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フォード製トランスミッション - “E4OD”  その2

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トランスミッションは複雑な機械構造と繊細な油圧経路から成り立っていて、修理をするには準備をする必要があると思いますが、ある程度の修理経験と機械的/電気的常識があるRV愛好家であれば修理は可能と思われます。 

“E4OD”オートマチックトランスミッションは最初のエレクトロニック制御のトランスミッションで、その全体像が分かる様に次のユーチューブ・ビデオ(約45分)を掲載します。 ビデオを製作した人はトランスミッションに関して非常に知識豊富で、“E4OD”の全体像を知るには最適だと思います。https://www.youtube.com/watch?v=9AtMWIYXmsk


参考:
説明に依りますと、同じ“E4OD”でも細部の部品は年式に依り異なるとの事です。
ビデオに登場した“E4OD”は大量のオイル漏れを起こした為に持ち込まれた物で、以前修理した際に間違ったフロント・オイルシールが使用された事が原因と説明されています。
各種のデイスクセット、並びに他の部品は良い状態との事で、適正なオイルシールが使われていてオイル漏れが起こらなければ問題無く走り続ける事が出来たと説明されています。 

変速が異常な状態の原因は様々で、このビデオの様にトランスミッションを下して内部の部品を取り出す必要は無い、即ちトランスミッションを下さずにオイルパンを外すだけで問題を解決出来る可能性は大いにあると思われます、如何に幸運かと言う事でしょう。 
 
エンジンやトランスミッションを頻繁に下している専門家には大した事は無いと思われますが、我々RV愛好家に取っては大変です。 私が40数年前にブルーバードのボルグワーナがスリップを起した際は限られた工具で、今考えると良くデスクを交換出来たと恐ろしく思いますが、幸運でした。 記憶に残っているのはケースの中のドライバーが入り難い所にある強いスナップリングをプライヤー無しで外すのに苦労した事です。 トランスミッションを開くには当然、スナップリング・プライヤー程度の工具は必要です。 

次回は問題解決の可能性がありそうな情報を探して書きます。
今週は出掛けて来ますので投稿は遅れます。

アメリカのタイヤは日本のタイヤより柔らかい?

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以前、“タイヤ - 微量の空気漏れ - 前回の続き”を書いた際に次のYoutube 動画を引用しました。 https://www.youtube.com/watch?v=CMvzPeBkvGk

このビデオに関して、ネット・キャンパーのメンバーより次のご意見を頂きました。
“動画の中で使用されるビードブースターも持ってますが、ビードが上がらない時に使うだけで、日常的には使いません。日本のタイヤよりビードが柔らかいように感じますが?”

私は経験不足でコメントできる立場ではありませんが、感じた事を書きます。 
トラック用(22.5インチホイール)タイヤを7回程、ホイールから外した事がありますが、メンバーがおっしゃる通りこの動画に出てくる古いタイヤも新しいタイヤも私が経験したタイヤより非常に柔らかいと思います。  ビードをリムから外す際に大きなハンマーを使ってタイヤを叩いたりミニバンをタイヤに乗り上げて一苦労します。 ミニバンを乗り上げても外れなかった時はアーバープレスト2x6の板(棒)を使って外した事もありました。

ビードがホイールから外れた後も、動画で見る様にタイヤはブヨブヨしていません。 その為タイヤに空気を入れる際は又一苦労します。 私はビードブースターを持って居ませんのでタイヤの外周にラチェット・ストラップを巻いてタイヤを扁平にする事でビードからの漏れを減らして空気を注入しますが、トラックタイヤは硬いので大きな力を加えないと変形(扁平)しません。

動画に登場するタイヤは相当距離を走って、新しいタイヤもリトレッドで柔らかくなっているのでは無いかと感じます? この様に柔らかければ、私でも苦労をせずに取り外しが出来ます。

アメリカでも住友、トーヨー、ヨコハマ、その他日本で製造されたタイヤが沢山走っています。尚、日本のタイヤの評判は非常に良く、特にRV界ではトーヨータイヤが安くて良いとの評判で、私も2セット使用しました。

従って、日本と全く同じだと思われます。 

蛇足:
トラックタイヤに比べて乗用車のタイヤは柔らかいのですが、サイズが小さい為にホイールからタイヤを外すのは大変で、私はトラックのタイヤ交換の方が楽で時間が掛からない気がします。

