やテレビを使用してもメインバッテリーは万充電を保持しますので翌朝エンジンが掛からないと言う様な事は起こりません。デイープサイクルバッテリーは厚い極板で出来ていますのでスターターモーターを回す様な瞬発力には欠けますが長時間の使用による電圧低下には耐える事が出来ます。

次回はサブバッテリーの搭載(配線)方法を説明します。

フロントハブベアリング潤滑油

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日本では大型トラックを含め、フロントハブベアリング潤滑油はグリースですが、アメリカの大型トラックはDP(デイーゼルプッシャー)を含め、“オイルバス (OIL BATH = オイル浴)”と呼ばれる方式(写真左)が取られています。 

前輪駆動車は別ですが、後輪駆動の乗用車、ピックアップトラック、クラスAガソリン車等は、日本で極一般的に見られるフロントハブと同様でグリースが詰められた方式(写真右)です。

グリースの場合は少々気温が高くても、又ベアリングが何らかの理由でオーバーヒートしても余程の事が無い限り液状に成って流れる事は無いと思います。 しかし、“オイルバス”方式の場合はフロントハブベアリングはエンジンオイルより僅かに粘度の高いギヤーオイルの中を泳ぐ感じです。 

グリースタイプはオイルが漏れ出さない様にキャップがしていますが、オイルバス方式の場合は液状のオイルにも拘らずオイルが漏れ出す事は非常に稀で、フォーラム等で漏れに関する書き込みは非常に稀です。 

若しオイルの量が減った場合は中央部に差し込まれているゴム製のプラグを外して流し込むか、外径の外部に1ヵ所ねじがありますのでそれを外してオイルを流し込みます。 オイル量は透明プラスチックに示されている最大と最小の円の内側に保持します。

オイルのタイプはギアオイルで一般的に80W-90が使用されます。 私はブレーキディスクを交換した際にモービル1の人造オイル(シンセテイック 粘度75W-90)に交換しました。   オーガニックオイルと違いがあるとは考えられませんが、使用する量が少なく、金額的差は僅かですので良い物を使用しました。

次のサイトには種々のモービル社製のオイル製品が出ています。エンジン又は自動車メーカーの使用説明書と比較して選んで下さい。
HTTP://WWW.MOBIL.COM/AUSTRALIA-ENGLISH/LCW/FILES/MOBIL_PRODUCT_GUIDE_SOUTH_PACIFIC_MAY09.PDF

低AC電圧に関して - その2

日本でアメリカ仕様115V(120V)のまま輸入されたRVが割合と多いと思われますので専門家に聞いてみました。 

純正装備の115VAC電気器具:
RVにオリジナル部品として装備されている電化製品は殆どの場合寛大で、100Vでも又、50サイクルでも60サイクルでも対応可能です。
RV用ルーフエアコンの場合は低電圧でも起動出来る様にデザインされています。 50サイクル地方で使用した場合は60サイクルに比べて多少効率が悪く成ります。
電球は僅かながら暗く、ヒーターは温度が上がるまでに僅かながら時間が掛かりますが問題はありません。 若し、ヒーターにサーモスタットが取り付けられている場合は正しい温度で機能します。

RV用以外の115VAC電気器具:
100Vで使用しますと、一般的に効率が落ちると共にモーターの場合は回転が落ちてより熱を持つ状態になります。
小さな電気器具の場合は多少回転が落ちたり力が落ちるだけでそれほど問題はありませんが、大きなモーターの場合は問題を起こす事があります。 理論的には100Vの場合はより少ない電力を引き出す筈ですがモーターの性質によりそうとは限りません。

結論的にはRV用として製造された電気製品が100Vで使用する事に依って問題を起す事は稀で、突発的な問題が起るよりもオーバーヒートを起こしたり寿命を短くする可能性が高くなります。

一般的な解決の仕方はトランスフォーマーを使用する方法です。 (船の場合は80Vから500Vの電圧の変化を115Vに保つ事が出来るトランスフォーマーを使用し、約300Kg の重量があります ― 説明者は外洋ヨットが趣味)

簡単に解決するトリックがあります。 それは出力が小さく、周波数や電圧に敏感な電気器具にはインバーターを使用する事で解決出来ます。 即ち、100Vの外部電力を一度12Vのバッテリーに蓄え、それをインバーターで115VACに返還して使います。