タイヤ - 微量の空気漏れ - 前回の続き

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今朝、タイヤ空気圧を確認したところ、空気漏れを起こしたと思われたタイヤは昨日より1PSI下がって居ましたが、1本(昨日と同じ空気圧)を除いて他の5本は全て昨日より1PSI下がって居ました。 その後、昨日に比べて気温がやや低く、空気圧が上昇しないタイヤもありましたが、問題のタイヤ空気圧は1PSI上昇しましたので漏れは無いものと決め、RVに取り付けました。 新しいバルブエクステンションを注文しましたので、届いたら取り付ける事にしています。

後輪ダブルの内側のタイヤを外すのは面倒で、パンク修理に行けば簡単でしたが、今回は自分で外した甲斐がありました。 無駄足を踏まずに済んだ他、ABSセンサーのケーブルのサポート金具が外れて居るのを発見、ケーブルが車軸の上を飛び跳ねていたらしく、ケーブルの一か所が摩擦で黒くなって居ました。 傷が付くには至って居ませんでしたが、このまま乗り続ければ何れは擦り減っていたかも知れません。

話は替わりますが、アメリカの高速道路にはトラックのタイヤの残骸が落ちて居るのを良く見ますし、道路脇でエアーコンプレッサーやタイヤを積み込んだタイヤ修理専門車がトラックの側に横付けにされてタイヤの修理をしているのを時々見ます。  今回の旅行中に前を走っていたトラックの右後輪の4本の内の1本がバーストを起し、長さ約1mの残骸が道路の右方向に飛び、四方に飛んだ小さな残骸の1個(約5㎝角)が私の前面ガラスに直撃し、一瞬前面ガラスが割れると思いましたが、被害は全くありませんでした。 以前、1㎝角(?)程度の小石が前面ガラスに当たった時は非常に大きな音がして小さなヒビ割れ(キズ)を付けましたが、今回の場合はゴムの為にその時とは比較にならない小さな音でした。 上の写真左は小石が当って割れた状態で、右の写真は修理の様子です。

参考:  RVフォーラムを読んで知ったのですが、パンクをして修理専門家(ロードサービス)を呼ぶと15分程度で新しいタイヤに交換して仕舞うそうです。  探したところ次のビデオがありました。 ホイールを外さないと書いてありましたので恐らくこの方法を使うのでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=CMvzPeBkvGk
内側のタイヤがパンクした場合は、外側のタイヤ(ホイール)を外す必要があると思います?
RVの場合はサイズの種類が多く、同じサイズ(メーカー)を探したり取り寄せる為に長時間が掛かる事が頻繁に起こる様です。  

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RV タイヤ バースト - 前回の続き2

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最初のタイヤ バーストの書き込み(前々回)に関して補足します。

RVがセンターラインを越えて対向車線に入った直後に赤い乗用車が見えますが、この乗用車に乗っていた家族のインタビューからの情報です。
http://www.wyff4.com/news/Teen-driver-nearly-killed-by-wrong-way-RV-shares-story/41684156?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter&utm_campaign=wyffnews4

乗っていたのは3人で、運転者は19歳の女の子(ジェシカ)で、助手席に女の子のお祖父さん、後部席にお祖母さんが座っていました。 家族はテネシー州からサウスカロライナ州のリゾートビーチに休暇に出掛ける途中で、女の子は既に400Km走った時点での出来事でした。
女の子の説明に依りますと、制限速度65マイル/時(105Km/時)で走行中に前方でRVが砂埃を立てて分離帯を横切り正面から急接近し、ハンドルを右に切って避けると危険と咄嗟に判断して左に避け、その後何度かスピンをして止まったそうです。 ガードレールのワイヤーロープがエンジン迄食い込んでいたそうですが、誰もケガは無かったそうです。

一方、RVは77歳の男性が運転して居た事は分かりましたが、情報が少ない為に不明な点が多数あります。 知りたい事は:
• 意図的にハンドルを切らずに直進したのか?
• 反対車線を走行した理由?
• 意図的にブレーキを踏まなかったのか(ブレーキライトは点灯していない)?
• バースト、又はワイヤーロープを切って横切った為にブレーキは故障しなかったのか?
• 反対車線を長距離走行した理由?
• バーストを起した時点、反対車線を走行中の意識、精神状態?