以上、例外も考慮して参考になさって下さい。

サイクルサービス(デイープサイクル)バッテリーに関して

サブバッテリーの交換の必要性は通常2通りに分ける事が出来ると思います。 即ち、長年(6年以上)使用してソロソロ寿命かも知れないと感じての交換と、何らかの誤使用が原因で寿命(耐用年数)に達する前に交換する場合です。 後者の場合は充電を怠って低電圧(11V以下)のまま長期間放置が最大の原因と思われますが、その他にも過充電に依るバッテリー損傷もあると思いますが、何れにしても原因が想像出来ると思われます。

若し、原因が分からずにバッテリーを頻繁に交換している場合はサブバッテリー用のバッテリー、即ちサイクルサービス(デイープサイクル)バッテリーを使用していない可能性が高いと思われます。

日本でのサブバッテリーの寿命は3年程度と考えている人も少なく無い様な印象を受けますが如何でしょう? アメリカでは、少なくとも6年以上と考えている人が多いと私は感じています。 

アメリカではデイープサイクルバッテリーは簡単に手に入ります。 RV部品店、自動車部品店、コストコ、ウオールマート、シアーズ等の量販店で購入出来ます。

ライフライン(Lifeline)は大手バッテリーメーカーですが、その会社の日本語サイトにデイープサイクルバッテリーに関して分かり易い説明がありますので添付しておきます。
http://www.lifelinebattery.jp/main_type.htm

サブバッテリー用にバッテリーを購入する場合に、デープサイクルバッテリーは多少高価ですが、耐用年数を考慮しますと何倍も得になりますので是非〝サイクルサービス”又は“デイープサイクル”と書かれたバッテリーの購入を検討なさって下さい。

バッテリーに関する貴重な情報を入手

本日古河バッテリーの販売員と話をして大きな収穫があり、宝くじにでも当選した様な気分になりました。

此れまで私は、バッテリーには2種類あり、自動車バッテリー(別名スターターバッテリー)とデイープサイクルバッテリー(別名ゴルフカートバッテリー)があると書いて来ました。 

本日、古河バッテリーの販売員にデイープサイクルバッテリーに関して質問をした所、その人は最初、デイープサイクルと言う言葉を知らず私の言う事を理解してくれませんでしたが、その後為になる事を話して呉れました。 

1. 日本ではデイープサイクルとは呼ばず“サイクルサービスバッテリー”と呼ぶそうです。 
2. “サイクルサービスバッテリー”はホームセンターやオートバックス等の一般自動車部品店では扱われていないそうです。
3. 電動ゴルフカートやフォークリフト用の“サイクルサービスバッテリー”を扱っている特殊会社でのみ購入可能だそうです。
4. 古河バッテリーのサイクルサービスバッテリーの場合は全国に点在するジェース(JMS)で販売されているそうです。
5. BSバッテリーやその他のメーカーのサイクルサービスバッテリーにはジェームスの様な販売店がある様ですが、教えて貰えませんでした。

と言う訳で、此れまでにサブバッテリー用としてホームセンターや自動車部品店で購入したバッテリーはサイクルサービス(デイープサイクル)バッテリーである可能性は極めて低く、此れらのバッテリー(自動車用バッテリー)をサブバッテリーとして使えば1年程度の寿命でも当然と思われます。

理由は以前にも書きましたが、50%、80%の放電の繰り返しには耐えられる構造では無いからです。

サイクルサービスバッテリーはゴルフカートやフォークリフト用として販売されているとの事ですので、12Vでは無く恐らく6Vだと思われます。 若し、キャンピングカーにこのバッテリーを2個搭載出来るスペースがあれば、この6Vバッテリー2個を直列に繋いで使用するのが合理的で経済的だと思います。 

アメリカでも 6Vのゴルフカートバッテリーの使用が一番経済的だと主張する人は大勢いますし、6Vのゴルフカートバッテリーを8個、12個搭載している人も少なくありません。 私はAGMを使用していますが、6Vを4個(2個直列を並列に接続)使用しています。


皆さんはご存知でしたか? 此れは私だけが知らなかったのかも知れませんが? 今日は大きな利益を得た気持ちです。