後続の18-ホイーラー(大型輸送トレーラー)も左に避けて居ますが、時速100Km以上で走行中にトッサに左にハンドル切るのはガッツが必要である様に感じます。 又、RVの運転者は良く直進を選択した様にも思います。 RV運転者は運転経験豊富で考えた上で直進したのか、それとも判断力が極度に遅くて対応が出来なかったのか、それとも意識を失ったのか?
私達が町を歩いていても前から歩いて来る人と左右同じ方向に避けて衝突をする事もそれ程珍しい事ではありません。 何れにしても、この事故で誰も怪我はしなかったそうで、不幸中の幸いでした。

先ずは、バーストが起こらない様にする事が大切で、それにはタイヤ空気不足と寿命に常に気を配る事が大切です。
http://www.net-camper.com/cgi-bin/rv-ken/diarypro/diary.cgi?no=669

ショックアブソーバーの選択:

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ショックアブソーバーの交換に迫られてネットで情報を調べる機会がありましたので、“1.ショックアブソーバーの機能”、“2.ショックアブソーバーの重要性”、“3.ショックアブソーバーに関する異なる情報”その他に関して気が付いた事を書きます。

1. ショックアブソーバーの機能:
既にご存知の通り、通常筒状をしてシリンダーにオイルとピストンが内蔵された部品で、RVの揺れや振動を抑える、即ち上下の動きを吸収(ダンパー)する機能を果たします。 ピストンに依って油が小さな穴を通してシリンダー内を往復しますが、大きく分けて2種類あり、ショックアブソーバーが縮む際に動きを遅くするタイプと伸びる際に動きを遅くするタイプの二通りがあります。 RVの乗り心地にこの点が大きく影響し、非常に大切な点だと、私は思っています。 メーカーに依りガスを注入したタイプも可成り多くありますが、ガスはショックアブソーバーを延ばす力として働きますのでより大きな荷重を支える為にはプラスですが乗り心地の観点からはマイナスと思われます。 ガスはオイルが泡状になる事を防ぐ為に注入されて居る様ですが、ガスが注入されたビルステイン製のショックアブソーバーを取り付ける際は圧縮に大きな力が必要で一苦労します。

参考: 大昔、乗り心地を良くする為に小型トラックに空気圧可変タイプのショックアブソーバーを取り付けた事があります。 空気と聞けば柔らかくなる感じを受けますが大間違いです。 空気圧を高くすれば乗り心地は益々固くなり、一番乗り心地が良いのは空気圧をゼロにした場合です。 最終的にはリーフスプリングを1枚残して全て抜きショックアブソーバーにエアーを加えて乗りました。 

2. ショックアブソーバーの重要性:
RV(キャンピングカー)は大きな側面を持つ上、各種の付属装備や携帯荷物で許容重量に近く、重心の位置もそれぞれのRVに依り前後/上下大きく異なります。 その為、高速走行中に直進性が悪かったり、一寸した横風や追い越す大型トラック(バス)でハンドルを取られる場合もあり、この様な操縦性の悪いRVの運転は疲れます。 又、山道等のカーブで左右の揺れが異常に大きかったり、お尻を振って安定性に欠けていては景色を眺めて楽しみながら運転する訳には行きません。 この様な場合に先ず考えられる原因がショックアブソーバーの良し悪しです。 

参考: ショックアブソーバー以外にも重量オーバー、タイヤの種類、タイヤ空気圧、重心の位置(後ろ過ぎ)、サスペンションの緩みや疲れ(欠陥)、ハンドル機構の遊び(欠陥)、その他の場合もありますが、一般的にショックアブソーバーの影響が一番一般的な原因と思われます。

3. ショックアブソーバーに関する異なる情報:
ネットで情報を調べ始めて先ず目に付いたのはあるRV雑誌の記事で、此れは38’のモーターホームを使用し、Sachs(オリジナル装備)の他に、Bilstein、Koni、RoadKingのRV界では良く知られた3種のショックアブソーバーをそれぞれ1000マイル(1600Km)の走行テストを行って比較したものです。  私はRoadKingを除いた他のショックアブソーバーの使用経験があり、悪路での乗り心地テストでビルテインがKONIやRoadKingより高い評価を得た事、即ちコンクリート舗装道路の繋ぎ目の段差が大きい道路ではKoniとRoadKingは硬過ぎて乗り心地が悪いと言う結論に私には納得が出来ませんでした。 
以前乗っていたBilsteinが装備されたRVの乗り心地が余りにも悪い為に色々調べった結果Koniに交換し、その改善に大変満足しました。 Koniは圧縮(Compression)の際の抵抗は少なくて伸びる際に大きな抵抗があります。従って道路の段差や大きな穴等で車輪が衝撃を受けた際にショックアブソーバーは圧縮された後の伸びる際の大きな抵抗で車体の揺れを抑制します。 

私のRVに装備されていたSachsのショックアブソーバーは高速走行や山道のカーブの走行では全く問題が無かったのですが、道路の段差等の悪路での乗り心地が悪い事と低速でブレーキを踏んだ際の上下の大きな揺れが気になりました。 最初からKoniに交換する積りではありましたが、ネットで色々な情報を読んだ結果、Koniへの交換が正しい事を再確認すると同時に、上に記した雑誌の記事の乗り心地に関する結論に対しての疑問がアチコチで目に付きました。 

参考: ガソリン車クラスAに使われているフォード製F53 シャシーは硬くて乗り心地が悪い事で知られていますが、多くの人がモンロー製ショックアブソーバーに交換して満足しています。 Koniに比べてモンロー製ショックアブソーバーは半値である事も理由の一つかも知れません。

乗り心地や操縦性は各人の感じ方の問題であると同時に人に依って好みが異なる事もありますが、ショックアブソーバーを比較する為にショックアブソーバーを3回取り外し/取り付け、各々1000マイル(1600Km)の距離(合計約5000Km)を走らせて3カ月も費やすればそれ相応の結果が要求されると思われます。 又、5000Km走らなくても分かる様な結論を書いても正当化が難しいかも知れませんし、記事を売るに足る価値は無いかも知れません。 それ以上に多くの人が指摘して居ます様に政治的(経済的)な要因が影響しているとも思われます。 テストをする人や記事を書く人は大変です、気の毒です、同情します(それに反して私は楽です、思った事を何でも書けます)。

ショックアブソーバーに関する情報はKoniとBilsteinで検索すれば多数引っ掛かって来ますが、参考までに少数取り上げて於きます。
http://www.irv2.com/forums/f104/motorhome-magazine-article-on-shock-absorbers-50294.html
http://forums.motorhomemagazine.com/index.cfm/fuseaction/thread/tid/25145183/srt/pa/pging/1/page/4.cfm
http://www.rvforum.net/SMF_forum/index.php?topic=22091.0
http://forums.woodalls.com/index.cfm/fuseaction/thread/tid/22566635/print/true.cfm
http://forums.motorhomemagazine.com/index.cfm/fuseaction/thread/tid/25145183/srt/pa/pging/1/page/3.cfm

結果私はKoniを購入し、オリジナル装備のSachsを取り外したところ伸縮両方向共にスカスカ、即ち大きな力を加えずに伸縮可能で、此れで良く操縦性に問題を感じなかったと思いつつ、今後必要性は無いと判断してごみ箱に廃棄しました。 しかし、今考えますと強い力が掛かった場合は特殊なバルブ構造が機能して力を吸収するのかも知れないとも思っています。 
以前、BilsteinからKoniに交換して非常に満足していますし、多数の人がKoniに交換をした事で満足をしていますので、乗り心地の改善は勿論、操縦性が更に良くなる事も期待しています。 交換後未だ運転して居ませんが、明日から出掛けますので楽しみです。


蛇足:
今回のショックアブソーバーの様に、最近はネットを調べれば様々な商品の評価や意見を知る事が出来ますので非常に参考になります。 しかし、少数の意見を読んで結論を出したり、上面を読んで結論を出しますと危険もあります。 良い例が、上の雑誌だけを読んで結論を出した人に取ってはKoniの評価は下位ですので選択外になっているかも知れません。 

書かれた多くの意見の内容から自身の判断で結論を導く事は非常に大切だと思います。 例えばデジカメを購入する為にアマゾンの5段階商品評価を調べた場合を考えますと、商品Aは4.5、商品Bは3.8であっても内容を読まなくては正しい結果は分かりません。 評価の低い理由の中には“配達に時間が掛かった”や“白を注文して黒が届いた”とか商品の品質には関係の無い評価が入っていたり、中には“未だ使っていない”との理由で3.0等の評価をしている人も居ます。 又、“5”の評価が多くても、“1”や“2”の評価の中に意外と重要な情報が隠れて居る事があり、私は低い評価の方に興味が引かれます。  

私が書く情報も私に取っては正しくても、読者の必要優先順位、状況、視点等を考慮しますと、(例え間違って居なくても)結果的に変る場合もあると思います。 又、私の思い違いの為に間違っている場合もあるかも知れませんので、参考程度に受け止めて自身の意見を優先させる事が大切です。 

ブレーキフルイッドに関する事実  その4

ブレーキフルイッド(Dot3、Dot4、Dot5、Dot 5.1)に関してアメリカに於ける規格を元に書き始めましたが、この規格は日本では通用しない事が分かりました。 日本ではDot5と表示されたグライコールベースのブレーキフルイッドが普通に販売されて居る様で、恐らくアメリカでは在り得ない事です。

参考までに、次のサイトにDot規格の〝571.116; 自動車用ブレーキフルイッド”が示されています。 https://www.gpo.gov/fdsys/pkg/CFR-2010-title49-vol6/pdf/CFR-2010-title49-vol6-sec571-116.pdf

乗用車、トラック、バス、トレーラー、そしてオートバイ向けのブレーキフルイッドの最低必要条件、テストの方法、テスト装置、容器(パッケージ)等、驚くほど詳細に記述されています。  容器の物理的条件は勿論、規格を満たした認可番号を始め、会社名、住所、年月日、内容物のDot番号、最低沸騰温度、指定された注意書き等の印刷が義務付けられています。

尚、ブレーキフルイッドにはグライコールベースとシリコンベースがあり、非常に大切な事は決して両者をミックスしない事です。 Dot規格では、シリコンベースは紫色又は赤紫に着色が義務付けられていますが、アメリカ国外ではグライコールベースのブレーキフルイッドを紫色に着色している会社があります。

Dot5ブレーキフルイッドに関しては知っておくべき重要な事柄が在りますが、日本でアメリカの規格を元に判断しますと、返って危険を招く恐れがありますので、ブレーキフルイッドに関しては、この辺で終わりにしたいと思います。

ブレーキフルイッドに関する事実  その3

日本のDot5に関する質問サイトを読んで驚きの事実を知りました。

例1:
〝グライコール(グリコール)ベースのフルイッド(フルード)であるDot4にDot5を短期間であれば使用可能”と書かれていましたが、アメリカでは通用しません、問題発生は確実です。 

例2:
〝Dot4にはグライコールベースのDot5をミックスする事は可能”と在りましたが、Dot5の“Dot”は既に書きました様に本来は規格を意味し、Dot5は全てシリコンベースです。 従ってグライコールベースのDot3又はDot4には極く少量でもDot5をミックスする事は出来ません。  しかし、日本では、グライコールベースのDot5が出回って居る様で、若し、此れが一般的である場合は更に複雑で、日本では規格品を使用すると危険な状況になる可能性があり、規格は無視した方が安全な場合も出て来ます。 若し、グライコールベースであればDot5.1であるべきなのですが、Dot5.1とは記述出来ない何らかの理由があるのでしょう。  余り深く考えない方が良いのかも知れません。

例3:
〝ハーレーにDot5の使用”を勧めているサイトが在りました。 ハーレーのオートバイには、年式に依って異なりますが、製造時にDot5が使われている事は事実です。 しかし、日本のグライコールベースのDot5を規格品のDot5にミックスした場合は問題が生じます。

従って、このブログに書かれた事は参考程度にして、日本に於ける事実を元に最終判断を下す必要があります。  

次回は予定通り、Dot5に関して書きます。

ブレーキフルイッドに関する事実  その2

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ブレーキフルイッドの種類:
既に書きました様に、現在一般的に出回っているブレーキフルイッドにはDot 3、Dot4、Dot5、Dot5.1 の4種類があります。  これ等は2種類に分類され、Dot 3、Dot4、Dot5.1のグライコールベースと、Dot5のシリコンベースです(上左のチャート)。

沸騰温度:
ブレーキフルイッドの規格(FMVSS 116、 NHTSA 116、 SAE J1703-J1705、JIS K2233、 その他)には沸騰温度、粘度、酸性度、温度に対する耐久性、化学的耐久性、腐食性、その他の必要条件が定められていますが、その中でも最もよく目に付くのが沸騰温度で、ブレーキフルイッドは沸騰温度で優劣が付けられている感じを受けます。  

参考1: グライコール ブレーキフルイッドは吸水性が高く、容器を開封しますと空気中の水分を吸収し始めます。 ドライ沸騰温度のドライとは容器から取り出した直後の水分が0%の状態を言い、ウエットは時間を経て吸水した状態を言い、ウエット沸騰温度のテストでは3.7%(重量)の状態で行います。

水は100℃(212℉)で沸騰しますので、フレーキフルイッドは吸水が増せば増すほど沸騰温度が下がります。 上左のチャートに示されて居ます様にDot3の沸騰温度はDot4より低いのですが、吸水性はDot4の方が高い性質を持っています。 その為、使い残しの長い時間が経過したDot4の沸騰点はDot3よりも低くなります。 従って使い残しの古いブレーキフルイッドは決して使わない事が大切で、メーカーに依っては大きな容器(32オンス、1リッター)では販売しない会社も在る位です。 

ブレーキフルイッドのミックス:
既に書きました様に、ブレーキフルイッドには透明色又は薄い透明茶褐色のグライコールベースのDot 3、Dot4、Dot5.1と紫色又は赤紫色に着色されたシリコンベースのDot5が在りますが、チャート(上右)に示されて居ます様にグライコールベース間のミックスは問題在りません。 しかし、シリコンベースのDot5は他の何れのグライコールベースのブレーキフルイッドともミックスをする事は絶対に出来ません。

参考:
アメリカ国内で販売されるブレーキフルイッドはDot571.116の規格を満たす必要があり、パッケージに関しても詳細な条件が書かれており、その中にはDot5には〝Dot5 シリコンベース”、Dot5.1には〝Dot5.1 グライコールベース”と表示する様にも記載されています(参考:Designation of the contents as “DOT—MOTOR VEHICLE BRAKE FLUID” (Fill in DOT 3, DOT 4, DOT 5 SILICONE BASE, or DOT 5.1 NON-SILICONE BASE as applicable)。.

次のサイトに興味を引く記述が在ります。
http://www.keiyo-parts.co.jp/seiken.dot5.html

このブレーキフルイッドはDot5で在りながらグライコールベースと書かれています。 最初に容器(写真下)を見た際はDot5.1の印刷ミスか容器に記載されている5.1の〝.1”が見えないかとも思いましたが、上のサイトにハッキリとDot5でグライコールベースと書かれています。
メーカーに直接問い合わせれば簡単に解決する事なのですが、Dot5に関してはこの様な疑問を抱く事柄が沢山あります。  国に依っては、グライコールベースで沸騰温度の高いブレーキフルイッドがDot5(Dot5.1では無く)と表示されて売られたり、Dot6として売られて居る様で、アメリカのDot規格とは関連が無い場合も在る様です。

参考: 
Dot5とDot5.1 には何らかの関係が在る様な感じを受けますが、両ブレーキフルイッドの間には何の関連もありません。 強いて共通性を上げれば両者の沸騰点が同じ事です。  尚、上に表示されています沸騰温度のチャート(上左)は規格から得たもので正確ですが、Dot5.1 の方が高く表示されているチャートも出回っていて、数値にも種類があります。 

Dot番号(ブレーキフルイッド)の選択:
同じベースのブレーキフルイッドのミックス、即ちDot 3、Dot4、Dot5.1をミックスしても反応を起す様な事はありませんが、厳密にはマニュアルに示されたDot番号のブレーキフルイッドを使用するのが確実です。 Dot3使用の車にDot4を使用した場合にブレーキシステム部品、特にゴム部品に問題が生じる可能性は無きにしも在らずです。  しかし、一般的にはDot番号の低い方から高い方に変更する事には全く問題が無いとされています、即ち、Dot3からDot4に変更すれば少なくともDot3以上のパフォーマンスを期待出来ますが、Dot4からDot3に変更しますとDot4と同等のパフォーマンスは期待出来ないと言う事です。 更に、異なるブレーキフルイッドをミックスしますと沸騰温度は単一ブレーキフルイッドより下がります。

何れにしても、異なるブレーキフルイッド(グライコールベース間)のミックス以上に大切な事はブレーキフルイッドを定期的、即ち2-3年毎に新しい物と交換し、又使い残した古いブレーキフルイッドは再使用しない様にすれば、マスターシリンダー、キャリパー、アクチュエーター等の部品は酸化や腐食の影響を最小限に留める事が出来て、長い目で見れば経済的だと思われます。


疑問:
ブレーキフルイッドに関して調べていますと疑問点が沢山出て来ます、特にDot5に関しては果たしてどれが正しいのか驚きです。 

シリコンベースのDot5は沸騰温度が高い上に、自然に優しく、毒性は無く、グライコールベースの様にペンキを溶かしたりする事も無くクラシックカーには最適で、アメリカ軍の全ての車両にはこのDot5が使われています。 しかし、Dot5の宣伝、例えばレーシングカー用などと書かれた説明を読んだだけで飛び付いたら大変な事になります。  又、〝Dot5はエンタイロックブレーキシステム(ABS)には使用するべきでは無い”は良く目にする記述です。


次回はシリコンベースのDot5に関連した事柄を説明します。

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